BIOGRAPHY
Lang Lang / ラン・ラン (ピアノ)
現代クラシック音楽界を代表する存在のひとり、ラン・ラン。ピアニスト、教育者、そして慈善活動家として、21世紀の芸術文化を世界に発信する、最も影響力のあるアーティストのひとりとして活躍している。2008年北京オリンピック開会式、ドバイ万博の開会式、2024年のパリ・ノートルダム大聖堂再開記念式典など、世界中の何十億もの視聴者が見守る舞台に立つ一方、公立学校で数百人の子どもたちを前に演奏するなど、音楽を通じてあらゆる人々と心を通わせる類まれなコミュニケーターでもある。
ニューヨーク・タイムズ紙から「クラシック音楽界で最も熱いアーティスト」と評されたラン・ランは、世界各地でソールドアウト公演を重ねている。サー・サイモン・ラトル、グスターボ・ドゥダメル、ダニエル・バレンボイム、クリストフ・エッシェンバッハら世界的指揮者と継続的に共演し、世界有数のオーケストラと演奏を行ってきた。また、既成概念にとらわれることなく、ジャンルを越えた活動にも積極的に取り組んでいる。グラミー賞授賞式では、メタリカ、ファレル・ウィリアムス、ジャズ界の巨匠ハービー・ハンコックらと共演し、そのパフォーマンスは世界中の数百万人の視聴者を魅了した。
革新を追求する姿勢はクラシック音楽の枠を越え、エド・シーラン、ジョン・レジェンド、BLACKPINKのロゼ、J・バルヴィン、ジェイ・チョウといった世界的なポップ・スターとのコラボレーションにもつながっている。こうした活動を通じて、クラシック音楽を新たな、そして多様なリスナーへと届け続けている。また、ディズニーとのコラボレーションでは、クラシック・ピアニストとしての芸術性とディズニーの魔法の世界を融合させ、さらに幅広いオーディエンスへとその音楽を届けた。
ラン・ランは長年にわたり、世界各地の音楽教育にも力を注いでいる。2008年には「ラン・ラン国際音楽財団(Lang Lang International Music Foundation)」を設立。次世代を担う優れたピアニストの育成、最新テクノロジーを活用した音楽教育の推進、そしてライヴ音楽体験を通した若い聴衆の育成に取り組んでいる。2013年には、国連事務総長より「国連平和大使(Messenger of Peace)」に任命され、世界の教育分野を中心に活動している。
その影響力はラグジュアリーの世界にも広がり、アリアンツ、ディオール、ウブロ、ヘネシーのグローバル・アンバサダーを務めている。ヘネシーではアリシア・キーズとのキャンペーンにも参加。さらに、限定モデルのスタインウェイ「Black Diamond」のデザイン、Steinway SpirioCastの世界初披露、ウブロの限定ウォッチの制作、ブガッティの車内デザインなど、音楽の領域を越えて多彩な創造性を発揮している。
3歳でピアノを始め、5歳になる前に初めて公開リサイタルを開催。9歳で北京の中央音楽学院に入学し、13歳で若い音楽家のためのチャイコフスキー国際コンクールにて第1位を獲得した。その後アメリカへ渡り、フィラデルフィアのカーティス音楽院で伝説的ピアニスト、ゲイリー・グラフマンに師事。17歳の時、アンドレ・ワッツの代役として「Gala of the Century」に出演し、クリストフ・エッシェンバッハ指揮シカゴ交響楽団とチャイコフスキーの《ピアノ協奏曲第1番》を演奏。この公演を機に一躍脚光を浴び、世界各地から出演依頼が寄せられるようになった。
クラシック音楽を新しい聴衆へ届けようとする飽くなき情熱は、国際的にも高く評価されている。2010年にはダボス会議でクリスタル・アワードを受賞し、世界経済フォーラムの「Young Global Leaders」250人のひとりにも選出。英国王立音楽大学、マンハッタン音楽院、ニューヨーク大学から名誉博士号を授与されている。2011年12月には中国文化部から最高位の賞を授与されたほか、ドイツの功労勲章、フランスの芸術文化勲章など、各国の栄誉にも輝いている。
2016年にはバチカンに招かれ、ローマ教皇フランシスコの前で演奏。また、これまでに4人のアメリカ大統領をはじめ、世界各国の王室関係者や要人の前でも演奏を披露している。