<イベントレポート>『ザ・ビートルズ(ホワイト・アルバム)』50周年記念盤発売記念イベント

2018.11.08 TOPICS

『ザ・ビートルズ(ホワイト・アルバム)』50周年記念ニュー・エディション。この発売を記念して、リリース日の前日となる本日、原宿にあるレストラン「ペニーレーン」にて松崎しげるさんをゲストに迎えたイベントが開催されました。

松崎さんは、自己紹介とともに
「ポール・マッカートニーももう76歳、僕も来年70歳ですからね。でもポールの背中を見ると僕も80歳ぐらいまで歌わないとまずいかなという気がしますね」と現在来日公演中のポールに触れながら、「ビートルズに関して自慢できる部分は武道館公演に二日間いって、二日間行ったのは芸能人の中では少ないほうかな。当時高校2年生でしたが、ビートルズ見に行ったら学校を退学になると言われてましたからね。そこからずっとビートルズは生き続けていますね」と自身のビートルズ原体験を語り、さらにビートルズが世界に与えた影響については
「ビートルズのB、それからベートーベン、ブラームス、バッハ。この4大”B”が世界の音楽を押し上げてきたと思うんですね」
と世界の音楽を変えたのは4つのBという持論を披露。

アルバムの印象については
「ビートルズは“サージェント・ペパーズ”の時代になると、自分達で演奏を再現できないようなアルバム作りになったんですよね。
でもその次に出したこの“ホワイト・アルバム”は、自分達バンドがやってきたことの集大成のような感じで、ガンガン楽器をかき鳴らしていて。それまでのビートルズは“抱きしめたい”とかポップな曲をやっていたのに、“ホワイト・アルバム”になったら完全にロックになったんです、演奏が当時の自分のパワーの源のように入ってきましたね」
と語りました。

オリジナルには30曲収録されたその楽曲について、一番好きな曲を聴かれると
「全部好きなんですが、その中でポールがギター1本で弾く“ブラックバード”という曲のギター奏法が完全コピーはちょっと無理かな。それぐらい困難な曲で、世界中のアーティストがやっている“ブラックバード”を聞いたんですけど誰も完全コピーはできてないんですよ」

今年はジョン・レノンの『イマジン』や『ザ・ビートルズ(ホワイト・アルバム)』、さらにはウイングスの『ウイングス・ワイルド・ライフ』や『レッド・ローズ・スピードウェイ』もデラックス盤で再発されることに対しては
「音楽が凄いのは当時の曲を聴くと、自分が学生の頃に戻れるんですよね。色んなことは走馬灯のようにでてきて、写真になると現実に戻してしまうじゃないですか。でも音楽っていつ聴いてもその時代に戻してくれるんですよね」
と語ってくれました。

松崎さんはビートルズが下積み時代に出演していたキャバーン・クラブのステージでライブをしたこともあるとのことで
「僕もキャバーン・クラブにいって歌ったんですよ。キャバーン・クラブ後ろの壁は煉瓦作りになっていて、そこにサインしていけって言われてど真ん中に書いてきました。今も残っているみたいで、どこかの雑誌その壁が映っていたんです。その壁を虫眼鏡で見ても見えなかったんだけど、ハズキルーペで見た時にしっかり見えましね」
と会場の笑いを誘っていた。

質疑応答では、今日の衣装のコンセプトについて質問されると
「最初はいつものようにジーパンとTシャツで来ようと思ったんですよ。そしたら、ビートルズを発売しているユニバーサル ミュージックさんが、“ホワイト・アルバム”なので白い衣装できてくてって言うからこの格好できました。“ホワイト・アルバム”に真黒い松崎がくるっていうシャレにもなってるだろうし」
と、靴を含めた全身真っ白の衣装について説明。

イベントの終盤に約8年ぶりとなるギターの弾き語りで「ブラックバード」を披露。
右利き用のギターの弦を張り替えずに左利きとしで爪弾きながら、ソウルフルな歌声があわさった演奏に会場はしばし感動に包まれました。イ
ベントの最後には「ポール・マッカートニーに負けないぐらいに、これからも年に関係なく歌えるだけ歌っていきたいです」と挨拶してイベントは和やかなムードで終演となりました。

© Ryota Mori