INTERVIEW

FantasticYouthがインタビューされてみた

10年代以降のJ-POP、ボーカロイド楽曲の流れを汲みながら、先鋭性とポピュラリティを高いバランスで融合。
マスとコアを同時に魅了する、無限のポテンシャルを備えたアーティストが登場した。

コンポーザー兼ラッパー・ボーカルのLowFat (ローファット)、ボーカリストのOnyu(おんゆ)によるFantasticYouth。2017年頃からインターネットを中心に活動している2人組ユニットだ。

作詞・作曲から演奏、ミキシングまでをトータルで手掛けるマルチクリエイター・LowFat。
そして、個人で初投稿した「夜明けと蛍」(n-buna)の歌ってみた動画がいきなり100万再生を突破し、ネットシーンで瞬く間に存在感を高めたOnyu。

SNSを通じてお互いの楽曲を知った二人は、カバー動画の投稿から活動をスタートさせた。
「DAYBREAK FRONTLINE」のカバーで注目を集め、その後も「アンノウン・マザーグース」、「とても素敵な六月でした」なども数百万回の再生数を記録。「3月9日」(レミオロメン)から「君が代」(!)まで幅広い選曲、LowFatが手がけるジャンルレスなトラック、そして、凛とした強さと繊細な感情表現を兼ね備えたOnyuのボーカルが生み出す化学反応は、投稿を重ねるごとに進化を続けた。

そのクリエイティビティの高さはオリジナル曲でも存分に発揮されている。最初に制作された「レスピレイン」は切ないメロディと壮大なサウンド、歪んだエレキギターが一つになったミディアムチューン。

その後、夏のノスタルジックな風景と<眩しくて届かない>思いを描いた「サマーキャッチ」、緻密かつ繊細に構築されたトラックのなかで、<あなたのそばにいさせてほしい>という切実な感情を歌い上げた「SpaceSaver」などを発表、確実にリスナーの幅を広げている。
そして2020年末、“ふぁんゆ”(FantasticYouthの愛称)はついにメジャーシーンに進出。最初の楽曲「真刀勝負」(読み:まっとうしょうぶ)は、このユニットの音楽的な特徴が凝縮されたナンバーだ。

FantasticYouthの魅力の源流は、Onyuさん、LowFatさんの音楽的センスの共鳴だと思います。
お互いのアーティスト性について、どう感じていますか?
Onyu「まず<ジャンルを問わず、いろんな音楽を表現したい><おもしろいことをやりたい>というところで合致していて。ろーさん(LowFat)は発想力がすごくて、いろんなテイストの音を作れる方なので、私も<こういう曲はどうですか?>と意見を出しやすいんです」
LowFat「Onyuは、幅広い曲に対応できるボーカリスト。いろいろな音楽を表現するうえで、すごく武器になると思います。音周りを僕が担当して、彼女に歌の表現を乗せてもらうという役割分担がはっきりしているのも、FantasticYouthの良さかなと」
2020年12月にFantasticYouthはメジャーシーンに進出します。
第1弾の楽曲「真刀勝負」は、Onyuが先に歌詞に書き、LowFatがメロディとサウンドを付けたアッパチューン。「だからキャッチフレーズなんかに踊らされないでほしいよ/私の目で僕の目で/確かめて世界は回る」「メリットとかデメリットとか/そんな現実主義は置いといてさ」などのリリックの強さが印象的だ。
Onyu「歌詞を書きながら、自分に言い聞かせている感じもありました。
つい弱気になってしまうときも、強がって、カッコつけながら前を向いていきたいなと。聴いてくれた人の背中を押せるような曲になったら嬉しいですね」
LowFat「メリット、デメリットを気にしなくちゃいけないこともありますが(笑)、判断に迷ったときに、自分のマインドをプラスに持っていけるような歌詞だなと」
高速のBPMや派手なサウンドメイク、ポップに振り切ったサビのメロディなど、FantasticYouthの音楽的な特徴がバランスよく込められたアレンジも素晴らしいなと。
LowFat「この曲のテンポ感には、僕の個人的な好みが出てますね。サビのメロディは以前から頭の中にあって、<いつか形にしたい>と思っていたんです。『真刀勝負』はFantasticYouthにとって大事な曲だし、このメロディをいいバランスで使えたのは良かったですね」
最後に、この先のビジョンについて聞かせてもらえますか?
Onyu「いずれは海外でも活動したいと思っていて。楽曲に関しては、いつか自分なりの死生観を表現したいです。」
LowFat「まずは日本のリスナーに知ってもらうこと。その後、海外のリスナーに向けた楽曲も作っていきたいです。ライブも積極的にやっていきたいです。“ショー”と呼べるような、空間全体を楽しめるようステージを作ってみたいですね」

ユニット名に“思春期を彩る”という意味を込めたFantasticYouth。二人はここから、10代のリスナーはもちろん、幅広い層の音楽ファンにアピールすることになりそうだ。

MOVIE

  • FantasticYouth
    「真刀勝負」MV(TheEarnestGame)

RELEASE

真刀勝負

FantasticYouth

Major Debut Digital Single

真刀勝負(読み:まっとうしょうぶ)

2020.12.18 RELEASE

PROFILE

FantasticYouth

2017年結成。
圧倒的歌唱力を持つボーカリストOnyu(おんゆ)と、コンポーザー兼ラッパー・ボーカルを担うLowFat(ローファット)による二人組音楽ユニット「FantasticYouth」。。ユニット初の投稿動画は累計再生数1,000万回を超える話題のヒット動画となり、ニコニコ動画内ではエンターテイメントカテゴリで50週連続TOP100にランクインしている。結成してからわずか7ヵ月でさいたまスーパーアリーナにて行われたライブイベントに出演。動画投稿サイトでの総再生回数は8,000万回を超える。

FantasticYouth