フレイヤ・スカイ、初の日本向けオフィシャル・インタビューを公開!

2月4日にデビューEP『stardust』をリリースし、全公演即完売のツアーを敢行しているフレイヤが初めて日本向けにインタビューに応じてくれた。
ーー現在、自身名義による初の北米ツアーの真っ最中ですが、調子は如何ですか?
最高です。初めてのヘッドライナーツアーが実現して、本当に夢のよう。まだ7公演を終えたところですが、あっという間に時が過ぎて、その一瞬一瞬がとても楽しく充実しています。毎晩ステージに立って最高の時間を過ごし、後からビデオを観直しながら振り返っています。本当に夢のよう。最高の気分です。
ーー今回のツアーは全公演がソールドアウトと聞きました。決して小さな会場ではないですよね。
少しクレイジーじゃないかと思うほどです(笑)。会場によって規模や動員数は違っていますが、観客席を見渡したら、みんながライトを掲げてくれていたりして、それが一人一人の人々を表しているわけで、こんなに多くの人が集まってくれていることに改めて驚かされ、毎晩感激しています。
ーーつい先日デビューEP『stardust』がリリースされました。中でも「silent treatment」という曲が注目を集めていますが、どのような内容が歌われているのか、何をきっかけに書かれた曲なのか教えてもらえますか?
この曲は、私がゴースティング(=一方的に連絡を断つ行為)された直後に書き始めたのを覚えています。スタジオ内にいる共作者やプロデューサーなど、親しくしているみんなに、これこれこういうことがあったと説明していたんです。少し苛立ちながら「Silent Treatment(=完全無視)されている!」とか言って。そしたら「それってタイトルにいいんじゃない?」という話になって、この曲が誕生しました。みんながお互いにアイデアを出し合って、ごく自然に、あっという間に出来上がったという気がします。本当に楽しくて満足できる曲作りとは、こういうことじゃないかと思います。
ーーゴースティングされたというのはSNS上で?
私の場合はSNSとリアルの両方だったけれど、歌っている内容はどちらにも当てはまると思います。いろんなケースがあるって、いろんな解釈があっていいと思います。私に関しては、完全に音信不通にされちゃたのですが(笑)。
ーー逆にフレイヤが相手をゴースティングしたことは?
ないない、ないです。そんなこと絶対しないです!
ーーじゃあ、ゴースティングされた時には、どのように対処すべきだと思いますか?
私なら曲を書きます(笑)。実際そうしたわけで、曲を書くと心の支えにもなります。それに、もしあなたが私に話しかけてくれないのなら、世界に向かって私がそのことを歌っちゃいます(笑)。
ーー確かにそうですね(笑)。この曲が共感を呼んでいる理由の一つには、フレイヤの歌声もポイントだと思います。歌い方や声の使い方は、どのように見出しましたか?
幼い頃からずっと歌うことが好きでした。歌ったり曲を作ったり。ずっと情熱を抱いてきたように感じます。9歳の時に初めて歌のレッスンを受けて以来、ずっと自分らしい歌を歌えるようにと努力してきました。しっかり自信を持つことも大切だと思います。作曲セッションに参加したり、ギターで曲を書いたり、絶えず技術を磨きつつ、自分に正直であることも大切です。でないと、すぐにバレると思います。自分の歌い方を見つけることは大きな自信に繋がるとも思います。少しずつ進歩しているとは思うのですが、まだまだ発展途上だと感じています。
ーー最新ツアーでは「golden boy」をギターを弾きながら歌っていましたね。
ええ、実はずっと長い間、ギターで曲を書くのは怖くてためらっていたのですが…というのも、それほど上手くはないし…もちろんコードは弾けるけど、決して上手くはないし、プロ級ではないし…でも、この曲「golden boy」を書いた時は、「そこのギターをちょっと取ってくれない?」とかいった軽い気持ちで、初めてギターで書いた曲の一つです。普段はプロダクションよりも、歌詞やメロディ、コンセプトなどを先に手がけることが多いので、新発見をしたような気分です。今後はこういう作曲方法も、もっと開拓したいと考えています。この「golden boy」は、私がとても深く関わっている曲なので、いろんな意味で私らしさが窺える思います。
ーー「golden boy」は、何について歌われた曲ですか?
