加藤登紀子、「はだしのゲン」作者の故・中沢啓治さんの詩による新曲「広島 愛の川」を公開レコーディング

2014.04.08 TOPICS

「はだしのゲン」の作者である故・中沢啓治氏が生前唯一遺した詩「広島 愛の川」。
作曲家・山本加津彦氏によりメロディーが加えられ、楽曲として生まれ変わったこの「広島 愛の川」を、この度、加藤登紀子が歌うこととなり、昨日(4月7日)報道関係者を集め、東京都内のスタジオで公開レコーディングが行われた。加藤登紀子歌唱によるこの「広島 愛の川」は6月25日にシングルとして発売される。

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この「広島 愛の川」は、広島の川に平和への願いを託した中沢さんの想いが込められた詩。7年前に書かれたこの詩の存在を知り、心を動かされた作曲家の山本加津彦氏がこの詩にメロディーをつけ、「広島 愛の川」は楽曲として生まれ変わった。
そして、中沢氏の妻・ミサヨさんの希望により、中沢氏が生前好きだった加藤登紀子に山本氏を通じて歌唱を依頼、加藤の「中沢さんが唯一遺したこの詩を大事にしたい」という想いが重なり、この度実現の運びとなった。

昨日の公開レコーディングの合間に、加藤登紀子、山本加津彦氏、中沢ミサヨさんを囲んで行われて会見において加藤は、「この「広島 愛の川」は、「はだしのゲン」の克明な描写とは違った非常に優しい歌。広島の美しく優しい川は、一方で原爆により多くの方がその場で亡くなっており、一番悲しみを受け入れた場所。広島の街は時間とともに変わって人々の記憶は薄れても、川だけが変わらずそこにあり、大きな悲しみを記憶している。そんな想いが中沢さんもあったのではないか。川は過去の物語を次世代に伝えてくれる、未来に向かって流れている、自分自身がそんな“愛の川”でありたい。」と歌に対する想いを語っていた。

美しい弦の響きをバックに加藤登紀子が歌う「広島 愛の川」。

「水の都の広島で
語ろうよ 川に向かって
怒り、悲しみ、優しさを
ああ、川は 広島の川は
世界の海へ 流れ行く」

と歌われるこの歌には、中沢啓治氏の平和への願いが凝縮されている。

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左から山本加津彦氏(作曲家)、加藤登紀子、中沢ミサヨさん(故・中沢啓治氏の妻)

●加藤登紀子
シングル「愛の川」
歌:加藤登紀子/作詞:中沢啓治/作曲:山本加津彦/編曲:島健
2014年6月25日発売