ミラノ大聖堂での無観客ライブがクラシック音楽イベントとして史上最多のライヴ配信回数を記録!

2020.04.16 TOPICS

イースター・サンデー(4月12日)、イタリアが生んだテノール歌手アンドレア・ボチェッリはミラノのドゥオーモ大聖堂で感動的なソロ・パフォーマンスを披露した。その模様はYouTubeで世界生配信され、数々の記録を塗り替えた。

同時視聴者数がピーク時で280万人を突破したこの歴史的イベントは、音楽パフォーマンスのライヴ配信としては史上最多、クラシックもののライヴ配信としてもYouTube史上最多の同時視聴者数を記録した。アーカイブは放送開始後24時間以内で2800万回以上、世界中で再生された。そして、配信開始時間前から100万人近い視聴者が、夢のパフォーマンスの開始を待機して待っていた。

その後、ボチェッリの 『MUSIC FOR HOPE』は全世界100以上の国のニュースに取り上げられ、YouTube、ソーシャルメディア上で、現在も世界のトレンド入りを続けている。過去48時間で、アメリカ、イギリス、イタリア、カナダ、ラテン・アメリカ諸国(メキシコ、スペイン、アルゼンチン、ボリヴィア、チリ、コロンビア、コスタリカ、ドミニカ共和国、エクアドル、グアテマラ、ホンデュラス、パナマ、ペルー、パラグアイ、ウルグアイ、ニカラグア、ブラジル)のYouTube トレンドランキング第1位に輝いている。

この数字が証明する通り、クラシック音楽ものの世界ライヴ配信としては史上最大イベントとなった『MUSIC FOR HOPE』。復活祭の日曜日の30分の放送に、世界中のあらゆる年代、背景を越えた何百万という人間が、各地から遠隔(リモート)でひとつになった。日曜の夜の放送以降も、動画は3500万回を越えて再生されている。

▼「MUSIC FOR HOPE (希望の音楽)」パフォーマンス映像

 
ロックダウンが未だ続く静寂の街から届けられた“sacred music(宗教音楽)”の数々は、観る者に深い感動を呼び起こした。その舞台裏では、いくつもの制約下で撮影、録音にあたった技術チームの苦労があった。同時に、ライヴ配信直後からオーディオ/映像へのアクセスを可能にするための時間との戦いもあった。目的は愛、癒し、希望という心のメッセージを音楽にのせ、世界中の人々に届けること。何よりもそれが求められている時に—— そしてその願いは見事に叶った。放送終了数時間後より、オーディオ・ストリーミング・サービスでデジタル音源のリリースも開始された。
 

◆アンドレア・ボチェッリ コメント
「私たちが予想していたどのような予想をも上回るほどの反響をいただけたことに、大いに感動し、心より喜んでおります。アーティストにとって、昨日の出来事は、生涯で最も尊い犠牲が払われるべき理由でした。信徒であり、カトリックである私には、天父が子供達に向ける慈愛溢れる微笑みをより深く確認する出来事でもありました。何百万という人々が一つの抱擁のもとに集まり、捧げる祈り。そこに私の声をお貸しすることができたことは非常に大きな誇り、名誉であります。この小さくも偉大な奇跡のような出来事。主役は他ならぬ世界であり、地球には明るい未来が待ち受けていると信じられる私の思いを裏付ける出来事でした。何週間にもわたり、準備を勧めてくれたマネージメント、レコード・レーベルに感謝します。そして私たちと思いをひとつに、この瞬間を分かち合ってくださった全ての方に、感謝を申し上げます」

 
オルガン奏者エマヌエーレ・ヴィアネッリただ1人に伴なわれたボチェッリが歌ったのは、この日のために選ばれ、独唱とオルガンのために特別に編曲された曲。世界中から愛される「アヴェ・マリア」(バッハ/ グノー)と「天使のパン」(フランク)も含まれていた。感動的なリサイタルのラストを飾ったのは「アメイジング・グレイス」。そこでボチッェリは大聖堂から、無音の中、完全に人の姿が消えた無人の大聖堂広場へと歩み出る。イタリアが誇る世界に名だたるランドマークのこのような姿を、今まで誰が見ただろうか。そこでボチェッリは完全なる無伴奏で最初のヴァースを歌う。

それは観る者の記憶に深く刻み込まれた瞬間だった。
 

◆YouTube 音楽部門グローバル・ヘッド、リオ・コーエン氏のコメント
「音楽には世界中のコミュニティをひとつにする力があります。それは音楽にしかない、ユニークで大きなパワーです。この未曾有の時代、人間が気持ちをひとつにし、音楽を通じて繋がり合うことは何よりも大切なことです。この歴史的な日に、音楽を通じて一つの家族となった世界が、アンドレア・ボチェッリのパフォーマンスを見て聴けるよう、YouTubeがその役割を担えたことを名誉に思っています」

◆ユニバーサル ミュージック・グループ、グローバル・クラシックス&ジャズ社長兼CEO、ディッコン・ステイナーのコメント
「この日曜日、アンドレア・ボチェッリの音楽は世界の魂に大いなる慰めをもたらしました。まさに超一流のチームワークによる努力の結晶です。ユニバーサル ミュージック、デッカ・レコードは無事、役割を果たせたことを誇りに思います」

◆シュガー・ミュージック社長、フィリッポ・シュガー氏コメント
「Music For Hopeの成功は今、世界の誰もが、祈りと希望の瞬間を分かち合いたいという願っていることを証明しています。アンドレアの声は世界中がこの難しい時代を受け止めるための絶好の機会を生み出したのです。そこに障壁は何もありません。あるのは人間の愛と連帯が架ける橋のみ。これこそが日曜日の出来事の真髄なのです」

◆マヴェリック・マネージメント、フランセスコ・パスクエロ氏、スコット・ロジャー氏のコメント
「アンドレア・ボチェッリは示してくれました。今のこの地球規模の危機において、彼の声には信仰や生い立ちに関係なく、その希望へのメッセージに賛同する人々をひとつにする力があることを。プロジェクトの実現には、アンドレアの世界における主要なコラボレーターたち— 奥様のヴェロニカ、そして家族、マネージメント、レーベル、YouTube — の力が不可欠でした。ひとつの音楽コミュニティとして行動することで、チャレンジを強いられたこの時代を乗り切ることができる。そう示してくれたのです」