1975年のバンクーバーでの完全未発表ライヴ音源が45年の時を経て日本先行リリース!

2021.04.13 TOPICS

没後40年、今なお愛され続けるジャズ・ピアニスト、ビル・エヴァンスの奇跡の発掘!
 
ビル・エヴァンス・トリオ

 
晩年を代表する名盤『アイ・ウィル・セイ・グッドバイ』『ユー・マスト・ビリーヴ・イン・スプリング』と同じ、エディ・ゴメス(b)~エリオット・ジグムンド(ds)とのトリオによる、バンクーバーで1977年まで営業していた伝説のクラブ“オイル・キャン・ハリーズ”での1975年6月20日のライヴ音源が45年の時を経て6月18日に日本先行発売決定!

また、ビル・エヴァンス史上初のレーベルを超えてキャリアを網羅した5枚組CDボックスも6月25日にリリース!

「Up with the Lark」 先行公開中!

 

『オン・ア・フライデイ・イヴニング』
Bill Evans Trio / On A Friday Evening
2021年6月18日(金)日本先行リリース
(デジタル・輸入盤:6月25日リリース)
UCCO-45001 UHQCD(MQA) ¥3,300(TAX IN)

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【収録曲】
1.サリーン・ジュラー / Sareen Jurer (Earl Zindars)
2.シュガー・プラム / Sugar Plum (Bill Evans)
3.ザ・トゥー・ロンリー・ピープル / The Two Lonely People (Bill Evans-Caroll Hall-Jim Hall)
4. T.T.T. / T.T.T. (Twelve Tone Tune)(Bill Evans)
5.クワイエット・ナウ / Quiet Now (Denny Zeitlin)
6.アップ・ウィズ・ザ・ラーク / Up with the Lark (Leo Robin-Jerome Kern)
7.ハウ・ディープ・イズ・ジ・オーシャン / How Deep Is The Ocean (Irving Berlin)
8.ブルー・サージ / Blue Serge (Mercer Ellington)
9.ナーディス / Nardis (Miles Davis)

 

『Everybody Still Digs Bill Evans: A Career Retrospective (1956–1980)』
2021年6月25日(金)リリース
(輸入盤5CDボックス+デジタル)

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本作『オン・ア・フライデイ・イヴニング』は、当時カナダのCHQMでラジオ番組のホストをしていたゲイリー・バークレイのために録音され、彼の人気ジャズ番組CHQMで放送されたもの。このテープは半世紀近くもの間、忘れ去られていたが、バークレイが自宅に持ち帰ったオイル・キャン・ハリーズでのエヴァンスの演奏を録音したテープが――ライヴ収録の先駆者的存在のエンジニア、レイス・ハメルによる、驚くほど高音質で存在感のある音源―バークレイの後所有者が2回代わった末にこの度発掘されようやく目を浴びることとなった。Plangent Processes社による音声修復とグラミー受賞経験もあるポール・ブレイクモアによる緻密なマスタリングにより、45年以上経った今なお新鮮に感じられる。

9曲入りのこのアルバムには、グラミー賞受賞歴もあるアメリカのジャーナリスト、ラジオDJ、音楽評論家、作家のニ―ル・テッサーによるオリジナルのライナーノーツが掲載(日本盤には日本語訳も掲載)されており、トリオのメンバーであるエディ・ゴメスとエリオット・ジグムンドへの新たなインタビューや、オリジナル曲やスタンダード曲を含むライヴのプログラムをトラックごとに詳細に説明されている。

また、本作品では、数ヶ月前にジグムンドが加入したことで、エヴァンスと彼のバンド・メンバーがトリオの新しい編成に慣れていく様子を聴くことができる貴重な機会でもある。その理由の多くは、「コンサート・ホールから離れた親密なクラブという環境で、ジグムントがその時代の最も重要なピアノ・トリオの系譜の中に自分の居場所を見つけているのを聴くことができるからである」とテッサーは説明する。

 
ボックスセット『Everybody Still Digs Bill Evans: A Career Retrospective (1956-1980)』は、リヴァーサイド、マイルストーン、ファンタジー、ヴァーヴ、ワーナー・ブラザーズ、エレクトラ/ミュージシャンのカタログを網羅し、トニー・ベネット、キャノンボール・アダレイ、ケニー・バレル、スタン・ゲッツ、ズート・シムズ、エディ・ゴメス、シェリー・マン、リー・コニッツなど錚々たるメンバーが参加したエヴァンスのリーダーおよびコ・リーダーとしての優れた名録音全61トラック収録。同じくニール・テッサーが、エヴァンスの人生とキャリアについて、様々な人物への最新のインタビューやアーカイブをもとに解説し、ボックスセットの楽曲についても深く考察してたライナーノーツを掲載、貴重な写真なども入った全48ページのブックレットが付いている。

楽曲の大半は、40枚以上のアルバムをリリースしたエヴァンスのトリオから選曲。ディスク1には、リヴァーサイドでのセッションを中心に、フィリー・ジョー・ジョーンズ、テディ・コティック、ポール・チェンバース、サム・ジョーンズとの初期の活動から、ドラマーのポール・モチアン、1961年に悲劇的な死を遂げたベーシストのスコット・ラファロとのグループ結成、そしてラファロ以降のモティアン、チャック・イスラエル、ラリー・バンカーとのトリオまでを収録。ディスク2では、60年代半ば以降のエヴァンスのトリオ録音を中心に、エディ・ゴメス、マーティ・モレル、エリオット・ジグムンド、ゲイリー・ピーコック、ジャック・デジョネット、ジョー・ラバーベラ、マーク・ジョンソンなどのサイドマンとのコラボレーションを収録。また、ソロ・レコーディングも数多く行い、グラミー賞7部門のうち2部門(1963年『Conversations with Myself』、1968年『Alone』)をソロの作品で受賞しているエヴァンスにスポットを当てたディスク3、そして伝説のヴォーカリスト、トニー・ベネットや叙情的なギタリスト、ジム・ホールとの有名なデュエットや、ピアニストでありインタビュアーでもあるマリアン・マクパートランドとの貴重な共演、さらにキャノンボール・アダレイ、スタン・ゲッツ、フレディ・ハバード、トゥーツ・シールマンス、ズート・シムズ、リー・コニッツなどの著名なミュージシャンとのカルテットやクインテットでの演奏も収録され、トリオ以外のコラボレーションに焦点を当てているディスク4、そしてディスク5には今回発掘された『オン・フライデイ・イヴニング』を丸々収録した内容となっている。

 
ジャズ史上最も影響力のあるアーティストの一人であるビル・エヴァンスは、トリオの中での会話のようなやりとり、叙情的な作曲、そしてピアノに対する比類のないアプローチで知られていた。30年足らずの間に、リーダーとして50枚以上のアルバムをリリースし、グラミー賞7回、グラミー賞31回にノミネートされ、グラミー賞の殿堂入りを2回果たした。1994年には、死後にグラミー賞生涯功労賞を受賞した。

ハービー・ハンコック、チック・コリア、イリアーヌ・イリアス、ロバート・グラスパーなど、多くのミュージシャンに影響を与えたビル・エヴァンスは、今もなお、新しい世代のミュージシャンにインスピレーションを与え続けている。