「golden boy」は、友達や家族やみんなから完璧だと思われている人物についての曲です。誰もがその人を完璧だと思っていて、本人もそう信じている。自分は無敵、他の人より優れていると思っているわけです。みんなからそう言われて、その気になっている。でも本当は、その人が言ったり、やってることは本心からではなくて、全てが偽り、演じてるだけなのが私にはわかっている。隠された裏の顔を私だけが知っている。そんなフラストレーションを歌っています。
ーー「why’d you have to call」では、別れたのに連絡してくる元恋人について歌われています。「silent treatment」とは真逆のようなシチュエーションですよね。
そうなんです。このEP『stardust』は、一篇の物語のようだと思います。1曲目の「silent treatment」で初めてゴースティングされて、「petty」で卑怯な人だなと感じ、「golden boy」でイラついて、「maybe tomorrow」で悲しいけど穏やかに折り合いをつける。そして「why’d you have to call」で、忘れ去り次のステージに前進する。1週間か、1か月か、1年なのかはわからないけれど、その間に起こった物語。実際の私の経験にも似通っていて、隅々まで私自身の物語と言えると思います。
ーー「why’d you have to call」には、ジュリア・マイケルズも共作で参加。彼女が加わってくれた経緯を教えてもらえますか?
一緒に仕事をしてきた多くの人たちが彼女のことを知っていて、私たち2人について「きっと仲良くなれるはず」とずっと言われていたんです。元々彼女の大ファンだったこともあり、一緒に曲を書くのは、とても緊張しました。作曲の世界や音楽界における彼女は、あらゆる面でのインスピレーション。そろそろEP用の曲作りを始めようという段階で、彼女と3〜4日一緒に過ごしました。曲を作り始めたら、私たちはすぐさま意気投合。ボバティー(タピオカ風ドリンク)好きってことでも投合したし、ファッションなど、さまざまなことで繋がりを感じました。もちろん音楽に関しても。全てがとても自然でした。彼女は本当に素敵な人。今でも彼女から多くを学んでいる真っ最中。彼女は私にとって恩師のような存在です。
ーー特にどのような点に関して、彼女から学ぶことがありましたか?
彼女の言うこと為すこと全てから学ぶことがあります。彼女がハミングしたり、何か言ったりするたびに、「まさにその通り!」と思うんです(笑)。「この曲はこういう感じにした方がいい」とか、素晴らしいアイデアに溢れていて、だからこれほど長いキャリアを築いてこられたのだと思います。彼女のことが大好き、尊敬しています。彼女は自分の書く曲やアイデアに自信を持っていて、全身全霊で臨んでいる姿にも刺激を受けました。同じ部屋で彼女が仕事をする様子を眺めたり、一緒にアイデアを出し合って作業するのは、とても刺激的で夢中になりました。
ーー初めて曲を書いた時のことを覚えていますか?
確か8〜9歳だったと思います。すごくランダムだけど人魚か何かについて書いた曲だったのを覚えています。『バービー』シリーズの人魚が出てくる映画を観た後に「じゃあ、人魚の曲を書いてみよう!」とか言って。もちろん酷い曲だったけれど(笑)。でも、よく言いますよね。最悪の曲をいっぱい書く中から、最高の曲が生まれるのだと。誰だって最初はそういうものだと思います。それ以来ずっといろんな曲を書いてきましたが、実際にリリースした数はまだ多くありません。でも曲作りは私にとって常にすごく自然なことでした。
ーー最初の頃は、どのような曲にインスパイアされていましたか?
