新時代のチェリスト、シェクが10周年記念アルバムを発表!
イギリス出身のチェリスト、シェク・カネー=メイソンのアルバム『HOPE IN SHADOW』がリリースされることが決定した。
2026年はデッカ・クラシックスとの契約、そしてBBC Young Musicianでの優勝から10周年を迎える節目の年。この10年間で、シェクは世界を代表するクラシック・アーティストの一人として確固たる地位を築き、ストリーミング累計再生回数は5億回を突破した。
エドワード・ガードナー指揮&ロンドン・フィルとの共演で録音された本作は、暗闇や影の中に希望を見いだす音楽を集めたアルバム。いずれもシェクが長年にわたって愛してきた作品たちであり、かつては一人の聴き手として、そして今では演奏家として向き合ってきた音楽である。
このアルバムでは、音そのものにも、作品に込められた意図にも、それぞれ独自の『HOPE IN SHADOW=影の中の希望』を宿している作品を集めたいと思いました。
そこには暗闇があり、沈鬱さや悲しみがありますが、その中からかけがえのない光が差し込みます。世界が非常に不安定に感じられ、多くの人々がその影響を受けている今、これらの作品は、希望を見いだすための小さいながらも力強い叫びであり、静かに思いを巡らせ、自分自身と重ね合わせ、少しでも慰めを見いだすための音楽なのです」
「どの作品も、それぞれ異なる方法で、音の可能性の限界を押し広げているように感じます。作品が語る物語や、音楽の中に存在するさまざまな人物像を自分自身に宿すことで、私たちは激しい苦悩とドラマの道をたどり、音楽の複雑さを通して、やがて希望の頂へとたどり着くことができるのです」
本日より、先行シングル「ジョン・ウィリアムズ:映画《シンドラーのリスト》のテーマ」が配信されており、9月18日にラヴェル《カディッシュ》、10月16日にブロッホ《祈り》がリリースされる。
第1弾シングル《シンドラーのリスト》のテーマは、スティーヴン・スピルバーグ監督による1993年の同名映画のためにジョン・ウィリアムズが作曲した、映画音楽の中でも広く知られる作品のひとつ。オリジナル・サウンドトラックでは、ヴァイオリニストのイツァーク・パールマンが演奏していたこの名曲を、本作ではチェロとオーケストラのための編曲で収録している。
「ジョン・ウィリアムズのテーマは本当に心を揺さぶります。イツァーク・パールマンのヴァイオリンが、その情景を見事に捉えています」
ラヴェル《カディッシュ》は、ユダヤ教の神聖な祈り「カディッシュ」に基づく作品。シェクは、その旋律が大きな音程ではなく同音反復を中心に書かれていることから、「歌というよりも語りのように感じる」と話す。
「このアルバムの中で最も親密で、ひとつの声だけが語りかけてくるような作品だと感じています。楽器そのものの核心に最も近づき、その最も純粋なメッセージを届けている作品です」
ブロッホ《ユダヤ人の生活から》は、1924年にチェリストのハンス・キンドラーのために書かれた3楽章の組曲。シェクが第1曲「祈り」を初めて学んだのは9歳頃だったという。
「ただただこの音楽が大好きだったこと、そしてチェロがこんな音を出せるのだということに夢中になったのを覚えています。私にとって大きなインスピレーションとなった作品です。このたった一曲を通して、魂と音の宇宙全体が目の前に開かれたように感じました」
また、サン=サーンス《チェロ協奏曲第1番》は、1872年に作曲された同作曲家の代表作のひとつ。当時の協奏曲の構成上の慣習を破り、3つの楽章が切れ目なく演奏される独創的な構成となっている。シェクが幼い頃から惹かれてきた作品であり、彼が最初に学んだ協奏曲のひとつでもある。
「物語がとても鮮明に描かれているように感じます。劇的な冒頭から、頭の中にファンタジーの世界が広がっていくんです。いきなり海の嵐の中へ放り込まれ、巨大な波、雷、稲妻に囲まれる。そして作品全体が、夢のような優雅さ、情熱的な歌、強い意志を感じさせるヴィルトゥオジティなど、さまざまな方法でそこから逃れようとしているかのようです」

Sheku Kanneh-Mason『HOPE IN SHADOW』
2026年11月13日(金) リリース
CD:487-2248 / 2LP:487-2249
https://sheku-kanneh-mason.lnk.to/HOPE_IN_SHADOW
▽収録曲
1. サン=サーンス:チェロ協奏曲 第1番 イ短調 作品33 ~ 第1楽章:Allegro non troppo
2. サン=サーンス:チェロ協奏曲 第1番 イ短調 作品33 ~ 第2楽章:Allegretto con moto
3. サン=サーンス:チェロ協奏曲 第1番 イ短調 作品33 ~ 第3楽章:Tempo I - Un peu moins vite - Molto allegro
4. サン=サーンス:白鳥(組曲《動物の謝肉祭》R. 125から 第13曲)[ヴィダル編曲]
5. ブルッフ:コル・ニドライ 作品47 ~ a. Adagio ma non troppo
6. ブルッフ:コル・ニドライ 作品47 ~ b. Un poco più animato
7. ラヴェル:カディッシュ(《2つのヘブライの歌》 M.A22より)[トニェッティ編/チェロと管弦楽版]
8. ブロッホ:ヘブライ狂詩曲《シェロモ》 ~ 第1部:Lento moderato
9. ブロッホ:ヘブライ狂詩曲《シェロモ》 ~ 第2部:Allegro moderato
10. ブロッホ:ヘブライ狂詩曲《シェロモ》 ~ 第3部:Andante moderato
11. ブロッホ:《ユダヤ人の生活から》B.54 ~ 第1曲:祈り[C.パーマー編/チェロと弦楽合奏版]
12. ブロッホ:《ユダヤ人の生活から》B.54 ~ 第2曲:哀願[C.パーマー編/チェロと弦楽合奏版]
13. ブロッホ:《ユダヤ人の生活から》B.54 ~ 第3曲:ユダヤの歌[C.パーマー編/チェロと弦楽合奏版]
14. ジョン・ウィリアムズ:映画《シンドラーのリスト》のテーマ[チェロと管弦楽版]
【演奏】シェク・カネー=メイソン(チェロ)、エドワード・ガードナー(指揮)、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
【録音】
2025年11月9日 ロンドン、ヘンリー・ウッド・ホール(1-4)
2023年8月29~30日 ロンドン、セント・ジュード・オン・ザ・ヒル教会(5-14)