イスラエルの空爆で命を落としたガザの詩人、リフアト・アルアライールの詩を歌った「If I must die」リリース
音楽活動にとどまらず、ラジオやテレビの司会、執筆、演劇など、表現の幅を広げているアーティスト、坂本美雨がデジタル・シングル「If I must die」を本日リリースした。
ユニバーサル ミュージックからの第一弾リリースとなる今回のシングルは、イスラエルの空爆で命を落としたガザの大学教授で詩人のリフアト・アルアライール(Refaat Alareer)の詩「If I must die」にメロディを付けて歌唱したナンバー。オリジナルの詩は、アルアライールの死とともに世界に広まり、70以上の言語に翻訳されている。
坂本は、イスラエル軍の長年の占領と虐殺により甚大な被害を受けているパレスチナ自治区の人道支援にも力を注いでおり、アーティストによるガザの人道支援を集めるためのオークション【Watermelon Seeds Fundraiser (ウォーターメロン・シーズ・ファンドレイザー)】を主宰。2024年8月と11月に開催し、収益金を現地へ届ける活動を続けている。
作曲/編曲/プロデュースは、⼤ヒット中の映画『国宝』の⾳楽を手がけ、近年坂本と創作を続けている⾳楽家・原摩利彦(はら・まりひこ)が担当。10人のストリングスとピアノをバックに、ガザの人々に祈りを捧げた感動的なヴォーカルを披露している。
ジャケットは、坂本が司会をつとめるNHK Eテレ「日曜美術館」の収録で出会い意気投合した、画家・黒田征太郎の作品『戦争童話集』の中から「年老いた雌狼と女の子の話」が起用されている。
パレスチナで起きていることは世界中の人が他人事ではなく、日本も、私たちの生活も、命を殺すことに関係している。それは人としてもアーティストとしても受け入れ難いことで、そんな世界の構造を、仕方ない、と見て見ぬふりすることはできません。このままの世界を自分の子供に渡すことも絶対に嫌です。
これからの子どもたちは「なんでこんなこと止められなかったの? 大人たちはいったい何をしてたの?」と疑問に思うでしょう。その時に、何もできなかったんだよ、と答えるのでしょうか。本当にそうでしょうか?
すぐに結果に繋がらなかったとしても、個人ができることは、BDS運動(消費者ボイコット/投資撤退/経済制裁)、支援など、たくさんありますが、まずは一人の人の人生に触れること。それが、違う背景を持つ人を身近に感じ、自分や自分の大切な人の命と同じ尊さなのだと思うことに繋がるのではないかと感じます。誰かの人生の物語を心のそばにおくことで、その人のためにできること、したいことが生まれてくるのだと思います。
パレスチナの書き手を支援する「We Are Not Numbers」(私たちは数ではない)というグループを率いていたガザの詩人リフアト・アルアライールが、殺害される前に残した『わたしたちの物語が語られ、希望となるように』という願いをわたしは全身で受け取り、響かせたいと思っています。それはパレスチナについて伝えることだけではなく、社会に渦巻くあらゆる差別に抗うことなのではないかと思います。
坂本美雨

坂本美雨「If I must die」
2025年11月5日(水) 配信
Lyrics: Refaat Alareer (1979-2023)
Music: 原摩利彦
Produced & Arranged by 原摩利彦
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