とにかく最初に大好きになったのが「Call Me Maybe」でした。初めてカラオケマシーンで歌ったのもこの曲だし、カーリー・レイ・ジェプセンにすごく憧れていました。もちろん今でも彼女が大ファンです。彼女のLPレコードもたくさん持っているし、彼女って本当に素晴らしい。彼女から受けた影響はとても大きいと思います。5〜6歳の時に、彼女の曲に合わせてカラオケマシーンで歌いながら、ベッドの上で飛び跳ねていたのを覚えています(笑)。私が最初に夢中になったり、大ファンになったのも、彼女と彼女の曲だったと思います。
ーーその後、テイラー・スウィフトの大ファンになったこともよく知られていますが、自身の体験に基づいて曲を書くという彼女のスタイルからは、やはり大きな影響を受けましたか?
もちろん、彼女の作詞作曲、パフォーマンス、彼女の全てが本当に刺激的だと思います。本当の意味でのリーダー的存在だと思います。彼女は、自分が何を望んでいるのかを知っていて、自分で人生のストーリーを描いていく。本当に素晴らしいと思います。彼女のほんの一部でも私にお裾分けしてほしいくらい(笑)。彼女の言動の全てにインスピレーションを受けています。
ーー他に、尊敬しているアーティストは?
最近はいろんな音楽を広く聴いていて、異なるジャンルの音楽も先入観にとらわれず聴くようにしています。たとえばザ・ビートルズのような音楽を改めて聴いたり。彼らの楽曲は、本当に素晴らしいものばかり。ハリウッド・レコードと初めて契約した時に言われたんです。「ビートルズのカタログを隅々まで聴いて感想を教えてほしい」と。「どの曲が気に入ったか、この曲をどう思ったか、など何でもいいから」と言われたんです。人々の音楽の聴き方を根底から変えた音楽だと思います。偉大なるレジェンドであり、インスピレーションの源です。もちろん私の大好きなポップ系の女性シンガーたちも同様だと思います。テイラーなんて10分以上もある曲をリリースすると言って、実際にやってのけてしまう。そんなこと他の誰もやらないし、彼女はリスクをいとわない。そんなところにも憧れます。
ーー歌のレッスンは9歳から受けていたと話していましたが、ダンスやパフォーマンスに関してはどうですか?
9歳から受けた歌のレッスンというのは、パフォーマンスアート的なことを教えてくれるところで、週末に通っていました。歌やお芝居、ダンスなども。でもレッスンと言っても何か目標があり、目指していたわけではありません。ただ単にその活動を楽しんでいた感じで、有り余るエネルギーや創造性を、週末に発散していたんです。あと曲も書き続けていたので、パフォーマンをして他の人の曲を歌ったりしてネットに動画投稿もしていました。それをユーロヴィジョンの関係者が見つけて連絡をくれて、オーディションに誘ってくれたんです。もちろんビックリ大興奮でした。全てはそこから始まっています。
ーーディズニー・チャンネルの映画『ゾンビーズ4 バンパイアたちの夜明け』に出演し、ツアーにも参加しましたよね。元々ミュージカルにも興味を持っていましたか?
常に映画の中のミュージカルのパートになると、とても興奮していました。元々『ソンビーズ』シリーズの大ファンでしたし、幼い頃からシリーズを観てダンスの振付けを覚えたり。そんなシリーズに参加できて、とても光栄でした。そのレガシーの一部に加わって引き継げたことも嬉しく思っています。
ーーEP『stardust』の話に戻りますが、そのタイトルに込めた思いを教えてもらえますか?
