ブライアン・メイ、1998年のソロ・アルバム『アナザー・ワールド』が復刻。デラックス盤など4月に発売決定

2022.02.24 TOPICS

ブライアン・メイ『アナザー・ワールド』リマスター・ゴールド・シリーズ復刻版で再登場
ボックスセット、CD、レコード、カセット、デジタルの各フォーマットで4月22日発売
シングル「オン・マイ・ウェイ・アップ」同日発売
日本盤は2CD、1CDのみSHM-CD仕様で、4月22日発売

Photo by Richard Gray © Duck Productions Ltd

「親愛なるリスナーの皆さん、これは僕の“ブライアン・メイ・ゴールド・シリーズ”復刻版の第2弾です。
本作は僕にとって史上2枚目のソロ・アルバムで、前作『バック・トゥ・ザ・ライト〜光にむかって〜』同様オリジナルのミックスを使用しつつ磨き直しとリマスターを施し、愛情込めて制作しました。24年前に発表した『アナザー・ワールド』が、最初に誕生した時のように、今、生まれ変わったのです」
- 2022年 ブライアン・メイ


長年、どのフォーマットでも入手不能状態だった1998年に発売されたクイーンのギタリストであるブライアン・メイによる2枚目のソロ・アルバム『アナザー・ワールド』が、復刻盤として2022年4月22日に発売されることが発表となった。

ボックスセット、CD、レコード、カセット、デジタルの各フォーマットでの発売となり、日本盤はSHM-CDでのリリースとなり2CDのデラックス・エディションと、1CDの2形態。2CDのデラックス・エディションには1998年のブライアン・メイのツアー・パンフレットのミニチュア(全編英語版)封入される。

今回の発売は2021年に発売された『バック・トゥ・ザ・ライト〜光にむかって〜』の復刻に続く発売となる。

今回のリイシューにはブライアン自身の他、オリジナル・アルバムで共同プロデューサーを務めたジャスティン・シャーリー=スミス、クイーンとBM Pro Toolsのエキスパートであるクリス・フレドリクソン、そして長年クイーンのアート・デザイナーを担当してきたリチャード・グレイが監修。

本作のマスタリングはボブ・ラドウィックが担当。最高品質を実現するために真正オリジナル・ミックスから細心の注意を払って復元されている。2枚組CDの〈デラックス・セット〉には、アダム・アヤンがマスタリングした『アナザー・ディスク』を追加。2CD+1LPの〈コレクターズ・エディション〉には、CD2枚とスカイブルーのカラー盤LP1枚が12インチ四方の蓋付きボックスに収められ、32ページのブックレットとエナメルバッジを同梱。その他、クイーン公式オンライン・ストア限定商品として、ピクチャー・ディスクとカセット・テープのオプションも用意されている。

 
【商品情報】

ブライアン・メイ『アナザー・ワールド』

2022年4月22日発売
日本盤のみSHM-CD仕様
ご予約はこちら >>

 
【2CD】デラックス・エディション
UICY-79933/4 (CD2枚組)

※日本盤2CD【デラックス・エディション】のみ1998年のブライアン・メイのツアー・パンフレットのミニチュア(全編英語版)封入!!

 

【1CD】
UICY-16057

 
日本盤CD先着購入者特典決定!!

ブライアン・メイの『アナザー・ワールド』の日本盤1CD、2CDの先着購入者特典として、1998年の来日公演の告知ポスターのレプリカ、さらにその告知ポスターと同じデザインのクリアファイル、amazon限定のメガジャケットが、それぞれ決定しました。
詳細は、以下の通りです。

<先着購入者特典>
●全国共通特典:1998年のブライアン・メイの来日公演告知ポスターの復刻版B2ポスター
●タワーレコードオリジナル特典:1998年のブライアン・メイの来日公演告知ポスターと同デザインのA4クリアファイル
●Amazon.co.jpオリジナル特典:メガジャケ

※先着購入者特典は数に限りがあり、無くなり次第終了となります。/ 詳細はご購入先でご確認ください。
※特典対象外の店舗もございますので、特典の有無は店舗にてご確認ください。


