BIOGRAPHY

オーロラ(AURORA)は、6歳のときに「一人で座って何かを創作したい」という衝動に駆られ、わずか12歳のときには「Runaway」という曲を書き上げた。「Runaway」は2015年に正式にシングルとしてリリースされたが、大自然を彷彿させる表現力と透き通った声で世界中にその独特な存在感が衝撃を与えた。何千マイルも離れた場所で、「Runaway」を聴いた当時12歳のビリー・アイリッシュにも「こういう音楽を作りたい」と感じさせるきっかけとなったほどに。

ノルウェーのベルゲン近郊の森と山に囲まれて育ったオーロラは、ノルウェーを拠点に活躍するシンガー、ソングライター、そしてプロデューサー。先に述べた「Runaway」を含むデビューEP『Running with the Wolves』を2015年に発表し、本格的にアーティストとしての活動をスタートさせる。同作品は本国ノルウェーを中心に高く評価され、“ノルウェーのグラミー賞”と呼ばれるSpellemann(スペッレマン)では「最優秀新人賞」を受賞。同年にノルウェーの首都オスロで毎年行われるノーベル平和賞コンサートでもパフォーマーの1人として抜擢された。また、過去にはエルトン・ジョン、リリー・アレン、エリー・ゴールディングなど、イギリスを代表する豪華な顔ぶれが起用されてきたジョン・ルイス・アンド・パートナーズの2015年度のクリスマスCMでは、オーロラが歌うオアシスの「Half the World Away」のカバーが使用され、着実に世界にその名を広めていく。

こうした背景を経て、2016年にデビュー・アルバム『All My Demons Greeting Me As A Friend』をリリース。壮大なポップアートとエレクトロポップを取り入れたデビュー・アルバムでは、彼女を超自然的なものを描くことを恐れないアーティストとして位置付けた。同作品は数々の音楽メディアから称賛を受け、本国ノルウェーのアルバムチャートで初登場1位を獲得。勢いは止まらず、米人気TV番組「The Tonight Show Starring Jimmy Fallon」を皮切りにアメリカでも活躍の域を広げ、その後、自身初の大規模なワールドツアーとなる「All Me Demons Tour」を行う。

2018年にセカンドEPにあたる『Infections of a Different Kind – Step1』をサプライズリリース。主にフランス郊外でレコーディングされたこの作品では、32もの聖歌隊とフィーチャーした「It Happened Quiet」やトリップホップに影響をうけた「Churchyard」などで音楽の幅を広げる。またこの作品に続くセカンド・チャプターとして2019年にリリースされたアルバム『A Different Kind Of Human – Step2』は近年の社会問題として取り上げられる「生物学的危機」と世に蔓延していく「個人至上主義」を問題視した作品となっている。2作品の関係性についてオーロラは、“ステップ1は、自分のために立ち向かう姿についての作品、まずは自分自身のために立ち上がることが一番大切だから。それができて初めて、友達や家族、そして自分が知らない人々でさえも助けることが出来る。自分自身を愛し、助ける術を学べば、無敵になれるんだもの。ステップ2は、自分がいかに世界の役に立てるか、ということへの気づき。環境や、自分の周りで悩んでいる人々のことを気にかけたりね。愛の戦士になるまでの全プロセスが書かれているの。”と説明している。

またオーロラは、その音楽界に留まらないシンガーとしての才能でも話題を呼んでいる。2018年に公開されたディズニー実写版『ダンボ』の予告編映像に使用された「Baby Mine」のカバー歌唱を担当。そして、2019年公開のディズニー映画『アナと雪の女王2』では“不思議な声”役として作品内で声の出演を果たし、劇中歌「イントゥ・ジ・アンノウン」にもフィーチャリング参加。翌年に行われた第92回アカデミー賞では、イディナ・メンゼルなどを含む世界10か国のエルサとともにパフォーマンスを披露する。そして、製作した長編すべてがアカデミー賞にノミネートされてきたアニメーションスタジオ「カートゥーン・サルーン」の2020年公開映画『ウルフウォーカー』では、2015年に発表した「Running With The Wolves」の再レコーディングしたものを提供し、参加。

2019年には満を持して初のジャパンツアーを敢行。二日間の公演は即日完売し、日本での凄まじい人気ぶりも見せた。日本の熱いファンの思いに応え、2021年9月開催にはSUPERSONIC出演のために再来日を果たした。

2022年1月21日には待望のニュー・アルバム『The Gods We Can Touch』をリリース。新作アルバムについて次のようなコメントを寄せている。
“人間と神々の間にある精神的な扉はとても複雑なもの。正しく歩み寄れば、信仰は最も美しいものになれる。育んで、暖かさを感じさせてくれるもの。でも、誤った歩み方をすると、戦争と死へと導くものになる。私は、人間は生まれつき価値がなく、人間らしくいるために自分の中の力を抑え込むことで、自分を価値あるものにしなければならないという考え方にいつも違和感を覚えていたの。完全ではなく、完璧でもない、普通の人間に。世の中の不思議なものに執着し、誘惑されながらも、自分の中の神聖な力を見出すことができるのか。肉体、果実、そしてワインのように。こういった要素が私がギリシャの神々に興味を持ったきっかけだと思う。昔の世界の神々。完璧に不完全で、ほとんど私たちの手の届くところにいる。まるで私たちが触れうる神々のように。”

★オーロラを称賛する一言!
“私の心をワクワクさせる新しい音楽を遂に見つけたわ” - ケイティ・ペリー
“まさにインスピレーション” - ケミカル・ブラザーズ
“『こういう音楽を作りたい』 と感じたの” - ビリー・アイリッシュ
“オーロラのライヴは本当に素晴らしい創造の一つ。まさに魔法” - ショーン・メンデス
“大大大大好き” - トロイ・シヴァン
“本当にオーロラが好きでたまらないの” - ロード