柴咲コウ BIRTHDAY PARTY 2026「縁-en-」

2026.08.10 TOPICS

       

柴咲コウが8月8日(土)にBillboard TOKYOにて、メンバーシップ限定のバースデーイベント「KO SHIBASAKI BIRTHDAY PARTY 2026『縁-en-』」の東京公演を行った。

 

今年5月には山梨県・河口湖ステラシアターを舞台に自身が総合プロデューサーを務める新しいフェス「サステナビューティーフェス」を開催した柴咲。“BIRTHDAY PARTY”は「長年支えてくれているファンの方々に直接、感謝の気持ちを伝えたい」という思いから、音楽活動20周年を迎えた2022年に始動。5年連続5回目となる今年は“縁(えん)”をテーマに掲げ、8月1日(土)の横浜を皮切りに、誕生日当日である8月5日(水)の大阪、そして、東京のビルボードライブで全6公演を実施した。

 

開演時間になると、櫻田泰啓(Pf)、オオニシユウスケ(Gt)、サカイフトシ(Ba)、木村蓮翔(Ds)からなるバンドメンバーが定位置についた。やがて、フリージャズのような激しいドラムソロから、クール&ザ・ギャング「セレブレーション」へと繋ぐと、ギターのリフに合わせて客席からはクラップが打ち鳴らされた。そして、ミラーボールが煌めく客席の後方にフェミニンでエレガントなドレスを纏った柴咲コウが姿を見せると、満員の観客から歓声と拍手が上がった。華やかなお祝いムードで包まれた会場の観客一人一人と目を合わせるように客席をゆっくりと練り歩いた柴咲がステージに上がると、バンドマスターの櫻田による「せーの」という合図で観客が一斉に「コウちゃん、お誕生日おめでとう!」と声を上げると、柴咲は笑顔で「ありがとうございます」と手を振って応えた。

 

この日のセットリストは、メンバーシップ会員から寄せられたリクエストをもとに構成されたもの。そのままシームレスでオープニングナンバー「Glitter」へ。2005年2月に7枚目のシングルとしてリリースされたキュートでチャーミングなラブソングにビルボードならではのジャズワルツ風の新しいアレンジが施されたバンドアンサンブルに乗せて客席からクラップが湧き起こる中で、柴咲は時に語りかけるように、時に心のつぶやきのような歌声を届け、<きらり輝くこの夜>というフレーズを観客と共有した。

 

最初のMCでは、「年に1度の自分のバースデーに皆さんと顔を合わせられることが嬉しいです」と語った後、(熊本地震の影響で足を運べなくなった方々に触れ、「1日でも早く復興することを心より願っております」と続けた。そして、)今年のテーマである“縁(えん)”について、「いろんな作品と出会って、撮影を重ねて、そこで培われるスタッフや共演者との縁も感じています。それを皆さんにお届けして、受け取っていただくのも1つの縁だし、20年以上も芸能活動が続いていることは奇跡だと思っています。こうして巡って繋げてきた縁をここで振り返って、皆さんにお届けできることを嬉しく思います」と説明。「限られた短い時間ではありますが、心より楽しんでいただけたらと思います」という言葉の後、心地よいリズムで刻まれるアコギの伴奏で歌い始めたのは、2013年5月に配信リリースされた、東野圭吾原作の人気ドラマ『ガリレオ』第2シーズンの主題歌「恋の魔力」。ライブで披露するのは久しぶりだが、甘酸っぱい恋心を題材にしたラブソングを2曲続けたのは“縁”というテーマからくるものだろう。エレキベースとピアノが弾む明るいポップチューンをパワフルに歌い上げ、まるで音の中の主人公のように多彩な表情の変化を見せた柴咲は、手拍子で盛り上がる観客としっかりと目を合わせながら心地よい一体感へと繋げていった。

 

ここで、MCとしてフリーアナウンサーの八木早希を呼び込み、<縁結びカルタ>と名付けられたトークパートに突入。メンバーシップ会員から募集した柴咲との思い出をカルタにし、「あ」から「ん」までの46音を各公演で6〜8枚ずつ紹介。昨年6月に公開された三池崇史監督の映画『でっちあげ~殺人教師と呼ばれた男』で演じた律子から2004年のドラマ「オレンジデイズ」、2017年の大河ドラマ「おんな城主 直虎」や2003年の映画「黄泉がえり」、2008年のCMや2012年の初ワンマンライブなど、話題は出演作だけでなく、料理や芋虫、うめしごとといったプライベートまで多岐に渡る中で、横浜公演では2000年に公開された映画「バトル・ロワイヤル」の光子の衝撃的なセリフを再現。また、グッズとしてボツになった蝶のイラストやライブツアーでの<KISSして>の様々なバージョンをまとめた映像が流れると「やだ、恥ずかしいじゃん!」と弾んだ声を上げ、照れながら無邪気にはしゃぐ一幕もあった。「過去のことはほとんど覚えていない」と豪語する彼女が1つ1つをゆっくりと時間をかけて思い出し、「本当に自分の記憶力の無さに呆れるばかりですが、こうやって思い出させてくれてありがとうございます。いろんな話ができてよかったな」と感慨深い様子で語る一方で、「たくさんの時を重ねてきましたが、やっぱり今が一番いいなと思っています」と胸を張る場面が印象に残った。

