現代のオーケストラ作品の新たな可能性を切り拓く意欲作
躍動的で力強い独奏が鮮烈な印象を残すハープ協奏曲と新日本フィル創立50周年記念委嘱作品の交響曲第3番
国際的に高い評価を受ける作曲家・指揮者、久石譲の新アルバムは、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団との録音による《Symphony No. 3 (Metaphysica)》と、著名なハープ奏者エマニュエル・セイソンをソリストとして書き下ろされた技巧的新作《Harp Concerto》を収録。
《Harp Concerto》は、ロサンゼルス・フィルハーモニック、ボルドー国立歌劇場、フィルハーモニー・ド・パリ、そしてシンガポール交響楽団による共同委嘱作品であり、2024年11月14日、ウォルト・ディズニー・コンサートホールにおいて久石自身の指揮のもと、ロサンゼルス・フィルハーモニックと、同楽団の首席ハープ奏者であるセイソンにより世界初演された。優雅で穏やかなハープのイメージを覆す、躍動的で力強い独奏が鮮烈な印象を残す作品である。
《Symphony No. 3 (Metaphysica)》は新日本フィルハーモニー交響楽団創立50周年を記念して委嘱され、2021年に久石自身の指揮によって初演。「音の運動性」の探求として構想されたこの交響曲は、「existence」「where are we going?」「substance」と題された3つの楽章から成り立っている。それぞれが厳密に統制されたリズムと和声の構造を基盤としながら、鮮やかで表情豊かな音楽世界へと発展していく。
この2作品は今なお挑戦的な創作を続ける作曲家・久石譲の姿を鮮やかに示し、現代のオーケストラ作品の新たな可能性を切り拓く意欲作である。