フル・オーケストラによる新作『エグザイルス』8月6日発売決定!

2021.06.18 TOPICS

マックス・リヒターのニュー・アルバム『エグザイルス』が8月6日に発売されることが決定した。
 
アルバムの中心となっているのは、世界屈指のコンテンポラリー・バレエ・カンパニー“ネザーランド・ダンス・シアター”のバレエ『シンギュリア・オディセ(例外的な旅)』(2016) のための音楽として2015年に作曲された「エグザイルス」の初録音。

この作品は、「アラブの春」の民主化運動による内戦から逃れ、ヨーロッパに難民が殺到した「移民危機」をテーマに、亡命・歩行・動きの概念をモチーフにして音楽が構成されている。リヒターの過去作『メモリーハウス』がコソボ紛争、『ブルー・ノートブック』がイラク戦争への抗議、『インフラ』がロンドン同時多発テロをテーマにしていたように、今回も社会的・政治的な問題を扱っている。

「音楽は文化において本質的な役割を果たしています。それは私たちがどのように生きるべきかについての会話の一部で、それが創造性です。ニーナ・シモンが言ったように“アーティストの義務は……時代を反映することです”。」
 
アルバムには「エグザイルス」の他、「オン・ザ・ネイチャー・オブ・デイライト」などの代表曲のオーケストラ演奏による新バージョンが5曲収録されている。

「オン・ザ・ネイチャー・オブ・デイライトは、元々弦楽五重奏の曲でしたが、今回は65人以上の弦楽オーケストラで演奏されているので、質感・エネルギー・性質が違ったものとなります。オーケストラ・ヴァージョンは異なる感情的な記録であり、より大きなキャンバスなのです。五重奏では、誰かがあなただけに静かに話しているように感じますが、オーケストラではより幅広い対話がとなるのです。」
 
演奏は、現代音楽のエキスパートであり、2019年のマックス・リヒターの日本公演でも指揮を担当したクリスチャン・ヤルヴィとバルト海フィルハーモニックが務めている。

 

『エグザイルス』
2021年8月6日発売
UCCH-1060 定価¥3,080

タイトル曲「Exiles (Short Edit)」先行配信中!

♪購入・ストリーミング

<収録曲>
1 フラワーズ・オブ・ハーセルフ(『ウルフ・ワークス』から)
2 オン・ザ・ネイチャー・オブ・デイライト(『ブルー・ノートブック』から)
3 ホーンテッド・オーシャン(『戦場でワルツを』から)
4 インフラ5(『インフラ』から)
5 サンライト(『ソングズ・フロム・ビフォー』から)
6 エグザイルス

演奏:バルト海フィルハーモニック
指揮:クリスチャン・ヤルヴィ

クリスチャン・ヤルヴィ&マックス・リヒター © Seiri Kumari