<イベントレポート>クイーン花火大会「QUEEN SUPER FIREWORKS~夜空のラプソディ~」宮崎会場

2019.12.06 TOPICS

 
11月30日(土)、今回のQUEEN SUPER FIREWORKS最終公演が、
南国:宮崎の「みやざき臨海公園」にて1万3000名の観客を集め開催された。
お昼間はPVやライヴ映像等の転換の合間に1万人のじゃんけん大会が行われるなど
和やかな雰囲気のなか開演までの時間が過ぎていく。

この会場での芸術花火は前身の「水平線の花火と音楽」から数えて9回目。
地元の皆様にとっては、自分たちで育ててきた花火大会の一つである。
その花火大会が今回QUEENとのコラボレーション花火となった。
期待は募るばかりである。
この宮崎会場は尺玉の打ち上げが特色の一つとなっており、ひときわ大きな花火が演出に使われるという。
また他会場と違って、陸上からの打ち上げとなることも特徴のひとつだ。

開演時刻が近づき、だんだんと日が落ちてくる。
さすがに南国宮崎といえども少し肌寒い。
完全に陽が落ち、あたりが闇に包まれると、
今回もQUEEN SUPER FIREWORKSは日本一花火を観る男:デビッド烏丸氏の花火講座からはじまった。
特選尺玉コレクションと題した宮崎独自企画で
10発の尺玉を打ち上げ、その玉のすばらしさをデビッド烏丸氏が解説するというものだ。
花火愛にあふれる彼の解説は観る者に花火の素晴らしさをわかりやすく伝える。
観るもの皆が、その尺玉のあまりの大きさと美しさに見惚れていた。
この大きさの玉がQUEENの音楽とともにふんだんに使われると思うと、期待せずにはいられない。

第2部の芸術花火講座も終わり、いよいよ本編。
ここ宮崎では「Innuendo」からスタートした。今回のクイーン花火には初登場となる楽曲だ。
フレディ存命中にリリースされた最後のアルバム『Innuendo』からの先行シングルとしてリリースされ
全英1位を獲得した「Innuendo」の壮大な曲調に合わせて次々と花火が打ちあがる。
さらにスティーヴ・ハウの弾くフラメンコギターに合わせ低い位置にも花火が躍る。
フレディのVoパートに戻るとその壮大さに合わせ、咲きながら色を変える尺玉が花開く。
大阪、浦安とはまた違った魅力のある花火だ。
その後も「Radio Ga Ga」~「ハマー・トゥ・フォール」~「伝説のチャンピオン」~フレディのソロ楽曲「バルセロナ」へと、
漆黒の太平洋をバックに見事な花火が続く。
そして、今回初登場曲の「インビジブル・マン」。
陸上からの打ち上げならではの、小さな花火を連続して打ち上げる演出。
上空で巨大な尺玉が咲くかと思えば、それを支えるように音楽にあわせて小さな花束状の花火が咲く。
花火は「ボーン・トゥ・ラヴ・ユー」「ボヘミアン・ラプソディ」と続き、「ショウ・マスト・ゴー・オン」で幕を閉じた。
 


 
筆者は3会場すべての花火を見たが、それぞれに特色があり、素晴らしいと思った。
花火評論家のデビッド烏丸氏にもその辺をうかがったのだが、それぞれの会場ならではのご苦労があるのだそうだ。
せっかくなので、以下に烏丸氏のお話の概要を記しておく。

 
大阪会場:台船と陸上の芸術性の高い演出。
複雑な斜め打ちの各ポジションから、音楽に合わせて選定された玉が美しく輝いていた。
また、演出効果を上げるために至近距離の陸上から打ち上げる花束状の花火がとても良いバランスとなって夜空を彩っていた。
クイーン3現場で最も複雑な打ち上げで準備が大変な分、芸術性の高い演出になっていた。

浦安会場:至近距離によるダイナミックな演出。
至近距離にたくさんの花火が打ちあがった。
人の視野を超える演出で、通常の花火大会では視点が上下に動くのですが、浦安では視点が左右に動かされた。
音楽に合わせて左右に視点が動きダイナミックかつドラマチックな演出になっていた。

宮崎会場:花火の連続性による美しい演出。
陸上ならではの演出で小さな花火を連続して打ち上げるようにしており大変美しかった。
なんといっても芸術性の高い高品質の花火が横一列に咲く様子は、見事だった。
また尺玉は多くの観客の心を鷲掴みにしたと思う。

 
さすが日本一花火を観る男。それぞれの特徴をよく捉えておられます。
デビッド氏曰く、「花火はアーティストのパフォーマンス同様にライヴ感が最大の魅力だ!」とのこと。

私が3会場すべてを見て思ったのは「QUEENの曲と花火はとてもよく合う!」でした。

あまりに素晴らしかったので、またどこかでものQUEEN SUPER FIREWORKSが開催されることを願っています。