Biography

Dregen -aドレゲン、2013年秋にイギリスのSPINEFARM RECORDSよりソロ・デビュー・アルバムをリリース
ヘラコプターズとバックヤード・ベイビーズで知られる彼が、『ドレゲン』という初のソロ作のため、ギター、ヴォーカル、ソングライティングを手がけるスウェーデンのギター・スター、ドレゲンが、9月30日、イギリスのSpinefarm Recordsから、初のソロ・アルバムを発表する。
 
 シンプルに『Dregen』と銘打たれた10曲入り(日本盤はボーナス・トラック収録のため、これより多い)のアルバムは、ロック・ミュージックがデカダンスとグラマーにどっぷり浸かっていた時代、商業的な作品と信頼できる作品が気楽に一緒に並んでいた時代、アルバムがつなぎの曲で膨らませたものではなく、レコードの両面で素晴らしい35分を提供していた時代、バックボーカルがビッグで、大仰で、華々しかった時代、ミュージシャンもハイヒールも大抵が高かった時代、感情とエンターテイメントが駆動力で、ライフスタイルは王様だった時代を現代的に解釈した作品だ。

 DregenとのPär Wiksten(The Wannadies)によってプロデュースされた10曲は、バックヤード・ベイビーズとヘラコプターズという世界的な成功を収めたバンドの中心メンバーとして活躍してきたDregenの25年のキャリアで初のソロ作品であり、全曲が新曲で、ストックホルムをベースに活動するこのギタリストの膨大なレコードコレクションを現代的、かつ発明的に抽出して生み出されている。

 バックヤード・ベイビーズとヘラコプターズのオリジナル/キー・メンバーとして活躍するだけでなく、Dregenはそのスキルを様々なプロジェクトに提供してきた。Infinite Mass(70年代にインスパイアされた、『スカーフェイス』を愛するいかがわしいファンク)に、Supershit666(ワイルドハーツのジンジャーとヘラコプターズのメンバーが合体した最高に刺激的で自由奔放なロックンロール)、そしてマイケル・モンローのツアー/レコーディング・バンド・メンバー(マイケル・モンローの次のアルバム『Horns And Halos』の帯のアイディアも彼のものだ)まで。それゆえに、このソロ・アルバムがロックだけでなくパンク、ジャズ、ブルーズを基に作られ、まとめられているのはさほど驚きではない。

「実はさ、それが一番大変な部分だった」
 Dregenは振り返る。
「俺は一年以上、俺が持っている数々のレコードをにらみながら、「どうすればキッスとスレイヤーとビースティー・ボーイズとマイルス・デイヴィスのヴァイブを、一枚のレコードにまとめて入れられるんだ?」ってことを考えてた。でも、俺はそれを達成した。そして、これはすごく俺らしいサウンドになってる。俺がこれまでに作曲してレコーディングした中でも最高の曲の数々を収めた、高エネルギーのロックンロール・アルバムなんだ」

 参加ミュージシャンは、Nicke Andersson(元Entombedのメインメンバー/ドラマーで、ヘラコプターズの共同創始者であり、現在はImperial State Electricとして活動中)が3曲でドラム、ベース、リズム・ギターをプレイしており、それらの曲の共同作曲者としてもクレジットされている。その他に、ドラマーのKarl Rockfist(マイケル・モンロー/ダンジグ)、ベーシストのSami Yaffa(ハノイ・ロックス、ジョーン・ジェット、マイケル・モンロー)とJohn Calabrese (Danko Jones)らが参加。ドレゲンは全てのギターとヴォーカルを担当しているが、Danko Jonesとスウェーデンの女性シンガー、Titiyoもいくらかヴォーカルを加えている。

 しかしながら、世界中のロックファンにとって意義深いのは、Nickeとのリユニオンであろう。

「本当なんだよ」
 ドレゲンは言う。
「俺たちが一緒にプレイして、曲作りをすると、必ず何か魔法が起こるんだ。それが一体何なのかは分からない、でも間違いなく特別な何かがあるんだ。Nickeは俺が人生で一番好きなドラマーの一人で、俺たちがこんな密接に仕事をしたのは、ヘラコプターズの初期以来だったんだ」
 
 ストックホルムにあるPär Wiksten’s ‘Hospital1’ スタジオでレコーディングされ、ベルリンの有名なHansa TonstudioでMichael Ilbertによってミックスされたこれらの10曲は、ハードなブルーズ(「Flat Tyre On a Muddy Road」)から、力強いファンク(「6-10」)、キッスにインスパイアされた派手なロック(「Mojo’s Gone」)まで、実に様々な色彩と雰囲気と質感を提供してくれる。

 ドレゲン本人と同様に、アルバム『ドレゲン』は、簡単な言葉でまとめることは難しい。だが、このアルバムは、バラエティに富む心からの曲ーーーレトロ・シックとグラム・ロックの輝きと、トレンドを追うことなく現代的なサウンドと姿を伴った曲ーーのコレクションである。

 ドレゲンは現在、これらの曲を持ってツアーに出るべく、ツアー・バンドをまとめている最中だ。100%決定しているメンバーはまだいないが(「でも素晴らしいミュージシャン達になるはずだよ、約束する!」)、選ばれたミュージシャン達は、ドレゲンの過去からいくつかのことを学ぶことになるだろう、そして輝かしい過去を祝いながら両目はしっかり前の道を見据えるため、このロックンロール・ショウを素晴らしいものにするであろう。もちろん、タトゥーの入った両手はしっかりハンドルを握りしめて。

 最高に楽しくなりそうだ。