<イベント・レポート>リンゴ・スターがバースデー・イベント「Peace & Love」を開催!

2016.07.13 TOPICS

Ringo -s

7月7日(木)正午、カリフォルニア州ロサンゼルスで、リンゴ・スターが「Peace & Love」という名のバースデー・イベントを行った。これはリンゴが2008年の誕生日に始めた無料のイベントで、今年の開催地は昨年同様、ハリウッドにそびえ立つキャピトル・レコーズの正面入り口前。彼は公式ホームページやフェイスブック上に載せたビデオで、イベントに直接参加できないファンにこう呼びかけていた。

 「忘れないで下さいね! 7月7日の正午、あなたが世界のどこにいるとしても、(両手でピースサインを掲げて)「ピース&ラブ! ピース&ラブ」と言って下さい。僕の誕生日なんだ。だから、イギリスでも日本でも、ロサンゼルスでもニューヨークでも、どこにいてもいい、「ピース&ラブ!」ってやってくれたら、とても嬉しいよ。それをあなたからの僕への誕生日プレセントとして受け取ります」

 リンゴの登場は12時直前に予定されていたが、午前10時には通りが封鎖され、大手TV局などの報道陣の他、数百人の人々が仮設ステージの前で彼の登場を待ち構えていた。そして11時20分頃、ゲスト・アーティストのパフォーマンスが始まった。ワシントンDC出身のVandaveeerとスェーデン出身のAlberta Crossがリンゴの曲のカバーを含めて数曲ずつ演奏した後、ユーリズミックスのデイヴ・スチュワートがシンガーのジョン・スティーヴンスと共に登場。大歓声に迎えられた彼らは、リンゴが1974年に発表した『グッドナイト・ウィーン』収録の「ノー・ノー・ソング」を披露した。その途中でリンゴが飛び入りし、観客は大興奮。演奏後はあちこちから「リンゴ、愛してる!」と叫び声があがり、彼は「僕も愛してるよ! ピース&ラブ! ピース&ラブ!」と叫び返した。

 「さっき裏でメディアの取材を受けたんだけどね、「“ピース&ラブ”って、何を言おうとしてるんですか?」って。「何を言おうとしてるかって、君こそ何が言いたいんだい? ピース&ラブって意味だよ。世界には沢山の暴力が存在する。いつだってそうだった。でも、僕達はそれを変えることができるんだ。平和と愛で、ゆっくりかもしれないが、しっかりとね。だから、ここにいる皆に言って欲しいんだ、ピース&ラブ!」

 沸き上がった「ピース&ラブ!」の歓声に、「今のは12時にやることの練習だよ」と満面の笑顔を見せたリンゴ。彼に続いて、応援にかけつけたイーグルスのジョー・ウェルシュが言葉を添えた。
「僕達はTVに映って、世界中の人達に見てもらうことになる。だから、本番はしっかりと言おうじゃないか! ピース&ラブ!」
 ステージ上には彼らの他に、リンゴの妻と家族、友人達が並んでいる。「あとどれぐらいだい?」と尋ねるリンゴに「あと30秒!」とジョーが応え、「3、2、1」で12時を迎えた瞬間、「ピース&ラブ!」という大きく暖かな叫び声がハリウッドの一角にこだました。それからジョーの音頭で「ハッピー・バースデー」の大合唱。リンゴはピースサインが描かれた大きなケーキのろうそくを吹き消した。その後、リンゴ自らが「ピース&・ラブ」の文字が刻まれた白いリストバンドを集まったファンに向かって投げ与え、大歓声を浴びていた。

 イベント終了直後、この模様が生中継されていたリンゴのフェイスブックのページには、彼がダブルでピースサインをする映像とともに、「今日、#PeaceAndLove をつけて、あなたのメッセージ、写真、ビデオをシェアしよう!」とのコメントが載せられた。正午を過ぎても、彼の平和と愛のメッセージは全世界に広まり続けた。

 当日、76歳になったリンゴは、1ヶ月に渡る全米ツアーを7月2日のロサンゼルス公演で締めくくったばかりだ。10月には、待望の来日ツアーが予定されている。

テキスト:鈴木美穂