21世紀のECMを代表するピアニスト、トルド・グスタフセン4年ぶりのトリオ作品リリース決定!

2022.03.15 TOPICS

現ECMレーベルを代表するピアニストで、自国ノルウェーではポップス・チャート1位にも輝いたことがある”トルド・グスタフセン”が、4年ぶりとなるトリオ作品『オープニング』をリリースすることが決定、「Stream」が先行配信されている。

 

トルド・グスタフセン・トリオ『オープニング』
Tord Gustavsen Trio / Opening

2022年5月11日(水)
デジタル&輸入盤:4/8リリース
SHM-CD 税込:¥2,860 UCCE-1193

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<収録曲>
1. ザ・サークル / The Circle
2. ファインディングス / レットビークからの眺め / Findings / Visa från Rättvik
3. オープニング / Opening
4. ザ・ロンギング / The Longing
5. シェパード・ソング / Shepherd Song
6. ヘレンズバラ・タンゴ / Helensburgh Tango
7. リオープニング / Re-Opening
8. ファインディングス II / Findings II
9. ストリーム / Stream
10. リチュアル / Ritual
11. ザ・フルート / Fløytelåt / The Flute
12. 強くなれ、私の魂よ / Værsterk,min sjel

 


本作『オープニング』では、彼の初期の作品で探求された美しいメロディやスタイルを発展させながら、トリオのレパートリーに幅広いしなやかさと変化した相互作用の感覚を導入。ベーシストにスタイナー・ラクネスを初めて迎えているが、彼はトルドの洗練されたコード研究とヤール・ヴェスペスタの繊細なスティックとブラシワークの間にすぐに溶け込み、深いところでメンバーをサポートしているように感じられる。
 
音楽には開放感があり、ゆったりとしたインプロヴィゼーションと、自分のペースで静かにメロディを明らかにしていく。

「抽象的であれ叙情的であれ、何かを語りたいという衝動は内側から湧いてくるものなんだ。」
「アルバムのレコーディングでは、まず呼吸を整え、より有機的な方法でサウンドスケープを開き、メロディが自然に出てくるようにした方がいいと感じたんだ。」
 
本作における気質の変化は複数の要因が考えられるが、メンバーの変更はそのひとつであることは間違いない。ベーシストのスタイナー・ラクネスは、音楽の中でしっかりとした対極を確立している。

「彼は外向的なベーシストで、センターステージに立つことを好みますが、同時に非常に協力的で謙虚な伴奏者でもあるので、バックグラウンド、コレクティヴ、ソロイストの間を非常に素早く移動します。」

変幻自在のベースラインと理想的なバランスを保つヤールのパーカッシヴなリズムは、ストレートアヘッドとルバートを交互に繰り返す仲間のミュージシャンを導くメディエーターとして機能している。
 
グスタフセンはこれまで以上に、極小の断片、短いコード・チェーン、モチーフの希薄なヒントにこだわり、忍耐強く素材を発展させている。

「これはソロ・コンサートでよくやることなんだ。暗闇からテーマが現れて、また陰の底流に消えていく…… 。」
 
トリオは、わかりきったことを述べてすぐにメロディを求めるのではなく、厳格な構成と引き換えに、思慮深く自由な即興性をもってオープンに曲と向き合っている。21世紀のECMを代表するピアノ・トリオ作品が完成したといえるだろう。