<海外プレスリリース訳>

初のソロ・アルバム『バック・トゥ・ザ・ライト〜光にむかって〜』のツアーを終えた後、ブライアン・メイは新たな可能性への扉を開き始めた。「外の世界から、ちょっとした依頼だとか様々な刺激やインスピレーションを得たんだ」と語るブライアンは、そういった「刺激」を自分のものにし、自らがイメージする通りの2作目のソロ・アルバムを作り上げた。今回、ブライアンの“ゴールド・シリーズ”復刻キャンペーン第2弾として発売される『アナザー・ワールド』は、クイーンの伝説的ギタリスト兼ソングライターであるブライアンのルーツと彼が到達した領域を、豊か且つ騒々しく、そして十分に立証している作品だ。開放的なエネルギーと聴く者を虜にする技巧との間を行き来しながら、このアルバムは世界最高レベルの品質を鳴り響かせている。

本アルバムは4月22日、オリジナル・シングル「オン・マイ・ウェイ・アップ」と共に、各種フォーマットで発売予定。

『アナザー・ワールド』は、コージー・パウエル(本作の発売前に惜しくも逝去)の強力なドラミングに支えられていた前作『バック・トゥ・ザ・ライト〜光にむかって〜』に続く至高の作品だ。屋根を吹き飛ばす勢いの騒々しいロックン・ロール、灼熱のギター、そして脳裏に焼きつくメロディが詰まった1998年6月発表の本作は、様々なインスピレーションの源を消化しつつ、さらに情熱的なカバーも複数収録。ジェフ・ベックや、フー・ファイターズのドラマーであるテイラー・ホーキンスらをゲストに迎え、危険なまでに無防備な感情と高揚感に満ちた炎を燃え上がらせている。

1998年にリリースされ、プレスからも高く評価された本作からは、「ビジネス(ロック・オン・コージー・ミックス)」「オン・マイ・ウェイ・アップ」「アナザー・ワールド」「ホワイ・ドント・ウィ・トライ・アゲイン」といった4枚の胸躍るシングルを輩出。また、ブライアンは自身のバンドを率いて世界各地を巡る42公演のツアーも行い、ロンドンの〈ロイヤル・アルバート・ホール〉をはじめとする有名会場を満員にし、大成功を収めた。

アルバムの冒頭を飾る序曲「スペース」では、人が安心して呼吸をし、創造的なことが出来る空間を切り開くという考えを紹介。聴く者を和ませる穏やかなこの曲の次に控えているのは、ブルドーザーのようにザクザクと突き進み、レッド・スペシャルが咆哮する「ビジネス」だ。同曲は元々、1993年に放映されたイギリスのテレビ番組(*コメディ・ドラマ)『フランク・スタッブス・プロモーツ』のために依頼されたもの。コージーの貢献を前面に押し出しつつ、ブライアンはこの“永遠の楽天家”の物語を自分のものにした。「すぐに激しいドラム・トラックが入ってくるんだけど、それがすごくコージーらしいんだ。そこが極限まで強大に響くよう、意図的に仕上げている-コージーの人生を出来るだけ強烈に刻み付けたいからね」と、当時語っていたブライアン。「大事なのは、誰かが打ち鳴らしている楽器の音自体じゃない。この男の内なるエネルギーと強さと楽観性とを表現するってことが肝心なんだ。彼はこのアルバムで極めて重要な役割を担っている。彼を失ってしまって、これから一体どうすればいいのか途方に暮れているよ」。

遊び心のあるライヴの必殺曲「チャイナ・ベル」でも、本作の燃え上がる炎が鎮まることはない。続く「ホワイ・ドント・ウィ・トライ・アゲイン」では、ブライアンが心の奥底を掘り下げながら哀愁を帯びたバラードを披露。数年前に書き上げられていたものの、クイーンでやるには個人的過ぎると判断されていたこの曲では、ブライアンの声域が揺るぎない確かなものとなっている。ブライアンのソロ・コンサートの定番曲「オン・マイ・ウェイ・アップ」は、クイーンのアルバム『メイド・イン・ヘヴン』の制作が続行する中、テレビ番組『フランク・スタッブス』のシリーズ2用に依頼を受けて書かれた、伝染性の高い痛快娯楽曲だ。キャシー・ポーターとシェリー・プレストンというバッキング・ヴォーカルの2人が、同シリーズの主人公スタッブスのキャラクターに調和するよう、高らかにそのメロディを歌い上げている。「この曲の主人公は要するに負け犬なんだけれど、絶対的な信念と非常識なまでの楽観主義の持ち主で、『俺は今そこに向かっているところさ』って調子で成功を目指しているんだ。そういったことがこの曲のテーマなんだよ。そしてそこには様々な別のものも染み込んでいる。でも基本的には面白い曲だね。笑えるし、くよくよせずに大きな声で歌える曲だよ」。

