昨年12月5日に全国公開された吉井和哉のドキュメンタリー映画『みらいのうた』のオリジナル・サウンドトラック・アルバムが、7月22日にリリース!!
本映画は、第38回東京国際映画祭に公式出品され、第35回 日本映画批評家大賞にて「ドキュメンタリー賞」を授賞するなど、ドキュメンタリー映画として高く評価されている。
本サウンドトラックは、劇中で描かれている、吉井和哉の音楽的ルーツ、苦悩と再生の軌跡を表現する「ドキュメンタリー歌集」として、映画本編で使用された重要な楽曲群に加え、ルーツとなるバンド時代の貴重な音源、影響を受けたアーティストの楽曲のカバー音源までを網羅されている。
今回、映画撮影当時には完成していなかった「その後の“みらいのうた”」とも言うべき吉井和哉、EROそれぞれの新曲デモ音源が、「No Way(demo)」吉井和哉、「66 wild life(demo)」EROとしてCDのみに特別収録される。
このアルバムには、吉井和哉とEROが一緒に演奏した音源が4曲、1986年〜2024年〜2026年と時空を超えて収録されている。そしてさらにEROの新曲デモ音源には、約40年ぶりに当時のURGH POLICEのメンバーであるERO、MARBOH、ROBIN(吉井和哉)が集まってレコーディングしていることの奇跡にも注目してもらいたい。
ライブの熱狂と、個人の内面的な静寂が交錯する構成により、映画の物語を追体験できる音楽版「みらいのうた」を是非聴いてみて欲しい。
商品概要
映画「みらいのうた」オリジナル・サウンドトラック/ Various Artists
2026.7.22 CD/Digital Release
CD価格:2,750円(税込) / 品番:AZCS-10002
発売・販売:ユニバーサルミュージック
CD収録曲
- 01.みらいのうた(NIPPON BUDOKAN, 2021.12.28)/ 吉井和哉
- 02.人形の家 / 吉井和哉
- 03.Hysteric Glamour(Kichijoji Zenshinza Gekijo, 1986.12.21)/ URGH POLICE
- 04.Getting The Fame(Kichijoji Zenshinza Gekijo, 1986.12.21 -Short size)/ URGH POLICE
- 05.JAM(TOKYO DOME, 2001.1.8)/ THE YELLOW MONKEY
- 06.Bye-Bye Show(TOKYO DOME, 2023.6.29)/ BiSH
- 07.世界の終わり(TRIAD ROCKS, 2015.5.19)/ 吉井和哉
- 08.復活の日 / THE YELLOW MONKEY
- 09.バラ色の日々(TOKYO DOME, 2024.4.27)/ THE YELLOW MONKEY
- 10.声(オハラ☆ブレイク’24, 2024.9.28)/ 吉井和哉
- 11.Getting The Fame(from 映画「みらいのうた」) / ERO・吉井和哉 ・鶴谷崇
- 12.みらいのうた(Instrumental -Violin Ver.)
- 13.Getting The Fame(Instrumental -Organ Ver.)
- 14.No Way(demo) / 吉井和哉 ※CDのみ収録
- 15.66 wild life(demo) / ERO ※CDのみ収録
Digital配信曲
映画「みらいのうた」オリジナル・サウンドトラック(Selected Edition)
- 01. みらいのうた(NIPPON BUDOKAN, 2021.12.28)/ 吉井和哉
- 02. 人形の家 / 吉井和哉
- 03. Hysteric Glamour(Kichijoji Zenshinza Gekijo, 1986.12.21)/ URGH POLICE
- 04. Getting The Fame(Kichijoji Zenshinza Gekijo, 1986.12.21 -Short size)/ URGH POLICE
- 05. JAM(TOKYO DOME, 2001.1.8)/ THE YELLOW MONKEY
- 06. Bye-Bye Show(TOKYO DOME, 2023.6.29)/ BiSH
- 07. 世界の終わり(TRIAD ROCKS, 2015.5.19)/ 吉井和哉
- 08. 復活の日 / THE YELLOW MONKEY
- 09. バラ色の日々(TOKYO DOME, 2024.4.27)/ THE YELLOW MONKEY
- 10. 声(オハラ☆ブレイク’24, 2024.9.28)/ 吉井和哉
- 11. Getting The Fame(from 映画「みらいのうた」) / ERO・吉井和哉 ・鶴谷崇
- 12. みらいのうた(Instrumental -Violin Ver.)
