ゲッツ/ジルベルト50周年記念 ゲッツ/ジルベルト50周年記念

ゲッツ/ジルベルト50周年記念

 1963年3月、テナー・サックス奏者のスタン・ゲッツがジョアン・ジルベルト、アントニオ・カルロス・ジョビンらブラジル人の音楽家をニューヨークのスタジオに迎えて録音したアルバム『ゲッツ/ジルベルト』は、翌年に発売されて全米アルバム・チャートで最高2位を記録した。当時のジョアンの妻、アストラッド・ジルベルトが参加した「イパネマの娘」のシングル盤も大ヒット。64年度のグラミーで「アルバム・オブ・ザ・イヤー」をはじめ4部門を受賞し、世界的なボサ・ノヴァ・ブームを巻き起こすこととなった。

 ジャズ、ブラジル音楽といった枠を越え、20世紀のポピュラー・ミュージックを代表する永遠の名盤として今も愛され続けている『ゲッツ/ジルベルト』。録音から50年を迎えた2013年、このアルバムを愛する日本の音楽家たちが集まって制作したトリビュート・アルバムが『GETZ/GILBERTO+50 (読み方:ゲッツ/ジルベルト・プラス・フィフティ)』。オリジナル盤の曲順にそって全8曲+ボーナス・トラックを新たに録音した。

 音楽プロデューサーはボサ・ノヴァ・ギターの第一人者であり、ポップスから映画音楽までマルチに活躍しているサウンド・クリエイター、伊藤ゴロー。彼のギターとアレンジが全体の骨格となり、そこにブラジル音楽やジャズだけでなくさまざまな分野の第一線で活躍している歌手と演奏家を迎え、自由な発想と解釈で『ゲッツ/ジルベルト』にオマージュすることを念頭において制作した。ジャンルや世代を越えて集合した多彩な音楽家たちを、パート別、登場順に紹介していこう。

 伊藤ゴローと共にリズム・セクションをつとめたのは、リトル・クリーチャーズのメンバーでもある鈴木正人(ベース)、栗原務(ドラムス)。そしてSOIL & “PIMP” SESSIONSのメンバーでもある秋田ゴールドマン(ベース)、みどりん(ドラムス)。この2チームの顔ぶれからも、本作が一般的な “ボサ・ノヴァのカヴァー・アルバム” とは発想を異にしていることが分かると思う。

  •  ピアノは、山下洋輔、坪口昌恭、坂本龍一。
  •  テナー・サックスは、菊地成孔、清水靖晃。
  •  そしてヴォーカルは、土岐麻子、布施尚美(naomi & goro)、細野晴臣、坂本美雨、カヒミ カリィ、TOKU、原田知世。ボーナス・トラック(「イパネマの娘」の日本語ヴァージョン。出典はアストラッド・ジルベルトの幻の作品『ゴールデン・ジャパニーズ・アルバム』)に沖樹莉亜。

 さらにもう一人、”楽器で歌う” ソリストをブラジルから迎えた。故アントニオ・カルロス・ジョビンのバンドのメンバーでもあった、チェロ奏者のジャキス・モレレンバウム。

 伊藤ゴローを中心に豪華かつ多彩な歌手と演奏家たちが集い、2013年の東京を発想の原点として『ゲッツ/ジルベルト』にオマージュした『ゲッツ/ジルベルト+50』。ジャケットを彩る絵は『ゲッツ/ジルベルト』と同じく、プエルトリコ出身の女性画家オルガ・アルビズ(1924~2005)の作品である。

中原 仁


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