このEPの制作時点では、特にタイトルは決めていませんでした。ただ実際に起こった出来事や、インスパイアされた事柄について歌っていましたが、その後“Star Align”という今回のツアー名が発表になり、もともと私は占星術や星座にすごく興味を持っていたので、そういう世界観になれば魅力的じゃないかと思っていました。いろんなアイデアがあって迷ったのですが、でも“stardust”(星くず)という言葉を耳にした時、これだ!と思ったんです。ストーリー的にもピッタリだし、すぐにしっくり来たんです。そもそも星くずというのは、私たちを形成しているものでもあり、私たち全員の中に星くずがあるんじゃないかと思うんです。つまり世界を繋ぐ美しいもの。また同時に、私にとっては、EPの各曲が私の星くずであり、失恋で粉々になった私の一部じゃないかと思うんです。あるいは、星が一列に並んだ時、それが私が変わり始める瞬間であり、実際にツアーでこれらの曲を歌っているわけで、それも一つのストーリーじゃないかと思います。
ーー苗字もスカイですしね(笑)。
アハハハ、本当にそう。偶然とはいえ、出来過ぎですよね(笑)。
ーーデビューEPなので、フレイヤ・スカイというスターの誕生という意味も込めたのかなと推測したのですが。
とんでもない! スター云々というタイトルは考えていたけれども、自分で自分をスターとは呼びたくないし、呼んでいるとは思われなくないし…そんなのすごく変だし、ナルシストのように感じます。そもそもスターという表現が、私には居心地悪く感じます。星くずというのが、私にはピッタリ(笑)。あらゆる存在が粉々になった時、星くずになるという考え方が、私にはとても美しく感じられます。
ーーとても16歳とは思えないほどしっかりしていて、大人びていると言われることは多いのではないかと思うのですが。プロに徹しようと努力しているからなのか、それとも元々そういう性格なのでしょうか?
全ては性格じゃないかと思います。幼い頃からすごく社交的で、初対面の人とも誰とでも話すのが大好きでした。間違いなく両親から受け継いだ性格です。私の家族全員がとても社交的で外交的。特にプロらしく振る舞おうとか、大人っぽく話そうとかは考えていません。むしろ常に若々しく、何事にも感動を忘れないようにしたいと心がけています。でも、とにかく人生にワクワクしています。他の人と話をして、彼らの経験を聞いたり、私も自分の経験を話すのも大好き。他人とのコミュニケーションが大好きなんです。だから世界中の人々と通じ合える歌が大好きなのだと思います。素敵だと思います。
ーー歌って踊って、パフォーマンスも演技も全てを現在行っているわけですが、将来はどのようなアーティストを目指したいですか?
すごく悩ましい質問です。よく尋ねられるのですが、いつもこう答えています。全て続けられるのなら、全てをと。全部好きだから(笑)。今は、全てが上手く釣り合ってバランスが取れているように思えます。いつか決断をしなければという時まで、こんなふうに全てを続けられたらと考えています。だって本当に全部好き。こんな素晴らしいチャンスが与えられたことにもワクワクしています。
ーーこのEPの後、デビューアルバムの計画もありますか?
もちろん! もう今からデビューアルバムの内容について、どんなサウンドで、どんなフィーリングなのかなど、明確なアイデアがあります。当然ながら創作過程で変わっていくこともありますが、もうしっかり構想があり、絶対に実現させたいと思っています。すぐにでも制作に取り掛かりたいほど興奮しています(笑)。この“Star Align”ツアーが終わったら、2カ月ほど曲作りに集中。そして制作やコンセプトに打ち込みたいと思っています。ええ、今からとっても楽しみです。
ーー常に世界中を飛び回っていて、ホームシックになることは?
時々ホームシックにはなりますが、知らない場所を訪れるのは、とても素晴らしいことだと感じます。“Stars Align”ツアーでは、日々新しい街を見ることができて、思いもよらない世界各地を体験できるのは素晴らしいことです。すごくホームシックになった時に作った“London”という曲があります。寂しい気持ちを和らげて、慰めてくれる曲なんです。
ーー最後に、日本のファンにメッセージをいただけますか?
日本のみなさん、本当にありがとうございます。日本が大好き。近いうちに行けることを願っています。とても美しい国だと思います。動画や写真を観て、最高に素敵な国じゃないかと想像を膨らませています。ぜひ訪れたいです。応援してくれてありがとうございます。近いうちにライブでみなさんに会えることを楽しみにしています。
ーー今日はお話とお時間、どうもありがとうございました。
こちらこそ、どうもありがとうございました。お話できて、すごく楽しかったです。
2月17日収録/Interview & Text by 村上ひさし