ブライアンがビデオゲーム『ライズ・オブ・ザ・ロボッツ』及び『ライズ2:レザレクション』とコラボレーションを行った影響で、よりSF的な要素が取り入れられている「サイボーグ」は、自らを包む“殻”から抜け出したいと願うロボットの視点(人類が別の世界=”アナザー・ワールド”に憧れているこ
とのメタファーか?)を採っており、テイラー・ホーキンスの爆裂するドラムスをフィーチャー。ブライアンは、当時フー・ファイターズに加入して間もなかったこのゲストを次のように絶賛していた。「彼はそれまで他の誰かのためのスタジオ・セッションをしたことが一度もなかったから、ご想像通り、完全に緊張していたんだ。『こいつはめちゃくちゃ最高だよ』って彼は言っていたっけ。この一人の男の全身から、サリー州に撒き散るほどのエネルギーが迸っていたんだ、凄いよね!このトラックからは彼のことがよく伝わってくると思う-そのエネルギー量といったら、常識を超えた素晴らしさだよ」。

「ザ・ガヴナー」には、さらにもう一人、別のゲストが登場。これは以前、ルール無用の素手ボクサーを描いた映画用にと作られた曲(その映画は未完成に終わっている)であったが、ゲストのギタリスト、ジェフ・ベックに対するブライアンの敬意が軸となっている。「僕らの世界では、ジェフこそが”ザ・ガヴナー(=親方、頭)なんだ」とブライアン。ヤードバーズの伝説的ギタリストであるジェフ・ベックへの敬愛の念から、彼はこの低音のブルース・ロックの名曲を生み出した。

続く荒涼としたバラード「ウィルダネス」は、本アルバムの制作終盤に加えられた曲で、ここでも再びブライアンが素晴らしい歌声を披露。そのあとには、彼が影響を受けてきたアーティストへのトリビュートが続く。『バック・トゥ・ザ・ライト〜光にむかって〜』の発表後、ブライアンは『ヒーローズ』と題した完全なカバー・アルバムを制作する構想を描いており、そこには故フレディ・マーキュリーへのトリビュートとしてオリジナル曲「ノー・ワン・バット・ユー」も含まれていた。1997年にクイーンが『クイーン・ロックス』というコンピレーション・アルバムにブライアン作の同曲を採用した際、彼は“ヒーローたち”というコンセプトから脱却。その熱意を『アナザー・ワールド』収録のカバー曲へと注ぎ込んだ。「スロウ・ダウン」はラリー・ウィリアムズの古典的な12小節ブルースで、コージー、ベーシストのニール・マーレイ、クイーンのキーボード奏者スパイク・エドニー、ギタリストのジェイミー・モーゼスと行ったライヴ録音である。それに続くのが、ブライアンの永遠のヒーロー、ジミ・ヘンドリックスへの類い稀なトリビュートだ。リキッド・ギターで奏でる「ワン・レイニー・ウィッシュ」では、ヘンドリックスの名曲を幻想的にアレンジしており、アルバム『アナザー・ワールド』の別世界を思わせる黙想的雰囲気に完全に合致している。「あれはジミの夢を、詞と曲とで正確に表現した曲だった」とブライアン。「僕なりの解釈で、それに挑戦してみたいと、ずっと思っていたんだ」。

