ザ・ビートルズからの脱退（1970/4/10）初ソロ・アルバムの発表（1970/4/17）からちょうど40年後の2010年4月、ポール・マッカートニーが発表してきた名作群がリマスタリングを施した上、ヒア・ミュージック／コンコードから再発売されることが発表された。
しかも、作品によってはボーナス・トラックや映像を加えた「デラックス・エディション」「スーパー・デラックス・エディション」等のマルチ・フォーマットでのリリースとなる。

まず11月に「バンド・オン・ザ・ラン」（ポール・マッカートニー&ウイングス名義）が「1CD」、ボーナス・トラックを加えて「2CD+DVD」「3CD+DVD」の3フォーマットにて再発売される。

音源のリマスタリングについては、2009年のザ・ビートルズの再発売と同様に、アビイ・ロード・スタジオのチームが手がけている。
Audio remastered by Sam Okell（サム・オケル） and Steve Rooke（スティーヴ・ルーク） at Abbey Road Studios, London
Remastering Project Co-ordinator: Allan Rouse（アラン・ローズ）

『バンド・オン・ザ・ラン』はビートルズ解散後のポールのアルバムとしては5作目、ウイングス名義では3作目にあたり、全英、全米とも1位に輝き、大ヒットを記録した。イギリスではリリースから半年以上経過した1974年の7月末から7週連続第1位を獲得し、トップ10内に計46週間もランクされるロング・ヒットとなった。アメリカのビルボード誌では断続的に4週間第1位を獲得し、トップ10内に32週間ランクされ、1974年度年間ランキング第3位、キャッシュボックス誌でも、断続的に4週間第1位を獲得し、1974年度年間ランキング第2位を記録した。アメリカだけで300万枚以上のセールスも記録している。ビートルズ解散後、ポール・マッカートニーが最も成功したアルバムである。 シングル・チャートでは「バンド・オン・ザ・ラン」「愛しのヘレン」「ジェット」がビルボード誌にてそれぞれ1位、10位、7位を記録している。