テレビアニメ「君のいる町」キャラクターソングアルバム「アンサーソングス」楽曲解説

2013.09.11 TOPICS

ZERO-A担当ディレクターによる、テレビアニメ「君のいる町」キャラクターソングアルバム「アンサーソングス」全曲解説!

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「Reasons」

作詞:山田ひろし 作曲・編曲:谷本貴義  歌 / 桐島青大(CV:細谷佳正)

第一弾EDシングル「君のいる町」のカップリングにも収録された、軽快なロック・ナンバー。登場する主要女性キャラクターに対する「青大からの言葉、その本心(=Reasons)」がテーマ。

「何が正しいかなんて人に決められたくない」青大(CV:細谷佳正)の、真っ直ぐで伸びやかな歌声が外連味なくそれを伝える。

作詞には「君のいる町」でおなじみの山田ひろしを、作曲・編曲にはトップアニソンシンガーとして名高い谷本貴義を起用。自らコーラスも担当した。サウンド的にも、青大の心情をストレートに世界観を表現している、珠玉の1曲の仕上がりだ。

「Another Letter」

作詞・作曲・編曲:rino  歌 / 枝葉柚希(CV:中島 愛)

病気で、余命幾ばくもなかった恭輔。その恭輔を支えるために、青大と別れを告げることを決意した柚希の本当の気持ちは?

哀切を誘う柚希(CV:中島愛)の歌唱は、圧巻の一言である。

まさに、何も言わず「聴け!そして、哭け!!」。

セルフユニット「CooRie」でのアーティスト活動のほか、様々なシンガーへの楽曲提供でも活躍中のrinoが、作詞・作曲・編曲のすべてを担当。山内重保監督に「エンディングテーマにしたい」と言わしめた名曲である。

「斜めうしろ空」

作詞:大森友歌 作曲・編曲:菊谷知樹  歌 / 御島 明日香(CV:佐倉綾音)

「君のいる町」ファンの中でも、明日香に対してシンパシーを感じる女性ファンは多い。彼女の持つ、勝気だが誰よりも一途な心・・・明日香(CV:佐倉綾音)の清潔感溢れる歌声と相まって、切なくもピュアなガールポップに仕上がった。

作詞には新進気鋭の大森友歌を起用、「恋をしている自分に気づく」瞬間を見事に表現している。作曲・編曲にZERO-A作品では今や欠かすことのできない、お馴染み菊谷知樹。彼の紡ぎだしたメロディこそが、この楽曲の持つ“ピュア”さの生命線である。

 「あたらしい私」

作詞:ENA☆ 作曲・編曲:菊谷知樹  歌 / 神咲七海(CV:タカオユキ)

七海の持つ柔らかさや、不意にみせる仕草に惹かれる男性ファンも多いのではなかろうか?そんな彼女が変化しようとする瞬間が表現された一曲。

シンプルではあるけれど、精一杯のキモチがこもったサビのリフレインは、作詞のENA☆と作曲の菊谷知樹の、数々の名作を創り上げてきたコンビの力によるものだ。

そして、七海を演じる新人声優タカオユキの、甘くキュートな歌唱。彼女の持つ無限の可能性を感じずにはいられない。末恐ろしい「新人」。

「ここにいるよ」

作詞:大森友歌 作曲・編曲:河合英嗣  歌 / 加賀 月(CV:高野菜々)

 自分の過去や出自に負けず、明るく元気よく、自分らしく生きる月。「異性とは親友になれるのか?」10代の頃、誰もがそのような問いを持ったであろうが・・・彼女自身が、その答えである。作曲、編曲には「Dear friend」を担当した河合英嗣を起用。月のイメージそのままに、激しくそしてダンサンブルでロックな仕上がりとなった。作詞には再び大森友歌を起用。

月の言葉を十二分に表現し、彼女のパワフルな歌唱を引き出している。そして何よりも・・・月(CV:高野菜々)の圧巻の歌唱力、必聴である。

 「君にサプライズ」

作詞:rino 作曲:東野純直 編曲:西岡和哉  歌 / 枝葉 懍(CV:藤田 咲)

 主要な登場人物中、小悪魔のような言動で青大や周囲を振り回す懍。懍(CV:藤田咲)に歌唱してもらうにあたり、製作スタッフが最も腐心したのが「変化」。

彼女のそのコケティッシュかつ大胆でキュートな歌唱で、それは見事に昇華された。作詞を担当したrinoが、ティーンの女の子の大胆さと繊細さを余す所なく表現している。そして何と言っても、大ヒット曲「君は僕の勇気」で一世を風靡した東野純直が作曲を担当し、制作スタッフが最も腐心した「変化」を、キュートなメロディで見事に構築した。さらに、それぞれの“クセモノ(=作詞+作曲&歌)”を、西岡和哉のアレンジがそつなく共存させた異色の作品だ。

「サヨナラのために」

作詞:rino 作曲・編曲:菊谷知樹  歌 / 御島 明日香(CV:佐倉綾音)

人が、終わった恋をあきらめる時、前を向こうとする瞬間―、人を好きになる事と同じ数だけ、誰もが経験する瞬間。

明日香(CV:佐倉綾音)の歌声は、どれほどの説得力を持ってそれを伝えきっているか、明日香の心を教えてくれているか・・・、是非感じ取って頂きたい。特に、青大には。

「虹色カレンダー」

作詞・作曲・編曲:河合英嗣  歌 / 枝葉柚希(CV:中島 愛)

 レコーディング中にその場にいた全員が、初めて聴いた瞬間に涙した事を先述する。我々ZERO-Aにとって、ヒロインである柚希役を中島 愛が担当したことは最高の宝物であった事を知った瞬間である。

作詞・作曲・編曲のすべてを、河合英嗣が担当。

歌声、フレーズ、メロディのすべてを、是非目をつぶったまま原作もしくはアニメの柚希を思い浮かべながら聴いてほしい。

 「Dear friend」

作詞:山田ひろし 作曲・編曲:河合英嗣  歌 /風間恭輔(CV:小野大輔)

新EDテーマの制作が決定した時、数ある候補楽曲の中から、原作者である瀬尾公治先生が自ら選ばれたのがこの「Dear friend」。

作詞を担当した山田ひろしと相談し、歌詞は原作やアニメの中で出てくる恭輔自身のセリフを組み込み、できるだけシンプルに表現することを目指した。

その中で産まれた「真っ直ぐにぶつかって 真っ直ぐに笑おうぜ」のフレーズ。恭輔と青大の2ショットを思い起こさせる、ストレートで熱いフレーズである。

また、この歌のもうひとつのテーマが、恭輔の「包容力」。短い人生の間、彼には一体どんな事があったのであろうか?本人が急逝した今、それを本人の口から訊くことは叶わないが、この歌で“感じ”させることが出来るのであれば。もし、それを可能に出来るとするのであれば、一番の武器は恭輔(CV:小野大輔)の歌声であった。

皆さんには、是非それを聴いて確かめて頂きたいと思う。

 「ボーナストラック 君のいる町 ~Answer Songs ver.~ 」

作詞:山田ひろし 作曲・編曲:太田美知彦  歌 /桐島青大(CV:細谷佳正)

 アニメの第一弾エンディングテーマを、多くの「君のいる町」ファンからの要望に応えアコースティックバージョンを制作。

より、青大(CV:細谷佳正)の歌声が届くことを願って。