DJ JIN(RHYMESTER)× ハマ・オカモト(OKAMOTO’S)スペシャル対談 公開!

2019.03.27 TOPICS

モータウン60周年を記念して、日本のヒップホップ・シーンを牽引してきたRHYMESTERのDJ JINと、今年でデビュー10周年を迎えるOKAMOTO’Sのハマ・オカモトの両氏が対談。

それぞれ日本を代表するDJ、ベーシストであり、レコード愛好家でもあるふたりが、 後追い世代ならでは感覚でモータウンを語るスペシャル企画。

 

――モータウンとの出会い

DJ JIN:自分は高校生の頃、80年代後半にヒップホップと出会ってソウル・ミュージックが好きになったんですけど、ヒップホップではサンプリングで昔の曲が使われていて、ド定番コースのジェームス・ブラウンとかの流れでモータウンに辿り着きました。そこにマイケル・ジャクソンもいたし、もちろんジャクソン5、そしてシュープリームス…と。でも、60年代のいわゆるデトロイト・ビート的なモータウンってヒップホップ的にはクロスオーヴァーしないというか、だから70年代の曲をレア盤とかを含めてチェックするようになっていったんですよね。超定番ですけど、「これ使えるぜー!」みたいな感じで興奮したのは、ジャクソン5の“It’s Great To Be Here”(71年)。実は2017年にジャクソン5のその曲とハーツ・オブ・ストーンの“What Does It Take (To Win Your Love)”(70年)を7インチ・シングルにカップリング収録して再発したんです。ただ、本国からマスターテープが送られてきて聴いてみたら、自分が持ってるオリジナル盤アナログにはどちらの曲もピッチとテンポを上げて収録されていることに気づいて(笑)。でも、再発7インチは送られてきたマスターのピッチとテンポで出した、という思い出があります。

ハマ・オカモト:モータウンの音楽は、『Motown 50』という3枚組のコンピレーション(2008年)や、その後に出た『Motown Love』(2009年)が僕にとっての教材でした。自分はベースを弾いていることもあって、ジェームス・ジェマーソンがキッカケで。14歳でベースを始めた当時はロックをやるような部活にいたのでロックばかり聴いていました。そんなある日、モータウンではないですがミーターズを知り、そこでニューオーリンズ音楽をキッカケにファンクやソウルに入っていきまして、その中でジェームス・ジェマーソンに出会いました。彼の名前と、数枚しかない写真があらゆる音楽専門誌で登場してきて、ここまで言われている人なら聴いてみないとな、と。ジャクソン5の『Third Album』(70年)のB面最後に入っていた“Darling Dear”はいまだに好きで、ラジオでもよくかけています。

DJ JIN:ジェマーソンがベースを弾いた中でもその曲が特別に好きなの?

ハマ・オカモト:はい。僕の中ではジェマーソン節炸裂という印象で。マーヴィン・ゲイの“What’s Going On”(71年)が世界一きれいなベース・ラインだと讃えられていて、それに異論はありませんが、ジェマーソン節というか、ちょっと違うテンションで僕が一番カッコいいと思っているのが“Darling Dear”です。伴奏然とした演奏というのとは少しタイプが違うというか、歌に対しての伴奏というよりもコーラスだったり、なんならストリングスを思わせる副旋律的なカッコよさというか、華麗さがある。もちろん伴奏然とした曲もありますが、“個”がもの凄くある。あと、そもそも70年くらいまで演奏者のクレジットがなかったという話もあいまって、それがまたワクワクとしたというか。

DJ JIN:ファンク・ブラザーズですよね。

ハマ・オカモト:はい。それでいまだに詳しい人も覆されるような情報が出てくるというみたいな。そのへんも夢があるというか、(ジェマーソンを)追っかけたくなる要因でした。ジェマーソンがライヴで弾いている映像が映画『永遠のモータウン』(2002年初公開)にありましたけど、それまでは一本指で弾いているという噂話があって、“嘘だろ”と言ってた人もいましたが、1秒くらいしか映らないその映像で、確かに一本指で弾いてるんですよ。昔のファンはその瞬間を確かめに映画を観に行ったらしいです(笑)

DJ JIN:ジェマーソンのベースは“歌うベース”じゃない? あれって衝撃だったっていうじゃないですか。実際に影響を与えまくっている。俺も彼のベースに注目して聴くことがよくあるけれど、実際にどれくらい凄いことなの?