一連のカバーの最後は、ブライアンにとって生々しくも懐かしい曲だ。「オール・ザ・ウェイ・フロム・メンフィス」を1973年にヒットさせたモット・ザ・フープルは、クイーンのごく初期、若きクイーンの面々をオープニング・アクトとしてツアーに帯同させてくれた。その大西洋横断の旅こそ、ブライアンがクイーンの壮大なロック・ナンバー「ナウ・アイム・ヒア」を生み出すきっかけとなったのである。その時のツアー経験を「目が眩むほど素晴らしかった」と評するブライアンは、こう言い添える。「彼らが毎晩“オール・ザ・ウェイ・フロム・メンフィス”を演奏するのを見ていたんだけど、会場は地震が起きたかのように激しく揺れたものだった。彼らは本当に素晴らしいライヴ・バンドだったんだ」。フープルのフロントマンであるイアン・ハンターは、ブライアンによるアドレナリン全開の本カバーに“スペシャル・ゲスト朗読家”として登場している。

アルバムを締め括るのは、ブライアンが手掛けたサウンドトラックから生まれたオリジナル曲だ。『バック・トゥ・ザ・ライト〜光にむかって〜』の発表後、ブライアンは映画『ピノキオ』(1996年)や、ラジオ版『アメイジング・スパイダーマン』など、映画作品用の音楽を折に触れて担当。「アナザー・ワールド」は、ブライアンの友人で映画脚本家のピーター・ハウイットが、グウィネス・パルトロウ出演予定の映画『スライディング・ドア』のために曲を依頼した際に生まれた曲だ。それに応じたブライアンが提供したのは、密かな願望や、パラレルワールド、選択しなかった道をテーマにした極上の幻想曲で、映画のストーリーに合わせ愛情を込めて仕上げられている。しかし、契約上の行き違いから、結局この曲は映画には使われずにいた。ブライアンはこの曲を『アナザー・ワールド』に収録するため取り戻し、彼のメロディの才を見事な形で証明している。リイシューCDの最後には、ボーナス・トラックとして「ビーイング・オン・マイ・オウン」を収録。これは以前シークレット・トラック扱いされていたピアノ曲で、今回は本作のCDフォーマット内に正式に組み込まれることとなった。

ブライアンにとって『アナザー・ワールド』は、『バック・トゥ・ザ・ライト〜光にむかって〜』発表後に受け入れた“門戸開放主義”という価値観を確認する作品だ。「ここに入っている全ての曲をまとめ上げるまでに、数多くの旅をし、数多くの道を辿らなければならなかったんだ」と彼は言う。「ブライアン・メイの次のアルバムとして相応しい作品を生み出すためには、自分が何者であるかを再発見しなければならなかった。完全に内省的なアルバムをまたもう1枚作るのは嫌だったから、外に出て沢山演奏をして、進んで様々なプロジェクトに参加することにしたんだよ。外の世界に出て行って、色々なことを経験し、自分のルーツを再発見しようと思ったんだ」。

この自己支援プログラムは、様々な形を取って行われた。ブライアンは当時、クイーンのアルバム『メイド・イン・ヘヴン』の制作に時間を注いでいたが、クイーンの活動が徐々に停止へと向かっていたことから、今までは断らざるを得なかった依頼を幾つか引き受けることが可能になった。そういった楽曲の一部が、2枚組デラックス盤『アナザー・ワールド』のディスク2である15曲入りレア曲集『アナザー・ディスク』に収録されており、そちらは深い感動を喚び起こす雰囲気で幕を開ける。アルバム『アナザー・ワールド』は、ブライアンの人生で心から愛された2人の人物、つまり亡き母と、交通事故により1998年4月5日、50歳の若さでこの世を去ったコージーに捧げられた作品だ。1998年の日付で『アナザー・ディスク』の冒頭に収録されているコージーに捧げた語りで、ブライアンはこう述べている。「仲間のコージーがここにいないことで、この先、僕らの人生にどれほど埋め難い穴があいてしまうのか、言葉で言い表すことは出来ません。途轍もなく大きな支えとなってくれた彼は、途方もないエネルギーとオーラの持ち主でした。人生に対する彼の姿勢はこの上ないほど素晴らしく、それが彼の行動全てに染み渡っていたのです」。パウエルのドラムを強調した「ザ・ビジネス(ロック・オン・コージー・ミックス)」には、彼のそんな姿勢が轟いている。

