最新作『ターン・アップ・ザ・クワイエット』紹介映像が到着。先日亡くなったプロデューサー、トミー・リピューマへのコメントも到着

2017.04.28 TOPICS

1995年にメジャー・デビュー後、グラミー賞5回受賞、全米アルバム・チャートTop10が6作品、そして2005年に米Amazonが発表した最も売れたアーティストでも4位にランクインするなど、現代の“ジャズのファースト・レディ”と称されるダイアナ・クラールがいよいよ新作『ターン・アップ・ザ・クワイエット』を5月3日に日本先行でリリースする(海外発売は5月5日)。

過去8作品で全米・ジャズ・アルバム・チャート初登場1位獲得という前人未到の記録を持つ彼女だが、前作『ウォールフラワー』(2015年)はグラミー16回受賞の大御所デイヴィッド・フォスターがプロデュースを務めたポップス・カヴァー集、前々作『グラッド・ラグ・ドール』(2012年)はカントリー界のトップ・プロデューサー=T・ボーン・バーネットによるアメリカン・クラシック曲集で、今回約11年ぶりにジャズ・スタンダードに取り組む作品となる。

プロデュースは、3月に亡くなられたトミー・リピューマが担当。マイルス・デイヴィスやジョージ・ベンソン、そして2012年にリリースされたポール・マッカートニーのジャズ・アルバム『キス・オン・ザ・ボトム』のプロデュースも行うなど、ジャズ界の重鎮であり、90年代にはフュージョンやAORの名作を数多く手がけるなど幅広く活躍した巨匠プロデューサー=トミー・リピューマは、ダイアナ・クラールを発掘し、デビューさせ、その後もダイアナ・クラールの輝かしいキャリアを二人三脚で歩んできた、まさに育ての親ともいうべき存在。高齢を理由に制作の第一線からは退いていたが、今回ダイアナ・クラールが改めてジャズと向き合うに当たり懇願され、約8年ぶりに再タッグを組んでいた。

残念ながらトミー・リピューマにとって最後のプロデュースの作品となってしまった本作だが、ダイアナはアルバム完成後にトミーから
「“美しいレコードを作ることができたね”ということと“これまでで一番、自信と力強さに裏付けられた、現在の君という女性の等身大の姿を現したアルバムだ”」
と褒めてもらえたことが何よりもうれしかったと語る。
現在も悲嘆にくれているダイアナだが、
「(過去の作品で数多く共演している)クラウス・オガーマンも去年亡くなった。その時、私はあまり語ることができなかった。これがトミーと作る最後のレコードになってしまったことは悲しいことだけど今回は少なくとも、音楽的にトミーが果たしたことを話せる」
と、本作への自信をのぞかせている。


ダイアナ・クラール『ターン・アップ・ザ・クワイエット』告知映像
https://youtu.be/lZiY-1c4G_Q