UNIVERSAL MUSIC Universal International Artist Index
OWL CITY / アウル・シティー
OWL CITY
Home News Biography Discography
BIOGRAPHY
 
OWL CITY / アウル・シティー

OWL CITY / アウル・シティー

 2009年の11月、アウル・シティーのアダム・ヤング(ミネソタ州オワトナという人口2万5千人の街の出身で、22歳になる一年前に、生まれて初めて飛行機に乗った)は、中国の万里の長城の上に立っていた。
「ミネソタ時間の午前2時に、携帯から母に電話して言ったんだ、"今、僕がいる場所、絶対に信じられないよ!"って」
  アダムは思い出し笑いをした。
「僕は誰も知らないような田舎育ちのシャイな人間なんだ。僕の家族はヴァケーションをとれるほどのお金を持っていなかったから、僕があんな経験をするなんて、非現実的なことだったんだよ」

 それは、アウル・シティーのメジャー・デビュー・アルバム『オーシャン・アイズ』の大ヒットのおかげで、この24歳のアメリカ中西部出身の謙虚な男が過去18ケ月の間に沢山経験した非凡な瞬間のひとつにすぎない。美しく創造された瑞々しい『オーシャン・アイズ』は、2009年の7月にユニバーサル・リパブリックからリリースされた。アダムがオワトナの実家の地下室で、一人で創った風変わりなメロディーと至福のビートに満ちた『オーシャン・アイズ』は、ビルボード誌のロック・チャート、オルタナティヴ・チャート、そしてダンス/エレクトロニック・チャート上で首位を獲得し、9カ国でゴールド、及びプラチナムとして認定された。アメリカ本国ではプラチナムになり、プラチナム×4となったファースト・シングルの「ファイヤーフライズ」は、2度に渡って一位を記録した本国アメリカを含め、24カ国で NO.1ヒットとなった。この驚くべき成功は、アウル・シティーを国際的現象へと押し上げた。シングルは、世界1200万枚(含ダウンロード)を売りあげ、マルーン5やジョン・メイヤーのサポートとしてもツアーをし、ヘッドライナー・ツアーもソールドアウト。5人編成のバンドを従えたアダムのパフォーマンスに、アメリカだけでなく、ヨーロッパ、オーストラリア、ニュージーランド、そして日本のファン達が夢中になった。
 
  過去2年間のアダムの冒険は、アウル・シティーのニュー・アルバム『ブライト&ビューティフル』に収録された、信じられないほどキャッチーなエレクトロ・ポップ曲の数々に綴られている。
「『オーシャン・アイズ』は僕の寝室という視点から書かれた作品だった」と、アダムは言う。
「自分が書いている様々な場所について、そこを訪れたらどんな気分になるだろうって想像するしかなかったんだ。今回は、色々と明確な事柄に影響を受けていたし、実体験から引き出すことができたから、それが曲の歌詞やムードに注ぎ込まれているんだ。いつだって音楽が歌詞を決めるんだよ。僕はただピアノの前に座って、色々なことを考えて、そうすると僕の目の前で曲が生まれるんだ」

 『ブライト&ビューティフル』では、音楽と歌詞とが一緒になって、リスナー達にまるで別の世界に足を踏み入れたように感じさせる。その世界は若々しい音楽の夢の国であり、オープニング曲の「ザ・リアル・ワールド」で、アダムは「現実は素敵な場所、でも僕はそこには住みたくない」と歌う。蝶が舞う裏庭(「ハニー・アンド・ザ・ビー」)や、花で一杯の部屋(「ホスピタル・フラワーズ」)や、「夕暮れ時に輝く陽光」(「ドリームス・ドント・ターン・トゥ・ダスト」)といった豊穣のイメージの数々が、サクランボが黒い鳥を赤く色づけたり(「カミカゼ」)、銀河に足のつま先をちょっとつけたり(「アリゲーター・スカイ」)といった非現実的な空想と並んで繰り広げられている。

 アダムが「ザ・リアル・ワールド」を新作のオープニング曲にした理由は、この曲がある程度、彼の夢見がちな性格について触れるものになっているからだ。
「自分の周囲で起こっていることから立ち去りたいわけじゃないんだよ」
と、アダムは説明する。
「でも僕は、夜、ベッドの上で目を覚ましたままで、数々の夢を見ているような男なんだ。まるで映画監督みたいに、自分の頭の中で映画を作ってるんだよ。それにすごくインスパイアされるんだ。それって実際に僕に起こったどんなことよりも、価値があることなんだ。だから、この曲は、もし自分が違う場所にいたら、どんな人生を送っているかってことを体現したものなんだ」
  興味深いことに、アダムは「ザ・リアル・ワールド」の後に、「ディア・イン・ザ・ヘッドライツ」を続けている。パーフェクトな男になるというプレッシャーを感じることに関しての、遊び心のある曲だ。
「これは僕が自分自身に言っているんだ、"目を覚ませ、そんなに完璧なることなど、ありはしないんだ"って。僕はこれらの曲を並べて、"人は一つの世界に留まって、幸せになることもできる。でも時に現実は、自分が理想的だと思う世界とは大分違っている"ってことを言いたかったんだ」

