BIOGRAPHY

スパイナル・タップ / Spinal Tap
スパイナル・タップは、映画「スタンド・バイ・ミー」や「恋人たちの予感」の大ヒットで知られるロブ・ライナーの監督デビュー作として知られる1984年の映画「スパイナル・タップ」(原題:This Is Spinal Tap)に登場する伝説的な架空のヘヴィ・メタル・バンド。映画界に衝撃を与えた1984年の革新的な映画「スパイナル・タップ」は、海外では4K解像度で修復され、先ごろ限定劇場再公開され、大きな話題を呼んだが、今年9月12日には実に41年ぶりの新作映画「スパイナル・タップII: ジ・エンド・コンティニューズ」が全米の劇場とIMAX®で公開予定だ。
俳優のマイケル・マッキーン、クリストファー・ゲスト、及びハリー・シェアラーが演じるデヴィッド・セント・ハビンズ、ナイジェル・タフネル、及びデレク・スモールズという3人のメンバーによるスパイナル・タップは、ベテランのハード・ロック集団で、大音量による猛烈な強襲と不屈の粘り強さで知られる伝説的なバンド。その波瀾万丈なバンドの活動を描いた疑似ドキュメンタリー・コメディ映画が1作目の「スパイナル・タップ」で、監督のロブ・ライナーは劇中ではドキュメンタリー映画監督役で出演している。
この映画1作目は、批評家筋から絶賛されただけでなく、メタリカをはじめとする実在のメタル・バンド達に直接影響を与え、“アンプの音量の目盛りを11まで上げろ(“turn it up to 11”=通常の最大を超えろ)”という慣用句を生み出し、ポップ・カルチャー界で引用され続けるカルト映画の名作となった。2002年には米国議会図書館から「文化的、歴史的、美学的に重要な作品」との認定を受け、アメリカ国立フィルム登録簿に保存された。
その映画1作目の公開から41年を経て、まさかの続編映画が誕生。全米では今年9月12日には劇場公開される新作映画「スパイナル・タップII: ジ・エンド・コンティニューズ」は、現在は互いに疎遠になっているバンド・メンバー達、デヴィッド・セント・ハビンズ、ナイジェル・タフネル、及びデレク・スモールズの3人が、最後のさよならコンサートのため、再結成を余儀なくされるというストーリー。ドキュメンタリー映画監督のマーティ・ディベルギー(演:ロブ・ライナー)も再登場し、避けることのできない死について考えを巡らせるようになった愛すべきメタルの神々をカメラに収めようと試みている。驚きのポール・マッカートニーやエルトン・ジョンら、音楽界のスーパースターをゲストに迎え、スパイナル・タップの面々は、ロックンロールの神殿における自分達の地位を確固たるものにしてくれるであろうコンサートの開催に向け、波瀾万丈の過去と格闘しながら奮闘するという内容。
ちなみに、映画1作目の公開後もスパイナル・タップは活動を継続しており、再結成して、様々なツアーや、チャリティ公演、フェスティバル出演、テレビ出演。1992年4月にロンドンのウェンブリー・スタジアムで開催されたフレディ・マーキュリーの追悼公演にもスパイナル・タップは参加している。その他、ジョン・メイヤー、シェール、スラッシュ、ビースティ・ボーイズのMCAことアダム・ヤウク、フリートウッド・マック、フー・ファイターズ、そしてメタリカらとのコラボレーションも実現。グラミー賞最優秀コメディ・アルバム賞にもノミネートされ、いまなお多くのロック・ミュージシャンやロックの愛好者たちに愛され続けている3人組。映画のなかでは多数のアルバムを発表しているが、実際にはこれまでに3枚のアルバムをリリース:1984年の『ディス・イズ・スパイナル・タップ』(原題:This Is Spinal Tap)、1992年の『ブレイク・ライク・ザ・ウィンド』(原題:Break Like the Wind)、そして、グラミー賞最優秀コメディ・アルバム賞にノミネートされた2009年の『Back from the Dead』だ(3作全てが全米ビルボード200チャートにランクイン)。