ノルウェーで活躍するピアニスト、田中鮎美がECM2作目を発表!

2026.07.23 TOPICS

ノルウェーで活躍するピアニスト、田中鮎美がECMからの2ndアルバムをリリースすることが決定した。

アルバム・タイトル『ウィンドフラワー / Windflower』はアネモネのことで、多くの文化において美の儚さを象徴し、その瞬間を捉え、大切にする必要性を示唆している。

前作のトリオとは異なり、米国のベーシスト、トーマス・モーガンとノルウェーのドラマー、トーマス・ストレーネンによる新トリオでの作品。ECMファンにはお馴染みの3人の奏者が、室内楽やジャズ、そして東洋、西洋、北欧の感性から影響を受けた楽曲の中で、抽象的かつ叙情的なアイデアを織り交ぜながら、音楽を形作っている。

自由なバラード調が前面に押し出され、8曲の即興的に作曲された楽曲と、先行公開されている田中の楽曲「ラ・ソース / La Source」の自由なアレンジが織りなす、輝きに満ちた音楽が特徴。「即興のように聴こえる音楽を作曲したい」「そして、書かれたように聴こえる音楽を即興で演奏したい……」と語るように、彼女の人生はこの両方の様式を体現してきた。
 

 
日本ではクラシック音楽や現代音楽を演奏した後、2011年にオスロへ渡り、ミシャ・アルペリンを師として迎え、ジャズの表現力への「北欧」的なアプローチを探求した。その独創性は、アンサンブル「Time Is A Blind Guide」とのアルバム『Lucus』や『Off Stillness』、そして2018年の録音作品『Bayou』(ストレーネン、田中、マルテ・レアによる)で聴かれる実験的なトリオなど、トーマス・ストレーネンのプロジェクトにおいて際立っている。2021年のソロ・アルバム『スベイクアス・サイレンス—水響く―』は、その創造性、禁欲的な厳格さ、そして空間感覚が国際的に高く評価された。

本トリオは、2024年9月にオスロの「ナショナル・ジャズ・シーン・ヴィクトリア」で初めて共演。この組み合わせの可能性はすぐに明らかとなり、アルバム・プロデューサーのマンフレート・アイヒャーは、このプロジェクトを南フランスのステュディオ・ラ・ビュイソンヌで行うことを提案、2025年5月に録音された。

アルバム・リリース後にはトリオでのヨーロッパ・ツアーを敢行、来日公演も待ち遠しい。

 
 

田中鮎美『ウィンドフラワー』
Ayumi Tanaka, Thomas Morgan, Thomas Strønen / Windflower

2026年8月21日(金)リリース
SHM-CD:UCCE-1222 ¥3,300(税込)

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<収録曲>
01. ウィンドフラワー / Windflower
02. ラ・ソース / La Source
03. フロム・アス、トゥ・ユー / From Us, To You
04. ツリー・オブ・スターズ / Tree of Stars
05. ウィーヴィング / Weaving
06. ザ・シー・イズ・スティル / The Sea Is Still
07. スプリング / Spring
08. ドリフトウッド / Driftwood
09. ザ・ディソルヴィング・サン / The Dissolving Sun
 
<パーソネル>
田中鮎美 (p)
トーマス・モーガン (double-b)
トーマス・ストレーネン (ds)

録音:2025年5月
ペルヌ=レ=フォンテーヌ、ステュディオ・ラ・ブイッソンヌ
オスロ、ナショナル・ジャズシーン・ヴィクトリア

 
 


トーマス・モーガン / Thomas Morgan

2008年、ジョン・アバークロンビー・カルテットの一員としてECMデビューを果たして以来、さまざまな編成で活動してきた。中でも注目すべきは、2012年の菊地雅章トリオ作品『サンライズ』のおいてのポール・モチアンとの共演である。ヤコブ・ブロビル・フリゼールとの継続的な共演に加え、クレイグ・テイボーンやジョヴァンニ・グイディが率いるピアノ・トリオにも参加し、多才さと適応力を証明している。先人のチャーリー・ヘイデンやゲイリー・ピーコックと同様、あらゆる即興の場面においてその本質を見極め、それを支える一方で、独自の力強い表現も発揮することができる。

収録曲「Tree of Stars」において、優しくきらめくピアノのフレージングの中に、メロディックなベースラインを織り交ぜる手腕は、本作のハイライトの一つである。
 
トーマス・ストレーネン / Thomas Strønen

最近リリースには、クリス・ポッター、クレイグ・テイボーン、シニッカ・ランゲラン、ホルヘ・ロッシーとのロックダウン中のデュエットを収録し、新たなつながりの糸を探求したアルバム『Relations』がある。また、2024年の『Words Unspoken』ではジョン・サーマンと共演した。

ECMとの関わりは2005年にさかのぼり、ボボ・ステンソンらがメンバーだったアンサンブル、パリッシュでの活動がきっかけ。その後、音楽パートナーであるイアン・バラミーとのグループ、Foodにおいて、多層的で即興的なパーカッションへの斬新なアプローチを提案した。

本作のタイトル曲「Windflower」では、ストレーネンのドラムによる峻厳なパターンが、音楽が展開していくにつれてダイナミックな相互作用を生みだし、新たな空間を切り開いている。