1980年代に「ベルリン芸術週間」で共演したミュンヘン・フィルとの3時間超の初出ライヴ音源が登場!

2026.09.24 TOPICS

今年没後30年を迎えたセルジュ・チェリビダッケの初出ライヴ音源作品『ベルリン芸術週間のセルジュ・チェリビダッケ』がリリースされる。ムソルグスキーの組曲《展覧会の絵》から「キエフの大きな門」が先行配信されている。
 

 
1912年にルーマニアに生まれ、20世紀を代表する指揮者の一人として国際的な評価を確立したセルジュ・チェリビダッケ。本作には、1980年代にミュンヘン・フィルを率いて出演した「ベルリン芸術週間」でのライヴ録音が3枚組ボックスに収められており、収録音源はすべて今回が初商品化。1953年以来、商業録音を原則として拒み、音楽はその場、その瞬間に生まれるものと考えたチェリビダッケだけに、後年の充実期を捉えた3時間超の初出音源は極めて貴重となる。

ベルリンはチェリビダッケにとって特別な街だった。第二次世界大戦末期から戦後にかけてこの地で研鑽を積み、1945年にはベルリン・フィルにデビュー。戦後の楽団再建に大きく貢献しながら、フルトヴェングラー死後の首席指揮者にはカラヤンが選ばれ、1954年を最後に同楽団を離れた。
その後、長い「遍歴の時代」を経て、1979年にミュンヘン・フィルの指揮者に就任。豊富なリハーサルを重ねながら、自らが理想とするオーケストラを築き上げた彼にとって、ミュンヘン・フィルを率いてのベルリン公演には格別の意味があった。

本作には、シューマンの交響曲第4番、ムソルグスキー(ラヴェル編)《展覧会の絵》、デュカス《魔法使いの弟子》、ヒンデミット《ウェーバーの主題による交響的変容》、ドヴォルザークの交響曲第7番を収録。なかでも約42分をかけ、独自の遅いテンポから壮大な音楽世界を築き上げる《展覧会の絵》は、伝説的演奏として長年ファンの間で語り継がれてきたもの。個々の効果を追うのではなく、作品全体を一つの有機的な流れとして立ち上げるチェリビダッケならではの芸術を鮮烈に伝えている。

2025年には、息子セルジュ・イオアン・チェリビダキが監督を務め、ジョン・マルコヴィッチらが出演する伝記映画『ザ・イエロー・タイ』が公開。今なお、多くの音楽家と聴衆を魅了し続けるチェリビダッケの全盛期の姿を捉えた奇跡的な記録となる。
 

親愛なる友人の皆様へ、

ご存知の通り、私の父は録音に激しく反対していました。父はライヴの音のみを信じ、「今この瞬間を生きる」よう聴衆に呼びかけていました。そこにこそ、音楽があるのだと。しかし、父が亡くなってから30年が経った今、私はこうした「コンサートの記憶」、つまり一瞬の間に存在した「音楽」の貴重な「記念品」を手にしていることを、幸せに感じています。

ただ、父は常に、録音された楽曲は、あのライヴ会場で実際に奏でられた音楽とは何の関係もないと繰り返し語っていたことを、どうか心に留めておいてください。実際、多くの重要な要素が欠けてしまっているでしょう。

それでもなお、これらの録音は、音楽を愛するすべての人にとって魅力的な記録であり続けています。

どうぞ、心地よいひとときをお過ごしください。

セルジュ・イオアン・チェリビダキ

 
 

 
『ベルリン芸術週間のセルジュ・チェリビダッケ』
2026年11月6日リリース
ハイブリッドSACD:UCGG-9274/6 ¥12,100(tax in)
https://Celibidache.lnk.to/BerlinerFestwochen
 
<Disc1>
1. シューマン:交響曲第4番二短調作品120
2. ムソルグスキー:組曲《展覧会の絵》(ラヴェル編)
録音:1986年9月23日

<Disc2>
1. ヒンデミット:交響曲《画家マティス》
録音:1981年10月8日
2. デュカス:交響詩《魔法使いの弟子》
3. ヒンデミット:ウェーバーの主題による交響的変容
録音:1987年10月14日

<Disc3>
ドヴォルザーク:交響曲第7番二短調作品70
録音:1987年10月14日
 
ベルリン・フィルハーモニーにてライヴ録音

指揮:セルジュ・チェリビダッケ
ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団

マスタリング:クリストフ・シュティッケル
ライナーノーツ:クリストフ・シュリューレン