教えてポール!『ウイングス・オーヴァー・アメリカ』

 
5月30日、ポール・マッカートニーの公式サイト”PaulMcCartney.com”の「教えてポール!」で再発を発表したライヴ盤『ウイングス・オーヴァー・アメリカ』について、ポール自身が質問に答えた内容を翻訳して紹介します!

▼PaulMcCartney.com掲載ページ(英文)
https://www.paulmccartney.com/news-blogs/news/you-gave-me-the-answer-wings-over-america
 

先週、ポールは現在記録更新中の〈Freshen Up Tour〉の新たなレグのキックオフに合わせて、4枚のライヴ・アルバムのリイシューを発表しました。数十年に及ぶアルバムの再発売の準備が進む中で、ロンドンのO2アリーナでソールドアウトのショウを行なったポールは、我々を驚かせてくれました。ということで、彼に、ライヴで演奏することについて、色々と質問してみました!

リイシューの準備を行う中で、ポールは親切にも、『ウイングス・オーヴァー・アメリカ』、『バック・イン・ザ・U.S.S.R.』、『ポール・イズ・ライヴ〜ニュー・ワールド・ツアー・ライヴ!!』、『アメーバ・ギグ』の4作それぞれについて我々に話をしてくれました。このQ&Aは今後数か月に亘って、PaulMcCartnery.com に掲載される予定です。『ウイングス・オーヴァー・アメリカ』について、是非、読んで知ってください。


PaulMcCartnery.com:『ウイングス・オーヴァー・アメリカ』は、バンドが大掛かりな〈Wings Over The World 1975-76 Tour〉ツアーを行なった後にリリースされました。あのツアー、そしてアルバムについて、今でも記憶に残っている印象的な出来事はありますか?

ポール:あのツアーで、初めて再びビートルズ時代の曲を演奏するようになったんだ。だから、あのツアーの前のツアーはウイングスの曲ばかりで構成されていたということになる。ウイングスが本物のウイングスになって、あのツアーで全てが弾けた感じだね。それまではとにかく、ビートルズのトリビュート・バンドではなく、ウイングスをバンドとして確立させることに全力を注いでいた。でもウイングスとして何曲かヒット曲も出て、『バンド・オン・ザ・ラン』が大ヒットして、それらのヒット曲をレパートリーに入れて演奏していたら、“そろそろ、ビートルズの曲をやってもいいな!”という気持ちになったんだ。そしてそれが可能になってある意味、ホッとした。というのは、僕はいつもお客さんが何を聴きたいのかということを意識していたから。僕のお客さんは狭い範囲の人たちではなくて、幅広い年齢層の人たちから成っている。だから昔ヒットした曲を聴きたいと思っている人がいる可能性もある。だから「ヘイ・ジュード」をやらないとがっかりする人もいると思う。当時は、そういう曲をあの時点まで全然やらなかったから、少し気楽に構えて、お客さんが聴きに来たような曲をやるのもいいなと思ったんだ。

PM.com:ということは、過去にやった曲すべてから、曲を選ぶことができると感じたのですか?

ポール:そう、そこから今やっているようなレパートリーになっていった。つまり、かなり多くのビートルズの曲を取り入れて、ウイングスとか、ソロの曲とかを取り入れたレパートリー。あの頃から、ビートルズの曲をやることを自分に許した。ウイングスとして確立させることは不可能だとすら思っていた時期もあったんだ。ビートルズに頼ってしまったら、ウイングスとしてのアイデンティティを確立することができないと信じていた。でも75~76年頃にはウイングスとして確立できたから、その二つを足せば成功への公式が出来上がると思ったわけ!

それと、あの時点でバンドがいい感じだったということもある。ウイングスとしても数年間は試練の日々だと思っていた。ビートルズもそうだったし。僕たちは、有名になる前にハンブルクで演奏したり、リヴァプール周辺のクラブで演奏するような下積みを経験してきたから。ビートルズがレコードを出す前、僕たちは地元でのみ知られている存在だった。たくさん演奏して技術を磨いて来たから、ウイングスに関してもそうしないといけないと思っていた。でも『ウイングス・オーヴァー・アメリカ』の頃、ワールド・ツアーをやる頃には、そのような時代は終わりに近づいていて、僕たちもウイングスが何か、わかるようになっていた。

PM.com:その時点でウイングスは、自身のアイデンティティを確立していたわけでしょうか?

ポール:うん。“ウイングス[翼]”があるから、世界中を飛び回れるようになっていたしね!

『ウイングス・オーヴァー・アメリカ』は素晴らしいエネルギーに満ちたショウで、当時、あのツアーを見ることができたらと我々は切に願わずにはいられません。実際にツアーを見た人たちに話を聞きましたら、本当にすごかったようです! 今回のリリースで、皆さんの一番好きな曲はなんでしょうか? 下にコメントをお寄せいただければと思います。そしてポールとの次のQ&Aを楽しみにお待ちください。次は『バック・イン・ザ・U.S.S.R.』について話を聞きます。

 
『ウイングス・オーヴァー・アメリカ』、『バック・イン・ザ・U.S.S.R.』、『ポール・イズ・ライヴ〜ニュー・ワールド・ツアー・ライヴ!!』、『アメーバ・ギグ』


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