BIOGRAPHY

マリ・サムエルセン

1984年ノルウェーのハーマル生まれ。3歳よりヴァイオリンを始め、4歳よりアルヴェ・テレフセンに、14歳よりバラット=ドゥーエ・インスティテュート・オブ・ミュージックにてステファン・バラット=ドゥーエにヴァイオリンを師事し、その後スイスでザハール・ブロンにヴァイオリンを師事した。25年以上に渡ってチェリストの兄ハコン・サムエルセン(現在はチェロ演奏を引退)とデュオを組み、2003年ヘードマルク賞、2006年ヘードマルク県文化賞など、故国ノルウェーで数々の賞に輝く。2003年、兄ハコンと共に「クリスマス・コンサート・フロム・ノルウェー」を創設し、芸術監督に就任。演奏の模様が数年間にわたってノルウェーとアメリカでテレビ放送され、ヴィヴァルディ《四季》を演奏した映像がYouTubeで2250万回以上の驚異的な再生回数を記録する。2014年、アカデミー賞作曲家ジェームズ・ホーナーに作曲を委嘱したヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲《パ・ド・ドゥ》をロイヤル・リヴァプール・フィル創立175周年記念シーズン開幕演奏会にて世界初演。同協奏曲をヴァシリー・ペトレンコ指揮ロイヤル・リヴァプール・フィルと録音したCD『パ・ド・ドゥ』(マーキュリー・クラシックス)がノルウェーのポップス・チャートで第1位を記録した。2017年にはデッカよりソロ・デビュー・アルバム『ノルディック・ノワール』をリリースし、ノルウェーのポップス・チャートで第2位を記録。近年はポスト・クラシカルの代表的作曲家マックス・リヒターと頻繁に共演を重ね、2017年モントルー・ジャズ・フェスティヴァル50周年記念オープニング・ライブにてリヒターと《ヴィヴァルディ・リコンポーズド》を演奏。リヒターのアルバム『3つの世界:ウルフ・ワークス(ヴァージニア・ウルフ作品集)より』ではソロ・パートを担当し、リヒターの管弦楽曲《メモリーハウス》でもソロ・パートをパリ、ライプツィヒ、香港で披露している。2018年10月にはドイツ・グラモフォン創立120周年記念故宮(紫禁城)コンサートに出演し、リヒター作曲《ノーヴェンバー》をロン・ユー指揮上海交響楽団との共演で演奏した。ソリストとしては、これまでにカーネギーホール、シャンゼリゼ劇場、ベルリン・コンツェルトハウス、バービカン・センター、クレムリン宮殿、プラハ・スメタナ・ホール、ハリウッド・ボウルなど著名な一流ホールに出演し、故国ノルウェーではイエロー・ラウンジ・アーティスティック・ディレクターを務めている。2019年ドイツ・グラモフォンと専属契約を結び、リヒター《ノーヴェンバー》をDGデビュー・シングルとしてリリース(デジタル)。2019年初夏にはバッハ、リヒター、ヨハン・ヨハンソン、ブライアン・イーノ、ピーター・グレッグソンなどの作品を演奏したDGデビュー・アルバムをリリース予定。2019年3月には「すみだ平和祈念音楽祭」参加のために初来日し、クリスチャン・ヤルヴィ指揮新日本フィルおよびリヒターとの共演で《メモリーハウス》日本初演の独奏パートを担当する。使用楽器はストラディヴァリウス1724年製「Duke of Edinburgh」。