ハマ・オカモト:レコードを掘っていると、例えば歌い方の継承という意味で、オーティス・レディングのフォロワーや、カーティス・メイフィールドのフォロワーだったりするような人がいるじゃないですか。そういったことと同じで、ジェマーソンのフォロワーは、デトロイトじゃない地区でも同年代のミュージシャンにたくさんいて、当時でも相当な衝撃だったというか、真似したいと思ったんだろうなと。圧倒的に音価が違うというか、音の長さや太さが違っていて、どう考えても(良い意味で)おかしい。時を経て2000年代に中学生だった自分でも衝撃でしたから。

DJ JIN:何でその当て方をしてくるんだろう?みたいなラインというか動きがあるもんね。

ハマ・オカモト:ベースって名前の通り“土台”を弾いていればいいと言うと極端ですけど、鳴らすだけでもアンサンブルの中で成立する楽器ではありつつも、ジェマーソンの“千鳥足感”というか、そういう印象は、それ以前にはなかなかなくて。やっぱりジャズ・ミュージシャンだったということも大きい要素だと思いますが、ジャズでよく使われるウォーキング・ベース的なラインをエレキで弾くようになって、発明と思いつきと気分で、ジェマーソンがある種ひとつ型を増やしたんだろうなと思っています。

DJ JIN:まさに千鳥足なベース(笑)。とある機会にマーヴィン・ゲイの『What’s Going On』(71年)のマルチ・テープを聴くことがあったんだけど、それならまずベース・ソロ!ってことでジェマーソンのベース・ソロを聴いたら、二日酔いで酔っぱらって寝ながら弾いたというエピソードが蘇るというか(笑)

ハマ・オカモト:僕も上等な環境では聴いたわけではないのですがマルチを聴いたことがありまして…何が安心したかって、いわゆるバカウマの人じゃないところで。「ヨレてんなー、しかもミスってるし」って(笑)。それでも作品として真価を発揮するということは、やっぱり他のミュージシャンの演奏を全部聴いた上で弾いていたんだろうなと。ある意味ベースだけを聴くと魅力が半減してしまうのですが、そこにドラムが入るだけで、うわっ!となる。あの感じは楽譜を見て弾いている伴奏というよりは、バンドのグルーヴがあってこそだろうなと思いました。“What’s Going On”なんて最初“ドーン”って音で入りますけど、あの“ドーン”の音の短さ。信じられない(笑)。でも音が集合した状態で聴くと、様々な音が鳴っているので豪勢に聴こえる。そういうところもグッときます。

DJ JIN:それあるよね。RHYMESTERでよく“ソツがない”っていう言葉に対して“ソツがある”っていう言い方をするんだけど、ソツがないとつまんないというか、ソツが大事っていうか、それが音楽のキモだったりすることもあって。例えば最近でも、ファレルがいるネプチューンズのプロダクションにしても、インストだけを聴くとバタバタでズレてて、打ち込みヘタ!みたいな(笑)。でも、ヴォーカルとかが入って世に出たヴァージョンで聴くとグルーヴ感があってキャッチーで、ポップス、R&Bとしてまとまっている。

ハマ・オカモト:そういう意味でモータウンは特に(演奏の)間違いが多かった、という印象はありますよね。

 
――モータウンのスターとプロデューサー

ハマ・オカモト:スモーキー・ロビンソンの功績はやっぱりもの凄く大きいんでしょうね。本を読んだりした程度の知識ですけど、やっぱりあの人のプロデューサー目線と、同時に自身もレーベルの看板になって歌っている覚悟。自身のグループ(ミラクルズ)もあって、ヒット曲もあった。モータウンって、会社として決していい方向には進んではいかないのですが、その中で会社とミュージシャンとの間を取り持っていたような人なんだろうなと思います。なんか仏のように見えるというか。あの笑顔が(笑)。だから、根っからレーベルを支えていたのはスモーキー・ロビンソンだったのかなと。マーヴィン・ゲイも売れていない時にドラムを叩いていたりしたみたいですけど。

DJ JIN:自分はやっぱりスティーヴィー・ワンダーですね。もちろん60年代のリトル・スティーヴィー・ワンダー名義の頃から歴史がある人ですけど、やっぱり70年代に入ってレーベル側にセルフ・プロデュースを認めさせたっていう功績がね。ミュージシャン側からの改革で、それ以降のモータウン・サウンドが変化していったという。それでマーヴィン・ゲイの『What’s Going On』が生まれて、いわゆるニュー・ソウルのムーヴメントに繋がっていく。

