『ライヴ・アラウンド・ザ・ワールド』からSUMMER SONIC 2014で披露した「ボーン・トゥ・ラヴ・ユー」ライブ映像が公開!

2020.09.25 TOPICS

 
<海外リリース>

ブライアン・メイがクイーン・ヴァージョンの制作背景について新たに秘話を語る

クイーン+アダム・ランバート・ヴァージョンの「ボーン・トゥ・ラヴ・ユー」(原題:I Was Born To Love You)がライヴ・デビューを果たしたのは、2014年8月、彼らにとって初めてとなるアジア・ツアーのセット内であった。

これは、2014年8月17日(日)に東京で開催された日本最大級のロック・フェスティバル<サマーソニック>のメイン・ステージ(マリン・スタジアム)で、彼らがヘッドライナーを務めた際のパフォーマンスを収録したもの。このアレンジで、彼らが同曲を共にライヴ演奏したのは、この時のアジア・ツアーが史上初のことであった。クイーンがこの曲をライヴで披露したことは、それまでほとんどなく、あったとしてもアコースティックの短縮ヴァージョンのみだった。

フレディ・マーキュリーが作詞・作曲を手掛けた「ボーン・トゥ・ラヴ・ユー」は元々、1985年に発表した彼のデビュー・ソロ・アルバム『MR. バッド・ガイ』(原題:Mr Bad Guy)のリード・シングルとしてリリースされ、その当時もしかるべきヒットとなった。そしてフレディの死後、クイーンは彼らの最後のアルバムとなった1995年発表の『メイド・イン・ヘヴン』(原題:Made In Heaven)に収録するため、この曲を作り直したのである。 

ブライアン・メイはこう語る。「この曲が僕の頭からどうしても離れなくて、新たなヴァージョンを作ろうと考えたんだ。もしフレディと一緒にステージに立ち、これをライヴ演奏できたら、どんな風に聴こえていただろうかとシミュレーションしながらね。クイーン・ヴァージョンを制作するに当たっては、フレディの華々しいヴォーカルを中心に、“ヴァーチャル”なライヴ・トラックとしてまとめ上げることにした。 ロジャーとジョン、そして僕の3人は、僕がアレンジし直した新しい編曲のテンプレートに沿って、自分たちのパートをライヴ演奏したんだ。 その後何年も経ってから、このアレンジを、アダムと一緒に実際のステージで生演奏して披露する機会があるとは、思いも寄らなかったよ」。

アルバム収録曲として高い人気を誇ったこの曲は、日本ではとりわけ重要な存在となった。1996年2月、日本で最も売れているビールの一つ、<キリン一番搾り>のテレビCMソングに起用されると大人気を博し、シングル化が決定。クイーンにとっては1977年の「手をとりあって」以来となる、日本でのチャート入りを果たした。その後、2004年には人気ドラマの主題歌として起用されて再びチャートに返り咲き、1位を獲得。日本では今なおクイーンの代表曲の一つであり続けている。

<サマーソニック東京>で超満員の観客を前にしたクイーンは、ステージ上で繰り広げられる彼らの伝説的な魔法に、アダム・ランバートの才能を新たに注入。その組み合わせを初体験した日本のファンにとって、この「ボーン・トゥ・ラヴ・ユー」のパフォーマンスはショーのハイライトの一つとなった。 またこの時のセットでは、40年以上前にブライアン・メイが日本のファンのために特別に書き下ろした曲で、日本語の歌詞を含む「手をとりあって」を、メイが披露していたことにも注目だ。

ライヴが大成功を収めた一方、メイは当時を次のように振り返る。「僕らは皆、あれはかなり難しいギグだったという感想を覚えたよ。観客は素晴らしかった。でも猛烈な暑さと湿度のせいで、演奏するのに悪戦苦闘したからね。 だけど、映像を見た時には、凄まじいエネルギーが放たれていて、観客との相互作用も最高だと思ったんだ」。

またランバートはこう振り返る。「日本の観客はとても情熱的で、真摯な感情がすごく伝わってきた。繋がり合っていると感じることができたんだ。 他の国とは違う、何か特別なものがあるんだよ」

ドラマーのロジャー・テイラーはさらにこう付け加える。「観客の反応が、途方もなく素晴らしかったんだ。しかも若い世代の観客が多くて、僕らにとっては大きな驚きだった」

その2014年夏以降、クイーン+アダム・ランバートは日本のメディアやファンから一様にさらなる絶賛を浴びるようになり、2016年9月には、日本武道館で3夜連続公演を実施。最近では今年1月に来日し、屋内スタジアム公演で4回、計14万人近い観客を前にパフォーマンスを披露した。

今回の<サマーソニック>でのパフォーマンスは、従来は日本のみ(2016年12月20日に各種形態で日本限定発売された映像作品『クイーン+アダム・ランバート:ライヴ・イン・ジャパン サマーソニック2014』)で視聴が可能となっていた。この度、新たにリリースされるライヴ作品を通じて、その生々しさと、胸躍る手つかずの壮麗さが、全世界に向けて余すところなく公開される。