『ザ・リミックス』のジャケットをデザインした人って?

2015.06.03 TOPICS

日本が大好きなアリアナが、日本のアニメをイメージした『ザ・リミックス』のジャケットで日本のファンの皆さんの為に、日本独自企画盤で『ザ・リミックス』のリリースが決まりましたが、そもそも、ジャケットのデザインした人って・・・?
この度、そのデザイナーのジェシカさんに突撃インタビューしました!

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ジェシカ・セヴァーン

インタビュー:村上ひさし氏

村上ひさし氏(以下M):スクーター・ブラウン(アリアナのマネージャー)の会社で働き始めてどれくらいになりますか?

ジェシカ(以下J):そうね、今でちょうど1年半くらい……いや、もしかしたら1年半よりもう少し経っているかもしれないわ。

M:学校を卒業して、これが初めてのお仕事ですか?

J:そうそう、学生時代から色々とやっていた。16歳くらいからフリーランスで仕事をやっていたの。けれども、給与を貰って会社に務めるというのはこれが初めて。学校を出てから就職したのはこの会社が初めてよ。

M:アリアナのセカンド・アルバム『マイ・エヴリシング』のデザインと、彼女の最新作『ザ・リミックス』のデザイン、そしてジャケットのイラストも手がけられたと聞いています。

J:ええ、そうです。

M:このイラストは、このアルバムのために特別に描かれたのですか、それとも他に目的があって描かれたものなのですか?

J:というよりも、最近のアリアナは、すっかり日本のカルチャーの虜になって、ますます深くめり込んでいるでしょ。頻繁に日本を訪れ、日本語の勉強も始めて、少しずつ喋れるように努力しているそうなの。そんな彼女の近況も知っていたし、日本独自の企画アルバムになるわけだから、デザイン担当の私としても、それなら少しでも日本のファンに喜んでもらいたいと、ジャケットにはイラストを使おうと提案した。そしたら皆も賛同してくれて、それでこういうジャケットになったの。

M:道理で、ひと目見た時から、日本っぽい!と思ったんです。

J:良かった(笑)。

M:このイラストは当初からモノクロの作品だったのですか?

J:ええ、そうなの。アリアナは色彩に関して、非常に細かい部分にまで拘りを持っていて、例えば前作の『マイ・エヴリシング』のアルバムでは、ブラック&ホワイトと、ラベンダーっぽいグレイという色に特化して選択した。今回のイラストに関しても、もっとカラフルなもの、華やかなタイプも候補にはあったけれど、こちらの方が彼女らしくて一貫性を持っているからと選んだの。

M:アリアナをイラスト化する際のポイントというのは?

J:そもそも彼女って漫画化しやすいキャラを持っていると思うの。凄く分かりやすい特徴的な顔立ちだし、何もしなくても既にアニメっぽいというか(笑)。大きなクリクリの瞳に、すぐに彼女だと分かるヘアスタイル。私にとっては、存在自体が既にアニメ的で『セーラームーン』なんかに出て来そうじゃないかと思っているの(笑)。そういった彼女らしさや特徴を活かすことに留意した。

M:日本語で『アリアナ グランデ』と書かれていますが、これは誰が書いた文字ですか?

J:高校時代に日本語を専攻していたから、彼女の名前をカタカナで書くくらいなら、どうにか私にもできたの。

M:実際に彼女と会ったことはありますか?

J:これまでに彼女と会ったのは2度あるわ。でも大抵は、メールのやりとりで連絡を取り合っている。でも、実際に会ったのは2度ね。

M:アリアナ自身はこのアルバムのイラストに関して何か感想を述べていましたか?

J:凄く喜んでくれたわ。この以外にも2〜3他のパターンのイラストを用意していたけれど、それらはしっくり来なかったようで、これをすぐさま選び出してくれた。幾つか変更したい箇所もあったけれど、でも総体的にはあのイラストの方向性に凄く満足してくれたわ。

M:間もなくリリースされるカーリー・レイ・ジェプセンの新作『エモーション』のジャケットのデザインも手がけられたそうですね。収録曲の幾つかを聴かせてもらった限り、80年代ポップの影響が非常に大きく感じられますが、そういったサウンドを視覚化しようと、デザインにも反映されますか?

J:勿論よ。この会社に入って間もない頃は、まだ私にはそういうサウンド面の情報が回ってこなかったり、聴かせて貰えなかったから、このアーティストの新作はどういうサウンドになるんだろうかと勝手に想像してデザインしなければならなかった。でも、今ではアーティストについての知識も豊富になったし、たとえばカーリーの新作に関してなら収録曲についてもよく知っている。そのうえ、カーリー自身とも会って何度か話をしたわ。「80年代のヴァイブを持ったサウンドだからジャケットはこうしたい」とかって話も出ていたから、凄くスムーズだったわ。

M:本日はお忙しいところどうもありがとうございました。

J:いえ、こちらこそ、どうもありがとう!