- 13. Getting The Fame(Instrumental -Organ Ver.)
※M-06「Bye-Bye Show(TOKYO DOME, 2023.6.29)/ BiSH」のみ、単曲DL/Streaming配信無し
楽曲全曲解説
【1】みらいのうた
2021年にデジタル・シングルとしてリリースされた吉井和哉のソロ楽曲。同年は彼の父親が他界してから50年を経た節目の年でもあった。彼はこの曲を書いた動機について「父の死によって幼少期の僕は寂しい思いをしたし、ロックと出会うことになったのもある意味そのためだった。父の死が切っ掛けで自分の今までがあった、というような意味も込めて作った」と振り返っている。そしてこの曲が世に出た途端、彼は自身の体内に起きていた異変を知ることになったのだった。2023年にはソロ・デビュー20周年を記念して『20』と題されたベスト・アルバムが登場しているが、この曲はその幕開けを飾っている。こちらの音源は2021年12月28日、『THE SILENT VISION TOUR 2021-22』の一環として行なわれた日本武道館公演時に収録されたものだ。
【2】人形の家
吉井が幼少期に親しんできた昭和歌謡やポップスを中心とした選曲で制作されたカヴァー・アルバム『ヨシー・ファンクJr.~此レガ原点!!~』(2014年)に収録されていたこの楽曲は、MICO(ミコ)の愛称で親しまれていた弘田三枝子(2020年に他界)の1969年のヒット曲。なかにし礼の作詞、川口真の作曲によるもので、当時のオリコン・チャートで首位を獲得しており、弘田自身は同年の日本レコード大賞で歌唱賞を受賞。由紀さおりの「夜明けのスキャット」(THE YELLOW MONKEYがこの曲をカヴァーしていることは言うまでもない)などと並び、同年を代表する楽曲のひとつになった。ロック史においては『ウッドストック』開催年として認知されている1969年、吉井が3歳だった頃に日本ではこのような名曲が生まれていたのだった。
【3】Hysteric Glamour
THE YELLOW MONKEY結成以前、静岡在住時代に吉井が在籍していたURGHPOLICEの代表曲のひとつ。同バンドが当時発表した唯一のオリジナル・アルバム『URGH!』(1987年)のオープニングを飾っていた。こちらの音源は同作のリリース前年にあたる1986年末に東京は吉祥寺の前進座劇場(2013年に閉館)で行なわれたライヴの際に収録されたもの。キャッチーさとメタリックな感触、派手なヴィジュアルが同居した、80年代的なLAメタルに通ずる要素を持っていたこのバンドは、当時の狭い地下シーンにおいては「静岡のMÖTLEY CRÜE」などと呼ばれることもあった。このバンドのフロントマンを務めていたのが、映画『みらいのうた』におけるもうひとりの主人公というべきEROであることは言うまでもない。
【4】Getting The Fame
前曲と同様にURGHPOLICEの代表曲のひとつであり、やはり1986年の前進座劇場公演の際のライヴ音源。原曲は『URGH!』のクロージングに収められている。同アルバムが世に出た1987年、アメリカではGUNS N’ ROSESがデビューし、それ以前のLAメタルとはひと味違ったストリート性と多様性を併せ持った新世代型ロックンロール・バンドが続々と登場。同じ頃、日本でもZIGGYなどがデビューし、バッドボーイズ・ロックというこの国ならではのカテゴライズが定着し始めるようになる。そうした時流を踏まえれば、URGHPOLICEの音楽性やたたずまいは、まさしく「早すぎたバッドボーイズ・ロック」だった。ただ、もしもこのバンドがその流れに乗って成功を収めていたならば、THE YELLOW MONKEYは生まれていなかったかもしれない。
【5】JAM
THE YELLOW MONKEYはメジャー・デビュー以降、ライヴ・バンドとしての評判を広めつつも作品のヒットには恵まれずにいたが、1995年発表の8thシングル「太陽が燃えている」が初のトップ10ヒットに。その流れから当時のレコード会社からは同路線でのシングル曲を求められたが、バンドが優先したのはもうひとつの武器ともいうべきロック・バラードを世に出すことだった。吉井はのちに、当時の彼が、自分たちにとっての「すべての若き野郎ども」(デヴィッド・ボウイ提供によるMOTT THE HOOPLEの出世曲)を作ることを目論んでいたことを認めている。そして完成したこの曲は周りの大人たちをも頷かせ、1996年2月に「TACTICS」とのカップリングでシングル・リリースされ、オリコンのチャートで最高6位を記録するヒットとなった。まさに時代を超えた代表曲のひとつであり、この曲との出会いを機に彼らを知ることになった人たちは数知れない。こちらの音源自体は2001年1月8日、『メカラ ウロコ・8』として開催された東京ドーム公演の際のもの。同公演以降、バンドは沈黙を続けることになる。
