ドイツ・グラモフォンと 新たに独占契約を締結

2018.03.12 TOPICS

<海外プレスリリース訳>

創造的な協力関係
ドイツ・グラモフォンはダニエル・バレンボイムと
新たに独占契約を締結したことを発表した

ベルリン、2018年3月8日。偉大な世界的クラシック音楽家、ダニエル・バレンボイムはドイツ・グラモフォンとの新たな独占契約書に調印した。この協力関係は、マエストロ・バレンボイムの文化交流と対話の促進に向けた先駆的プロジェクト、ベルリンの中心部に建てられたピエール・ブーレーズ・ザールがこけら落としされてちょうど1年目の記念日に発表された。

 ベルリンとの関係はバレンボイムのイエロー・レーベルのための新たな録音において重要な役割を果たすことになる ―― その際バレンボイムはシュターツカペレ・ベルリン、ベルリン国立歌劇場、ブーレーズ・アンサンブル、バレンボイム=サイード・アカデミーのメンバーたちと仕事をすることになるだろう。彼の録音の多くがコミュニケーション、聴くこと、理解することの振興の中心、バレンボイム=サイード・アカデミーの本拠地であるブーレーズ・ザールの柔軟なスペースの中で生まれることだろう。

「私はこのドイツ・グラモフォンとの独占契約を歓迎し、それがピエール・ブーレーズ・ザールの哲学を、“思考する耳”と活発で積極的な傾聴というヴィジョンをもって多くの新しい聴衆に紹介することを確信しています」とダニエル・バレンボイムは語る。 「私たちがあらゆるレベルにおいて ―― 情緒的、感覚的、精神的、知的 ―― 音楽を探求し、このことが私たちに活力を与えることができる理解と洞察に心を開く時に何が起こるかを示したいと思っています。音楽は、人間であることの意味すること、分裂をどのように克服できるのか、合理的と非合理的、論理的と直感的がどのように調和できるのかについて私たちに多くのことを教えてくれます」。

 ドイツ・グラモフォンは3つの異なった録音シリーズを制作しようと考えている。ピアニストと指揮者としてのバレンボイム、室内楽奏者としてのバレンボイム、そして教育者、革新者としてのバレンボイムである。最後の教育者、革新者としては、ダニエル・バレンボイム自身のレーベル、ペラル・ミュージックでのデジタルのみの形を取ることになっていて、広範囲にわたるソーシャル・メディア・キャンペーンとYouTubeの存在、教育的テレビ放送を通して完全なものとなるだろう。マエストロ・バレンボイムのYouTubeチャンネルの登録者の数は2016年の開始以来今日まで4万人ほどに達している。彼のビデオ投稿はほぼ100万回閲覧されている。またこのマエストロは子どもたちに呼びかけることにしている ―― 例えばイタリアのRAI、フランス・テレビジョン、ドイツのヘッセン放送の共同制作による52の部分から構成される漫画『マックス &マエストロ』の登場人物として。この中でバレンボイムは11歳のラップ・ミュージシャンのマックスにクラシック音楽を紹介している。

 バレンボイムが昨年3月のブーレーズ・ザールのこけら落としコンサートで演奏したブーレーズの3台のピアノ、3台のハープ、3人の打楽器奏者のための《シュル・アンシーズ》のライブ録音が数日前、2018年3月2日にペラルから発売になった。

 この夏『サマータイム・ウィズ・バレンボイム』のキャンペーンの幕開けとして2つのアルバムの発売が予定されている。シュターツカペレ・ベルリンをバレンボイムが指揮したブラームスの4つの交響曲の録音、それにマイケル・バレンボイム、キアン・ソルターニ、ユリア・デイネカと録音したモーツァルトの2曲のピアノ四重奏曲が7月に発売されることになっている。今後発売を予定している録音では定評のあるイエロー・レーベルのスターたちともDGファミリーの新しいメンバーたちとも共演することになっている。今後の録音プロジェクトの中には、たとえばキアン・ソルターニ、シュターツカペレ・ベルリンとのドヴォルザークのチェロ協奏曲やウィーン・フィルハーモニー管弦楽団とのスメタナの《わが祖国》などがある。さらに2020年のベートーヴェンの生誕250年をアンネ=ゾフィー・ムター、ヨーヨー・マといった一流の芸術家たちが参加して祝うという意義深いリリースも計画されている。バレンボイムとシュターツカペレ・ベルリンはこの11月の中国、オーストラリアへの演奏旅行でブラームスの交響曲を演奏することになっている。

「マエストロ・バレンボイムはこれまで世界中の人々にクラシック音楽の最高の価値を伝えてきました」とドイツ・グラモフォンの社長、クレメンス・トラウトマン博士は指摘する。「彼のイエロー・レーベルでの最初の録音は45年以上前に行なわれ、私たちはこの新しい契約をもって関係を継続できることを喜んでいます。これにはバレンボイムの音楽家として、ヒューマニストとして、教育者として、革新者としての情熱が反映されています。私たちはこのもっとも偉大でもっとも多才な芸術家のひとりによって音楽の幅広い多様性が究明され、その芸術が世界の聴衆に親しみやすいものとなることをとても楽しみにしています」。