また、『アナザー・ディスク』には、1998年に『アナザー・ワールド』の購入者限定で入手可能だったEP『レトロ・ロック・スペシャル(Retro Rock Special)』用にブライアンがT・E・コンウェイ(T E Conway)という別名義で録音した、カバー4曲を収録。『ロッキー・ホラー・ショー』の「ホット・パトゥーティー」から、バディ・ホリー&ザ・クリケッツの魅惑的な「メイビー・ベイビー」、ザ・シャドウズの刺激的な「F.B.I.」(ステータス・クォーのフランシス・ロッシとリック・パーフィットがレコーディングに参加)、コンウェイ・トゥイッティの不朽の名曲「イッツ・オンリー・メイク・ビリーヴ」まで、嬉しい曲揃いだ。このディスクにはその他にも、「アナザー・ワールド」の秀逸なスペイン語ヴァージョン「オトロ・ルガール」や、インストゥルメンタル版「サイボーグ」、ハード・ロック・ギター・ヴァージョンの「オン・マイ・ウェイ・アップ」も収録。また、ブライアン・メイ・バンドの当時のライヴ表現形式を伝える素晴らしいライヴ音源も収められている。「オン・マイ・ウェイ・アップ」が活気に溢れている一方、ブライアンが“ここに居ない友”に捧げた「ハマー・トゥ・フォール」は、愛情のこもった優しげな始まりで幕を開けた後、轟音を立てながらロックン・ロール・ライフへと突入していく。「ビジネス」の3種の別テイクからは、ブライアンがこのTVシリーズのために“苦心”を重ねたことが窺える。そしてこのディスクの最後を飾るのが、これまでほとんど公には知られていなかった、1980年にブライアンが録音した真情溢れるピアノ・バラード「マイ・ボーイ」だ。

長年、どのフォーマットでも入手不能状態にあった本作だが、この度、時機を得てリイシューが実現。今回はブライアン自身の他、オリジナル・アルバムで共同プロデューサーを務めたジャスティン・シャーリー=スミス、クイーンとBM Pro Toolsのエキスパートであるクリス・フレドリクソン、そして長年クイーンのアート・デザイナーを担当してきたリチャード・グレイが監修を行っている。

本作のマスタリングはボブ・ラドウィックが担当。最高品質を実現するために真正オリジナル・ミックスから細心の注意を払って復元されており、1CD及び180g重量盤1LP(黒盤)を含む複数種類のフォーマットで復刻される。2枚組CDの〈デラックス・セット〉には、アダム・アヤンがマスタリングした『アナザー・ディスク』を追加。2CD+1LPの〈コレクターズ・エディション〉には、CD2枚とスカイブルーのカラー盤LP1枚が12インチ四方の蓋付きボックスに収められ、32ページのブックレットとエナメルバッジを同梱。その他、クイーン公式オンライン・ストア限定商品として、ピクチャー・ディスクとカセット・テープのオプションも用意されている。

あらゆる面において、『アナザー・ワールド』はブライアンの個人的な旅路を記録した作品であり、「時空を超えた、ここではない別の場所」を念頭に置きつつ、素朴なまでに正直な感情をその核としている。本アルバムのコンセプトについて、ブライアンはこう説明する。「このプロジェクトが終わる頃には、自分自身に変化をもたらしていたいと思っていたんだ。『アルバムが完成したら、僕はある旅を終え、ある別の場所に辿り着き、いかにしてそれを成し遂げたかを皆に伝えられるだろう』と考えていた。でも、正直なところ、それは実現出来なかったんだ。このアルバムの真理は、その旅は今も続いているってことなんだよ」。

今回新たに書き下ろした2022版のライナーノーツで、1998年のアルバム発売以来、我々がどれだけ遠くまで旅をして来たかについて記しているブライアン。しかし、同時に、この作品が今の時代に非常に合ったものであるとも述べている。「ことによれば、2022年、僕らは“もう一つの別の世界”にいるように思えるかもしれません。ですが、それがもし僕らの求めていた世界だとまでは言えないにしても、それでもやはり僕らは、あの完璧な世界に恐らく辿り着くことが出来るのです……そう、夢の中で。僕と一緒に!!!”

力強いロック・アンセムや、率直な切望、華やかなメロディ、そして刺激的なギター・ワークで一杯の『アナザー・ワールド』は、その通りにしようと聴く者を誘う、輝かしいほど魅力的な作品だ。