ハマ・オカモト:スティーヴィー・ワンダーはカッコよすぎて言うことがないです。規格外すぎるというか“Golden Lady”(73年)を初めて聴いた時は本当に驚きました。

DJ JIN:もう、いろいろ超えすぎちゃってるよね。

ハマ・オカモト:ハマ・オカモト マイケル・ジャクソンもモータウン第2期のスターというか、70年代のスターですよね。あと、コーラス・グループもそもそもモータウンの看板というか、レーベルを大きく印象づけていた。

DJ JIN:コーラス・グループを語るとなると友人のゴスペラーズを真っ先に思い出しちゃいますけど(笑)、テンプテーションズにしてもフォー・トップスにしても素敵ですよね。今は当時の映像がネットで見られますけど、グループで歌って踊るのがイカしてるみたいな、粋にハモって女の子の気を惹こうぜ!みたいな、そういう雰囲気を感じさせるところがたまらない。

ハマ・オカモト:本当に。あと、スピナーズなんかもいましたよね。当時は基本的にラジオが主流で、あとは社交場でかかっているという感じだったと思いますが、モータウンの何がキャッチーだったって、ステージングはもちろん、何と言ってもジャケのアートワーク! 印象的なジャケット多いですよね。あまりワンパターンじゃないというか、それでバーンと売れた作品もあったのかもしれない。

DJ JIN:あと、“裏方”っていうと失礼かもしれないけど、素晴らしいクリエイターがたくさん関わっていたというのもね。凄まじいミュージック・ファクトリーだった。

ハマ・オカモト:ホーランド=ドジャー=ホーランド、もう大大大好きですよ! この3人は(後に設立した)インヴィクタスなども含めて凄い。やっぱり聴いちゃいますもん。テンプテーションズの“Cloud Nine”(68年)や“Psychedelic Shack”(69年)を手掛けていたのはノーマン・ホイットフィールドでしたっけ?

DJ JIN:そう。サイケデリック・ソウルっていうね。テンプテーションズの“Hum Along And Dance”(70年)も、後にジャクソン5が歌ったヴァージョン(73年)がクラブ・クラシックだったりして、自分も今でもかけることがある。そういう語り継がれる曲を作っていたんだね。

ハマ・オカモト:当時は「えー?」と言われていたかもしれないですが、そういう人たちの功績は確実にありますよね。モータウンって、一般的にはポップスの起源的な集団という認識がされていて、それは間違っていないと思いますが、急にエグいファンクなんかが出てくる。(ノーマン・ホイットフィールドが関わった)エドウィン・スターなどもゴリゴリですし。一般的にモータウンのイメージ言われているものとは少し違う。あと、そのあたりの曲を作り出す時に、しつこくジェマーソンを使い続けなかったところも転機というか。違うミュージシャンを呼んで、今までと全く違うスタイルでやったからこそ、ああいうファンキー、それこそ(サンプリングされる)ネタっぽい曲が生まれた。

DJ JIN:それはあるよね。最初にヒップホップのネタ的な話をしたけど、いわゆるクラブ・シーンでも、(イギリスの)ノーザン・ソウル的な感覚だと60年代的な方向になっていくと思うんですが、自分がやってるヒップホップやレア・グルーヴだと、ファンクやニュー・ソウルの要素が入ってくる70年代の音が多い。ウィリー・ハッチの“Brother’s Gonna Work It Out”(73年)とか今もかけてますから。あと、シスターズ・ラヴとかオデッセイとかがいた(モータウン傘下の)モーウェストの曲もレア・グルーヴ的なクラブ・ミュージックとして凄く評価が高い。

ハマ・オカモト:一時期モーウェストのラベルを見ただけで買う時期がありました(笑)。オデッセイの『Odyssey』(72年)は、あんな異質な名盤ないと思っていて。僕、凄く好きな作品なんです。レーベルは短命(71~73年)でしたけど、G.C.キャメロンなんかも含めて、いい曲が多い。

DJ JIN:洒落てるんだよね。そういえば、モーウェストの曲だけを集めたコンピ(『Our Lives Are Shaped By What We Love: Motown’s Mowest Story 1971-1973』)も出てましたよね。

