<レポート>「清塚信也コンサートツアー 2019 connect」ファイナル公演

2019.04.22 TOPICS

「清塚信也コンサートツアー 2019 connect」
2019年4月21日(日) 関内ホール(横浜)

昨年12月にクラシック・ピアノを“現代(いま)の”解釈で再現したアルバム『connect』を発売し話題となっていたクラシック・ピアノ界の貴公子、清塚信也の全国13公演にも及んだ「清塚信也コンサートツアー 2019 connect」のファイナル公演が4月21日(日)に横浜の関内ホールで開催されました。

ツアー最終日の公演だけあって会場は熱狂的なファンを含む約1,000名の観客によって埋め尽くされ、13時に開演。
ステージに置かれたグランドピアノに徐々に照らされるスポットライトの中、にこやかに登場した清塚信也は、リストの「愛の夢」を本日の1曲として披露。
その後、遅れてきたお客さんが会場に入るタイミングを作るため、クラシック公演の1曲目はあえて短い楽曲が選曲されている事を明かし、会場を和ませると、続いてアルバム『connect』にも収録されているJ.S.バッハの「イギリス組曲 第3番 ト短調」よりプレリュード、アルマンド、クーラント、サラバンド、ガヴォット、ジーグを披露。観客の拍手と共に会場は心地よい熱気に包まれました。
その後、モーツァルト「ピアノ・ソナタ 第14番 ハ短調」、ベートーヴェン「ピアノ・ソナタ 第14番〈月光〉」それぞれの作曲家の核心に迫ったクラシック名曲を演奏。合間のMCでは、スパルタ音楽教育だった母親との幼少期のエピソード、そしてクラシック音楽の歴史やクラシック初心者でも気軽に楽しめるようなコンサートの心得をレクチャーするなど、演奏中以外は笑いの絶えない時間となりました。

休憩をはさみ、後半は「Four Seasons Medley~Fantasy on Ice 2018 Ver.~」でスタート。
春夏秋冬それぞれをイメージし選曲した「春よ、来い」、久石譲の「SUMMER」、ジャズのスタンダード曲「枯葉」、「戦場のメリークリスマス」など、めくるめく四季の移ろい、色彩をピアノで表現。
その後、オリジナル楽曲であるムンク展の公式テーマ曲「Etude No.1“Dessin”」、フジテレビ第30回ヤングシナリオ大賞「ココア」メインテーマ曲「cocoa」、舞台「シラノ・ド・ベルジュラック」愛のテーマを演奏。続いて、制作エピソードを交えTBS系金曜ドラマ「コウノドリ」(2015)メインテーマ「Baby, God Bless You」、同じく「コウノドリ」(2017)より「candle」、メインテーマ「For Tomorrow」を披露。その透き通る美しい音色に会場内からは溜息がこぼれます。
「今後も素敵な音楽が皆様に届けられるよう頑張ります」とコメントし、激しくなってくると立ち上がって弾くというドラマの主人公と同じ演奏スタイルで「コウノドリ」メドレーを熱演。
圧巻のパフォーマンスに客席からは惜しみない拍手が送られ、大盛況のうちに幕を閉じました。

なお、邦人男性クラシック・ピアニストとしては史上初の日本武道館での単独公演も8月16日(金)に開催されます!