<イベントレポート>『カーペンターズ・ウィズ・ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団』発売記念イベント

2018.12.13 TOPICS

12月12日(水)
山野楽器銀座本店 7Fイベントスペース

 

 

カーペンターズの17年ぶりとなる新作『カーペンターズ・ウィズ・ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団』の発売記念イベントが山野楽器銀座本店で行われた。

9年ぶりの来日となるリチャード・カーペンターは登場すると「リチャードです。今日はお越し頂いてありがとうございます」と挨拶。会場にはそれだけでも涙ぐむお客さんがいるほど。

司会者が今回の新作アルバムについてきくと
「最初に思っていた以上の作品になり、非常に満足しています。妹のカレンと二人で作った作品が新たに生き返ったと思います」とコメント。

来年でカーペンターズ結成50周年を迎えることを今振り返ってどうですか?という質問に対しては
「カレンと僕がA&Mと契約したのが1969年4月で、来年で50年となります。世間では年をとると時間がすぎるのが早くなるといいますが、実際にどんどん時が早く過ぎていくなかで、僕がカレンと一緒に音楽を作れた時期は短いんですが、その間に作った音楽が世界中の人にインパクトを与えていることに感謝の気持ち、そして誇りにも思っています。僕ら二人はお互いを輝かせる力を持っていたことがとても嬉しいことだと思います」

今回の作品で日本のファンにアピールしたい部分は?と聞かれると。
「カーペンターズの曲を新たにアレンジして、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団が演奏しただけのアルバムではありません。新しい技術の力を借りて、カレンのボーカルをより際立たせる工夫をしたり、結果的にあらゆる面で以前のオリジナルの作品より良いものになったと思っています。選曲についてですが、単なるベストアルバムにはしたくなかったんです。もちろんヒット曲は入っていますが、当時シングルにはならなかった曲とか、メロディや歌詞の面で僕やカレンが大好きだった曲も収録しています。それは「マスカレード(THIS MASQUERADE)」であったり、「想い出にさよなら(I JUST FALL IN LOVE AGAIN)」であったり、「ベイビー・イッツ・ユー BABY IT’S YOU」であったり。66分間あるアルバムを是非最初から最後まで通して聞いて欲しいです」

日本での一番思い出を教えて下さいという問いには
「カレンも同感だと思うので彼女の分も話すと、たくさんいい思い出があるので一つじゃなくて二つ選ばせてください。一つは1970年の秋に来日した時で、「遙かなる影 (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU」がアメリカでヒットした数ヶ月あとで、まさか日本で僕たちのことを知られているとは思わなかったんです。来てみたら全くの新世界で、空港から東京までのあいだの道路の標識とか、東京の中心地はタイムズスクエアのような都会で、異文化にノックアウトされたのを記憶しています。滞在中には日本ならではの習慣にたくさん触れました。
1974年の来日の時は空港たくさんのファンの方が来てくれて、そのときのファンや泊まった東京ヒルトンの様子とか、武道館公演のこととはたくさん覚えています。強いていうならこの2つです」

そして会場からの質問タイムに。「作曲で大切なことは?」という質問に対しては

「作曲では記憶に残るメロディを書くことが大切で、それを常に追求しています。メロディを書くのは誰でもできますが、人々の記憶に残るメロディとなるとそこで才能が問われるんです。それができるかできないかは、一つには生まれもった才能、そして子供の頃からどんな音楽を聞いていたのかが大切だと思います。いいメロディを書くのは人から教えてもらってできることではありません。僕が曲を書く時も常にそこを目指していますが、いつもできるわけじゃなくて、時には途中で諦めることもあります。そうかと思うと曲のほうから書いてくれ、って言っているようにスラスラと自然にかける時もあるんです。そういう曲のほうが得てして良い曲になったりしますね」

続いての会場からの質問は「今回の作品のパート2を期待してもいいですか?」というもので、

「わたしもそう願っています、パート1の結果によりますが(笑)」というと会場はパート2への期待で拍手に包まれた。

そしてリチャードはステージに用意されたグランドピアノにて
「愛のプレリュード(We’ve Only Just Begun)」
「青春の輝き(I Need To Be In Love)」
「イエスタデイ・ワンス・モア (Yesterday Once More)」
の3曲のスペシャルメドレーを披露。観客の中にはその優しくも哀愁を帯びたピアノの旋律に何人もの人が涙流し、ハンカチで目を抑える観客続出していた。

イベントの最後に
「今日はお越し頂きありがとうございます。長いあいだ支えて下さったこと、僕らを信じてくださったことに御礼申し上げます。カレンも僕も楽しんで音楽を作って、日本でくることも楽しんでいました。皆さんはいつも暖かく迎えてくださいました。1969年の始めのころから、来年で50年になりますが、ずっと支えて頂いてありがたく思っています。そして近いうちにお目にかかりたいと思っています」と挨拶。万雷の拍手のなか、イベント幕を閉じた。

© Ryota Mori