BIOGRAPHY

チャド・ローソン / CHAD LAWSON


アメリカを拠点に活動する作曲家、ピアニスト。5歳の時に、毎週、家族で見ていたバラエティー番組で、アメリカのロックンロール・ポップスグループ、シャ・ナ・ナのピアノ担当、スクリーミン・スコット・サイモンのステージが放送され、心を奪われたローソンは「家族で楽しめる」ピアニストを志す。しかし、彼の家庭ではピアノを購入することが難しく、借りてきたピアノで近所のピアノ経験者を先生にしたレッスンがスタート。その後、教会の礼拝での演奏などを重ね、高校生の時に、友人たちに誘われて参加したバンドでピアノ/キーボードを担当する。彼の才能は傍から見ても特別なものであり、様々なジャンルの音楽に触れた彼は、ボストンにある名門大学、バークリー音楽大学に入学。卒業後は、ニューヨークでジャズ・ピアニストとしてのキャリアをスタートさせるが、バークリー在学中に受けたクラシックの授業で、音楽を通して得た感動を忘れることができず、2009年にクラシック音楽に根差したアーティストに転向。インディー・レーベルからソロ・アルバムを発表し、デビューを果たす。

しかし、ソロ・デビューの数日後、慢性的な潰瘍性大腸炎を患い、ベッドから起きることができないほど入院生活と3度の外科手術を経験する。(2013年に最後の手術を成功させ、病気は完治。)この経験がきっかけとなり、自分の過酷な闘病生活を救ったヒーリング・ミュージックの道を志す。ローソンは「ピアノを弾くときは、いつも自分の腕で聴いている人を音楽で包み込むような気持ちで弾くんだ」「頭ではなくて、心に何か伝えられるような音楽を目指している」と語っている。

その後、彼の音楽は多方面で大きな注目を浴びるようになり、iTunesをはじめとして様々なクラシック・チャートで1位を獲得し、アメリカの3大ネットワークであるCBSの看板番組「Sunday Morning」や、公共ラジオネットワークであるNPRの老舗報道番組「All Things Considered」で特集されるなど、インディーズ・アーティストとして多くの注目を集め、2020年5月にEP『STAY』でデッカ・レコーズ(US)よりメジャー・デビューを果たす。