 
――多様化していく70年代以降

ハマ・オカモト:人種差別の問題であったり、黒人が主体になった運動がありましたが、そういうこととほぼ同時期に録音機材が進化していったのは、ある種の奇跡というか。ミュージシャンの熱量と、楽器ひとつひとつにマイクがつけられるようになるということが奇跡的に重なって、70年代からよりグッと音像が変わるじゃないですか。こんな音で録れるんだったらこうしたらどうだろう、といったアイデアもどんどん出てきて。そこにスティーヴィー・ワンダーのセルフ・プロデュースの話だったり、マーヴィン・ゲイが先頭に立って色々やり始めて活気づいた。71年、72年、73年あたりから、とんでもなく進化していったんだろうなと思います。同じモータウンとしての括りでも、その頃の音は全く違うものに聴こえるというか。

DJ JIN:60年代は“工場”って感じがするもんね。

ハマ・オカモト:いわゆるモータウン・ビートと呼ばれるような、一聴してすぐわかる音像がありますけど、70年代に入るとチャレンジングというか、レコードによって音楽の質が違って、凄く面白い。70年代前半から80年代前半くらいの10年って圧倒的に良いレコードが多いんです。

DJ JIN:テンプテーションズにいたデイヴィッド・ラフィンとかエディ・ケンドリックスみたいなグループの元メンバーのソロとか、裏方としても活動していたリオン・ウェアとか、そうやって枝葉が広がっていくというか、豊かな人脈みたいなものが見えてきた。

ハマ・オカモト:そう。そこで力を発揮するプロデューサーなんかもいますしね。あと、70年代後半にはリック・ジェイムスも現れるわけで。

DJ JIN:それは忘れちゃいけない(笑)

ハマ・オカモト:リック・ジェイムスは当時の究極だったんでしょうね。あんなの後にも先にも絶対ないタイプ。異端児。曲ももの凄くいい。

DJ JIN:リックが手掛けたメアリー・ジェーン・ガールズの“All Night Long”(83年)とかもね。今も明け方のフロアでかけますよ。

ハマ・オカモト:彼女たちはジャケットが信じられないくらいどぎつい(笑)。あと、ライオネル・リッチーも忘れられないですね。バラード漬けになる前のコモドアーズがカッコよくて、僕、今回の再発シリーズで彼らのセカンド『Caught In The Act』(75年)のライナーノーツを書かせていただきました。思い入れがありまして。

DJ JIN:初期のコモドアーズはヒップホップ的にもブレイクビーツが多くて、『Ultimate Breaks & Beats』に“The Assembly Line”(74年)が入ってる。あれは最強ブレイクビーツ。もちろん“Machine Gun”(74年)もカッコいいけどね。

ハマ・オカモト:“Machine Gun”で思い出しましたが、ジュニア・ウォーカー&ジ・オール・スターズの“Shotgun”(65年)のイントロでいきなり銃の音がバーン!と鳴るじゃないですか。高校生の頃、初めて聴いた時に銃声のデカさに度肝を抜かれました(笑)※

DJ JIN:ビックリ箱開けたんじゃないかと思うような音だよね(笑)。まあ、個人的にはモータウンをリアルタイムで聴き始めたのが80年代後半からだったので、その頃の曲も自分的には聴き逃せないというか。ブラコンとかクワイエット・ストームって呼ばれてたようなジャンル。ジョニー・ギルとかボーイズIIメンとかね。あっ、デバージもいたなぁ。最近だとエリカ・バドゥもいるよね。

ハマ・オカモト:歴史を振り返ると、時代に適応していく感じもキチンとあるというか。一口にモータウンといっても広いですよね。最近だと、僕はモータウン・フランスから登場したベン・ロンクル・ソウルのファースト『Ben L’oncle Soul』(2010年)が衝撃で。リアルタイムで聴けた次世代のモータウンということで嬉しくなった記憶があります。ドラムが意図的に“モータウン・フィル”で始まるような曲ばかりで。

DJ JIN:スピリットが息づいているわけだ。

※銃声のSEは後にベスト盤がリリースされる際に加えられた

 
――全ての音楽に通じるモータウン

ハマ・オカモト:モータウンは再発や再発見も終わらないですよね。

DJ JIN:海外のオークションとかでもマーヴィン・ゲイの未発表アセテートの7インチとかが出ていて、何十万っていう値段がついていたりするものがあったり。あと、フランク・ウィルソンのシングル“Do I Love You (Indeed I Do)”(65年)はオリジナル版が世界に2枚しか存在しないという。これが何百万という値段で取引されていて…(笑)