【6】Bye-Bye Show
2015年、BiSの歴史を受け継ぐように「楽器を持たないパンク・バンド」として始動したガールズ・グループ、BiSH。2022年1月発表の「FiNAL SHiTS」を皮切りに12ヵ月連続で新曲リリースを開始し、吉井の作詞/作曲/プロデュースによるこの曲が、その流れを締め括る最終曲となり、なおかつ彼女たちにとって唯一のシングル・チャート首位獲得曲となった。彼はこの曲をTHE YELLOW MONKEYの「ホテルニュートリノ」とほぼ同時進行で制作しており、レコーディングにはバンド・メイトたちも全員参加。単なる楽曲提供にとどまらぬコラボレーションになっている。なお、BiSHはこのシングルのリリースから約3ヵ月後にあたる2023年6月29日、『Bye-Bye Show for Never』と銘打たれた東京ドーム公演をもって、その活動に終止符を打っている。こちらの音源も同公演の際のものだ。
【7】世界の終わり
THEE MICHELE GUN ELEPHANTが日本コロムビアのTRIADからこの楽曲でメジャー・デビューしたのは1996年2月1日のこと。そして同年7月、THE YELLOW MONKEYは同レーベルからの最後のシングルとなる「SPARK」をリリースしている。つまり両者はごくわずかな期間ではあるがレーベルメイトという関係にあり、まるで次の走者へとバトンが手渡されるかのような時間の流れがあったのだった。吉井がこのカヴァーを歌ったのは、2015年5月19日、東京・豊洲PITにて開催された同レーベルのイベント、『TRIAD ROCKS』の際のこと。両バンドは音楽的にもイメージ的にも真逆のようでありながら、どちらも“自らの王道を追求するバンド”として重なる部分があった。TMGEもまた日本を代表するロック・バンドのひとつとなったが、2003年10月11日、『LAST HEAVEN TOUR』の最終日にあたる幕張メッセ公演終了をもって解散。2009年7月22日には、ギタリストのアベフトシが急性硬膜外血種により急逝。42歳の若さだった。
【8】復活の日
2024年4月27日、『THE YELLOW MONKEY SUPER BIG EGG 2024 “SHINE ON”』と銘打ちながら行なわれた東京ドーム公演の際、本編の演奏終了後にモノクロの映像とともに初公開された楽曲。そうした形での先行公開は、制作段階のうちからこの曲が特別なものになることを予感していたマネージメント代表者からの提案によるものだった。その提言を受けた吉井は「その大切な場で流れても恥ずかしくない内容の歌詞にしないといけないな、という意識が強まった」と振り返っている。そして結果、同公演の約1ヵ月後にリリースされた彼らにとって10作目のオリジナル・アルバム『Sparkle X』では、この楽曲がクロージングを飾ることになった。まさに4人と彼らを愛する者たちとを繋ぐ、約束の歌である。
【9】バラ色の日々
まさに終わりのない旅のごとく長期間にわたり重層的に展開された『PUNCH DUNKARD TOUR 98/99』終了後初のシングルとして1999年12月にリリースされた楽曲。共同アレンジャー/プロデューサーに朝本浩文を迎えて制作されている。朝本とのコラボは次なるシングル「聖なる海とサンシャイン」でも続き、その次の「SHOCK HEARTS」では森俊之が迎えられており、この3連作については“実験三部作”などとも呼ばれていた。バンドの活動停止後、吉井は2006年に行なわれた自身の大阪城ホール公演でこの曲を披露しているが、彼がTHE YELLOW MONKEYの楽曲をソロ活動の場で披露したのはそれが初のことだった。また、ライヴにおいてはメンバー紹介を含む吉井のMCに続く形でこの曲が演奏される頻度が高い。こちらの音源は2024年4月27日、『Sparkle X』の発売に先駆けて行なわれた東京ドーム公演の際のもの。
