BIOGRAPHY

Def Squad / デフ・スクワッド


 EPMDの解散に伴って彼らが率いるヒット・スクワッド(K・ソロ、レッドマン、ダス・エフェックスらが所属)も解体、 パリッシュ・スミスのヒット・スクワッドに対してエリック・サーモンが旗揚げしたのがレッドマンやキース・マリィらを擁する デフ・スクワッドである。

 最初の3者共演は1993年にリリースされたエリック・サーモンのソロ・デビュー・アルバム『ノー・プレッシャー』収録の “Swing It Over Here”で、以降レッドマンの2nd『DARE IZ A DARKSIDE』(1994年)収録の”Cosmic Slop”、 キース・マリィのデビュー・アルバム『The Most Beautifullest Thing In This World』(1994年)収録の”How’s That”、 エリックの2nd『ダブル・オア・ナッシング』(1995年)収録の”Open Fire”、キースの2nd『Enigma』(1996年)収録の”Yeah”、 レッドマンの3rd『マディ・ウォーターズ』(1996年)収録の”Da Ill Out”と、各メンバーのソロ作がリリースされる度に その固い結束を見せつけてきた。

 1997年には人気ラッパーによるヒップホップ・クラシックのカヴァー集『In Tha Beginning…There Was Rap』で取り上げた シュガーヒル・ギャングの”Rapper’s Delight”が評判となり、翌1998年にはその勢いを駆ってアルバム『エル・ニーニョ』をリリース。 カーティス・ブロウの”Christmas Rappin'”を大胆に引用したシングル”Full Cooperation”をはじめ、 “The Game”などのクラブ・スマッシュを送り出した。

 その後は暴行事件によって懲役刑を課せられたキース・マリィの活動休止もあってデフ・スクワッドとしての作品は途絶えていたが、 キースが出所した2001年、エリックは大ヒットした自身の”Music”のリミックス・ヴァージョンで早速レッドマンとキースを迎え入れ、 3人が顔を揃えることでのマジックが、いまもなお有効であることを証明してみせた。