ハマ・オカモト:何でそんなことになるんですか?(笑)

DJ JIN:オリジナルが2枚しか確認されていないのと、ノーザン・ソウルのクラシック中のクラシックだからかな。でも音自体はストリーミング・サーヴィスでも普通に聴けちゃうから、うわーと思いながら…ね。そんな時代ですよ、今は。

ハマ・オカモト:音は普通に聞けるのに何百万…。でも、それくらいの価値があると。

DJ JIN:あと、90年代のテンプテーションズ。『For Lovers Only』(95年)という一般的にはあまり注目されなくなった時代のアルバムで、CDは中古で激安で買えるのに、アナログがプロモ盤しか出てなくて。前は見つかれば二束三文みたいな感じだったんだけど、今は本当に見なくなっちゃって、値段も上がっちゃってて。ここで言うとさらに値段が上がっちゃうかな(笑)。“I’m Glad There Is You”っていうジャズ・スタンダードのカヴァーを歌っていて、R&B的な感じの打ち込みなんだけど、その塩梅が凄く良くて。曲自体も好きで、それを最近やっぱり持っていたいなと思って、ここ数年探してるんだけど、見つけても1万超えてて。…でも、そんなことよりスティーヴィー・ワンダーを聴いてほしいです(笑)

ハマ・オカモト:スティーヴィー・ワンダーは、モータウンを抜きにしても海外のスターというかシンガーとして日本で認知されている数少ない人じゃないですか。でも、きっと70年代の“3部作”(72年の『Talking Book』、73年の『Innervisions』、74年の『Fulfillingness’ First Finale』)のイメージはなくて、きっと缶コーヒーのCMの人という印象になっている気がします。

DJ JIN:“To Feel The Fire”(99年)。あれも衝撃だったけどね(笑)

ハマ・オカモト:あと、“Happy Birthday”(80年)、ちょっと知っている人で“Sir Duke”(76年)。スティーヴィーはみんな知っていると言うかもしれないですが、僕らの普通と世の中の感覚は違うかもしれないので。だから、今言った3部作とプラス1の『Songs In The Key Of Life』(76年)というテンションで、知らない人には聴いてほしいなという。

DJ JIN:もう、モータウンを通らないってあるの?っていうくらいベーシックであり究極っていう。ヴィンテージ・ファンクとかをプレイするディープなDJたちと話してても、レア盤を持っていても、やっぱ究極はモータウンだよねっていう話になる。まずモータウンだし、最後もモータウン、みたいな。

ハマ・オカモト:意識しなくても聴いたことがあるような曲が多いですよね。今、モータウンを全く知らないと言っている人が聴いている音楽にも確実にモータウンの血が通っている。それはソウル・ミュージックじゃなくても、ロックだろうがヒップホップだろうが、絶対全てに流れていると思うので。

DJ JIN:今のあらゆる音楽に通じているし、繋がっているんだよね。

 



ハマ・オカモト(OKAMOTO’S)
Official Twitter: @hama_okamoto

OKAMOTO’S
4人組ロックバンド。’10年、日本人男子最年少の若さでアメリカの音楽フェス「SxSW2010」に出演、海外での活動も積極的に行っている。
’16年、又吉直樹氏原作のドラマ「火花」の主題歌に「BROTHER」が大抜擢。’17年には中野サンプラザにてキャリア初のホールワンマンライヴを敢行、大盛況で幕を閉じた。また、関ジャニ∞など様々なアーティストへの楽曲提供や、個々のプロデュースワークやDJ活動なども行っている。
Official Site: http://www.okamotos.net/


DJ JIN(RHYMESTER)
DJ、プロデューサー。
今日に至るまで、日本のヒップホップ・シーンを最初期より牽引、開拓してきた人気、実力No. 1グループ「ライムスター」のDJ/プロデューサー。またDJ集団「Breakthrough」を主宰し、世界中のクラブシーンとコネクトしている。ライムスターは2019年に結成30周年を迎え、様々な記念リリース、47都道府県ツアーなど記念イベントの開催がアナウンスされている。
Official Site: https://www.rhymester.jp/
Official Twitter: @_DJ_JIN_