BIOGRAPHY

アリソン・ワンダーランドが、最新アルバム『アウェイク』で戻ってきた。

デジタル・ポップと挑発的なビートの融合から成る彼女のセカンド・アルバムが、シドニー生まれ、LA拠点のシンガー、プロデューサー兼DJが新たなテリトリーに火をつける それは音、歌、感情、全てを通して、だ。数多くのメイン・ショーや音楽フェスティバル(コーチェラ、EDC、ロラパルーザなど)に出演しスキルに磨きを掛け、2015年のデビュー作『ラン』からの自然な進化であり、刺激的な一歩である。

「もっともっとビッグになりたくて、とにかく努力したわ」と彼女は話す。「ボーカルに関しては、かなり大きな変化があったわ。今は発声がとても楽になって、もうマイクに向かうのは怖くない。行くぞ!って感じよ」

タイトルについてのストーリー。皮肉にも、「アウェイク(目を覚ます)」という言葉が夢に出てきた。「それは私の潜在意識が何かを教えてくれてたんだと思うの」と理由付ける。「書けば書くほど、完璧な名前に見えていったのよ」

その夢を現実にするため、アリソンはジョエル・リトル(ロード)、イランジェロ(ザ・ウィークエンド)、パーティー・フェイヴァー(マッド・ディーセント)、長年の親友リド(「ラン」制作に参加)を含む今旬なアーティスト達をコラボレーターとして迎えた。

「ジョエル・リトルは最高でいかしてる」とグラミー受賞アーティストとのセッションについて語る。「彼はとても想像力豊かで、親身になってくれるし、相手のことを外見や先入観で判断しないわ」

ボーカルとして、アリソンは次世代ラッパー達とコラボしたかった。オハイオ出身のラッパー、トリッピー・レッドが「ハイ」を支配する一方で、LA出身の若きラッパー、バディーが、トロピカル・ポップな「クライ」の音に重ね、落ち着いた雰囲気に導く。

大成功であったのは、以前カニエ・ウェスト、リル・Bやトレヴィス・スコットとコラボをしているチーフ・キーフが、「ドリーミー・ドラゴン」にフィーチャーし、明るいブレイク・ビート・ハウス曲に韻を踏んだ。

アリソンは、「それは彼の世界観と私の世界観の完璧なマッシュアップだった」とチーフ・キーフとのコラボを振り返る。「スタジオでは彼はとてもる時はとても楽しかった。私は曲を大音量でかけて、彼はスピーカーから耳を背けたりして。収録しているときは、彼はブースで踊ったりしてたわ」

しかし、これはただのパーティーレコードに収まらなかった。それ以上だ。ポップで振動するようなサウンドの奥に、アリソンが持つ暗闇の音が響いている『アウェイク』。「イージー」や「チャーチ」のような曲では、難しい人間関係や不安、自信喪失など彼女の個人的な苦悩を綴り、これまでで最も正直な歌詞を表した。

「アルバムを作成することは、タイムカプセルのようだと思ってるの。正しく生きて、自分自身に正直にしていればね」と彼女は言う。「これらの曲は私自身の苦悩や、憂鬱なこと、そして誰か悩んでる人と、自分も一緒に悩んだ経験について書いたものよ」

「ノー」では、チャイム音のシンセや泡のはじけるビート音の上に、ご機嫌取りの周りで起きた人間関係の崩壊に直面した辛い真実を書いた。「イージー」は、人に話しかけるのが恥ずかしくてできないというもので、高いシンセ・ポップな「チャーチ」は、自分自身の価値に気づき、一緒にいる人は自分の価値を見出せていない、という状況を描いたものだ。

混乱の中で、『アウェイク』が彼女の中のはけ口となり、セラピー、解決となった。スタジオに安ぎを求めながら、彼女は自分の苦しみ、最終的には’希望’を歌に紡いだ。

「このアルバム自体は、目覚め、安らぎを作り、前進するということについてのものよ」と彼女は説明し、「自分も成長したと思うわ。まだ不安に陥ることもあるけど、人生においてはっきりとしたものもある。これらを乗り越え、自分自身のために立ち上がることができる、という事を学んだの」

音楽制作は彼女を救い、彼女はこれが、聞く人自身の試練に立ち向かうための助けになればいいと思っている。「届ける声と場所があるなら、本当のコミュニケーションツールとして利用すべき。」と言う。「誰かが聞いて、『あ、彼女の感じていることが完全に理解できる。彼女が立ち直れているなら、私も出来るかも!』 って思えるような曲を作りたいの。みんな悩みについて話すことを恐れて欲しくないわ」

アリソンは、アルバム『アウェイク』で世界を呼び覚ます準備が出来ている。最終的には、ステージ上でのライヴが彼女にとって一番幸せな場所だ。

彼女は「いつもステージから降りる時、嫌なことも全て忘れて浄化された気分になるわ。」と熱く語る。「だから私は、その時これ以外のことは絶対出来ないな、って思うの。これが地球上で最高の気分なの」

アリソン・ワンダーランドは、“目覚めた(アウェイク)”。その光を、是非浴びて頂きたい。