 

「皆さんから寄せられたリクエストの中から厳選した楽曲をメドレー形式でお届けしたいと思います。加えて、11月から始まるツアー名にもなっている「泡沫(ウタカタ)」を先駆けて皆さんに一部を聞いていただきたいと思います」という言葉に導かれた新曲「泡沫」は、まさにツアーの片鱗が垣間見える楽曲となっていた。和太鼓のような鳴りのドラムと巫女鈴による導入から、古語や和歌を取り入れた祝詞のような歌の言葉。幻想的な音像の中で儚い愛と別れ、残された記憶の慈しみを描いた楽曲の世界観ととともに祈りや願いを込めた歌声からは、俳優であり歌手であり、“和”を愛する柴咲コウならではの魅力がはっきりと伝わってきた。そのまま、「特にリクエストが多かった」という小田和正「たしかなこと」から、大切な人との別れと、その悲しみから静かに解き放たれていく心を描いた「忽忘草」を、一つひとつ確かめるように歌い上げ、小田和正が2010年に提供したオリジル曲「ホントだよ」という、たった一人の“あなた”を思う心の旅のような楽曲をメドレーで繋ぎ、アコギとウッドベースを基調にしたこの編成にしかないアレンジで特別な一夜を彩ってみせた。

 

その後、今年の11月からスタートするライブツアーのティザー映像を一部先行公開した後、再び八木を呼び込み、<ご縁みくじ>と題したトークコーナーへ。ファンから募集した「柴咲コウに聞いてみたい●●との縁」がおみくじになっており、柴咲は「人とのご縁」「もの・こととのご縁」「土地とのご縁」と書かれた3つの箱からくじを引き、お題に沿ったトークを展開。<音楽とのご縁>というテーマでは、「空気を響かせて捉える音楽の持つ力を感じています。この世を生きる上で欠かせないものですね」と語ったほか、<思い出の海外の土地とのご縁>では「高い吊り橋から眼下の海を覗く夢をよく見るんです。その橋がどこにあるのだろうとずっと探している」ことを明かし、「今は新しいものづくりに興味がある。」「変化が好き。ずっと同じが苦手かも」と好奇心旺盛な一面も見せた。

 

「夏といえば、この曲。私自身もドライブ中によく聴いています」という言葉を添えて披露されたのは、2015年にリリースしたカバーアルバム『こううたう』の1曲目を飾っていたフジファブリックの「若者のすべて」。夏の終わりの風景を引き連れてくるような切なく繊細な歌声を届けると、「ずっとずっと大切に歌い続けている曲を聞いてください」と語り、東京公演の1stステージでは「かたち あるもの」、2ndステージでは「月のしずく」という、今や誰もが知る、時代を超えて歌い継がれていくであろう名曲「月のしずく」を披露。力強さを増した声量と、祈りを込めた透き通る歌声で観客の心をつかんだ。「月のしずく」は、原曲のコンガのパートのかわりに、アコギがボディを叩くことによって、これまでにない音像となっており、柴咲の歌声にも “今、この瞬間”という新たな命が吹き込まれていたようだった。哀しく美しいメロディと優しく包み込むような歌声が、会場を深い余韻で満たした。

 

改めて、誕生日を迎えたことを振り返り、「毎年、こうして自分の生まれた日をお祝いしてもらって、年々、自分よりも自分を支えてくれる人たちへの感謝の気持ちが増しています」とお礼を伝えると、最終公演のラストでは、芝居や音楽とは別の場所で日々を戦う観客に向けて、「なるべく自分の心に素直に生きてほしい。私の歌や芝居が明日を生きる希望や活力になってくれたら嬉しいし、皆さんが私を応援してくれているように、私も皆さんを応援しています」という真摯なメッセージを届けた。そして、「元気に楽しく前向きに。脱皮して生まれ変わって、またこの1年を生きていけます!」と声を上げた柴咲は、最後にドラマ「タイヨウのうた」の主題歌として、2006年にリリースされたサマーソング「invitation」で観客のこの日一番大きなクラップとコールを引き出すと、ステージを右に左に動き回って客席との距離を縮めながら、歌詞にある<夏の記憶>をシェアし、「ありがとうございました!最高の誕生日です!」と声を弾ませて笑顔で手を大きく振りながらステージをあとにした。

 

【SET LIST】

1.Glitter

2.恋の魔力

3.Special Medley ( 泡沫~たしかなこと~勿忘草~ホントだよ )

4.若者のすべて

5.かたち あるもの/月のしずく

6.invitation

 

※「かたち あるもの」「月のしずく」は、公演によって異なる楽曲を披露しました。

横浜公演:1stステージ「かたち あるもの」/2ndステージ「月のしずく」

大阪公演:1stステージ「月のしずく」/2ndステージ「かたち あるもの」

東京公演:1stステージ「かたち あるもの」/2ndステージ「月のしずく」