【10】声
チバユウスケをフロントに据えながら2005年に結成されたTHE BIRTHDAYは、TMGEの血を受け継ぐロック・バンドとして注目と期待を呼び、実際、精力的な活動をもって支持を集めた。この楽曲は2015年10月にリリースされた同バンドの8thアルバム『BLOOD AND LOVE CIRCUS』のクロージングに収められていた象徴的なナンバーで、吉井は2024年9月28日、『オハラ☆ブレイク’24』出演時、前年11月26日に食道がんとの闘いの末に55歳の若さで他界していたチバに対する哀悼の意を込めてこの楽曲を歌っている。「声 聞こえるか」「声 届け」と繰り返される歌詞が吉井にとって特別な響きを持っていたであろうことは、彼自身が当時向き合っていた現実を踏まえれば想像に難くない。また、チバが亡くなったのが、THE BIRTHDAYが2023年秋に計画していたツアーの最終公演日にあたる日だったことも付け加えておきたい。
【11】Getting The Fame (from 映画「みらいのうた」)
映画『みらいのうた』の全体を通じて、最上級に印象深いもののひとつとなった楽曲。当然ながらオリジナルは【3】でも聴くことができるURGHPOLICE時代の楽曲だが、それがEROと吉井、そしてTHE YELLOW MONKEYのサポート・メンバーを務めている鶴谷崇のキーボード演奏により、改めて録音されている。名声を追い求めていた若き日の情熱が詰め込まれていたこの楽曲が、長い年月を経てこんなにも味わい深さを持つものとして生まれ変わることになるとは、ERO自身も想像していなかったに違いない。
【12】みらいのうた(Instrumental -Violin Ver.)
映画『みらいのうた』は当然のごとくこの楽曲で幕を閉じることになる。しかもこちらはヴァイオリンによるインストゥルメンタル・ヴァージョン。物語の余韻を邪魔することなく、なおかつ鑑賞後のエモーショナルな気分をナチュラルに高める役割を果たしている。今回のプロジェクトを通じて、この楽曲自体が吉井和哉にとっていっそう大切なものになったことは疑う余地もない。
【13】Getting The Fame(Instrumental-Organ Ver.)
この映画によって新たな命を授かることになったURGHPOLICE時代の楽曲の、オルガン演奏によるインストゥルメンタル・ヴァージョン。約2分のごく短い音源だが、原曲が生まれながらにして持ち合わせていた哀愁味が、いっそう郷愁を誘うものとして味わい深さを増している。
【14】No Way(demo)
吉井にとって映画『みらいのうた』の制作は、これまでの人生について改めて咀嚼する機会になったばかりではなく、自らの人生観、死生観といったものについて再考するプロセスにもなったはずだ。そして当然ながらそれは、この先の彼の創作活動にも反映されていくことになる。この新曲はあくまでデモ音源に過ぎず、今後、どのような形で姿を現すことになるのかはわからない。しかし吉井がこの曲を本作に収録することを決めたのは、彼自身がこの曲を『みらいのうた』の副産物的な意味合いを持つものと捉えているからなのだろうと推察できる。こちらは配信では聴くことのできない、CD限定の収録音源となっている。
【15】66 wild life(demo)
このアルバムを締め括るのは盟友EROによるオリジナル楽曲のデモであり、こちらもCD限定の収録音源となっている。かつて派手で挑発的なロッカーとしてURGHPOLICEのフロントに立っていた彼が、今ではアコースティック・ギターを抱えてアーシーな楽曲を歌っている。映画の中に何度も登場する彼の自室の様子からは古き良きアメリカへの強い憧れがうかがえるが、その壁にジョン・メレンキャンプのポスターが飾られていたことに気付いた人たちも少なくないだろう。“ワイルド”が意味するものも年齢を重ねるにつれて変わっていく。これが今現在の彼にとっての、リアルで等身大な音楽の形なのだ。
Text by 増田勇一
映画『みらいのうた』作品概要
【映画『みらいのうた』U-NEXTにて独占配信中!!】
価格:550円(税込)/視聴期限:3日間
※映画本編の最後にはU-NEXT限定特典映像(U-NEXT Edition)が収録!
THE YELLOW MONKEYメンバーの未公開シーンを含む特別編集された
インタビューなどの映像も楽しめる内容になっている。