 この他にハイライトとなっているのは、ファースト・シングルの「アリゲーター・スカイ」だ。この曲ではロサンゼルスのラッパー、ショーン・クリストファーがフィーチャーされている。
「"アリゲーター"と"スカイ(空)"は調和しない言葉だけど、あるイメージを思い起こさせる。それがこの曲のアイディアに合っているんだ」
と、アダムは言う。
「この曲は、日々沢山の奇妙な事に遭遇することについてなんだ。何が起こるのか全く分からない時でも、そういう奇妙な事に真っ向から向き合って、主導権を握ってみたらどうだろう? 一番大事なのは、自分と自分の周りにあることなんだ」

 全ての曲を通じて、「ドリームス・ドント・ターン・トゥ・ダスト」や「プラント・ライフ」(ちなみにこの曲でアダムは"僕がもう死んでいるような気分にならずに済むように"、彼の周囲で植物が育つように願っていることを歌っている)といった物悲しい感じの曲でさえ、アダムは絶えることのない楽観を保っている。そしてリスナー達に、どんなに困難な時でも、常にトンネルの終わりには光があるということを伝えてくれる。
「もし僕が楽観以外の何かを伝えなければならないとしたら、妙な気分になるだろうね。単純に、僕はそういう人間だから」
と、アダムは言う。
「アウル・シティーを希望に溢れたメッセージを送る乗り物にすることは、常に僕の心のなかにあったことなんだ。いちリスナーとして、僕は本当に気分が高揚するようなものに惹かれる。あるメロディーが僕の耳をつかむと、それによって僕は自分がより良い人間になれるような気がするんだよ」

 『ブライト&ビューティフル』は、アダムの音の範囲が広がっていることも知らせてくれる。「カミカゼ」の鋭いヴォーカル、「ドリームス・ドント・ターン・トゥ・ダスト」の壮大なストリングス、「ザ・ヨット・クラブ」(カナダ人シンガーのLightsがゲスト・ヴォーカリストとして参加)の恍惚としたダンスフロアのテンポ、「プラント・ライフ」(アダムがリライアントKのマシュー・ティーセンと共作した曲)の直球ポップと、実に色々なことをやっている。こうした実験はヤングがソングライター、ミュージシャン、プロデューサー、そしてエンジニアとして自信を高めてきた結果として生まれた。『オーシャン・アイズ』と同様、アダムは今作を自分でプロデュースし、エンジニアも努めた(その後、ベテラン・ミキサーのJack Joseph Puigと一緒にミキシングもやっている)。
「今作の実際のプロダクションにおいては、音色と音質が大きな役割を果たしたんだ」
と、ヤングは言う。
「今作は『オーシャン・アイズ』よりも大きなサウンドで、よりダイナミックなものにしたかった。だから、技術的な見地から、どうすればよりいい仕事ができるかを見つけ出すことに時間をかけたんだ。この頭の中で聞こえているサウンドに命を与えるために、自分の知識を磨く必要があったんだ」

 その音楽実験の数々をマイスペースやYoutubeにのせ、ニューヨーク・タイムズ誌が"アーティストをスターにするために、音楽ビジネスが新旧両方のメディア形式をどれだけ必要としているかの手本となる例"と評した、オンラインに精通しているばかりかラジオ受けもいいキャリアを立ち上げてから、アダムは長い道のりを歩んで来た。インターネット上でセンセーション(今日までに、マイスペースでは計9800万回を越えるプレイ数、アウル・シティーのVevo/Youtubeでは1850万回の再生数を達成)となる前、整備士と学校教師の一人っ子であるアダムは、コミュニティー・カレッジに通いながら将来性のない仕事をしていた。その一つは、倉庫でコカコーラのトラックから荷を降ろす仕事だった。彼は不眠症と戦う手段としてラップトップでメロディーとビートを作り始め、2007年にEP 『Of June』を、そして2008年にアルバム『Maybe I'm Dreaming』を自主リリースした。両作品とも、ビルボードのエレクトロニック・アルバム・チャートでトップ20入りを果たした。
 
  アダムの草の根のオーディエンスとのコネクションに感心したUniversal Republicは、2008年の早い時期にアウル・シティーと契約を結び、一歩下がって彼のクリエイティヴィティが花開くのを見守った。また、彼はこれまでにSky Sailingという別名でも音楽を発表していて、オランダ人プロデューサー、Armin van Buurenの2010年のアルバム『Mirage』に収録された曲に参加している。昨年は、『300』 と『ウォッチメン』の監督ザック・スナイダーが、ヤングに彼のアニメ映画『Legend of the Guardians: The Owls of Gahoole(ガフールの伝説)』のテーマ曲の作曲を依頼した。「トゥ・ザ・スカイ」が収められたこの映画のサウンドトラックには、アカデミーアウォードにノミネートされたDavis Hirschfelderによる曲も収められている。

 しかし今のところ、アダムの意識はアウル・シティーに集中している。アウル・シティーは5月17日に『ブライト&ビューティフル』を発表し、2011年の6月から全米ツアーに出る予定だ。ライヴでのパフォーマンスを恥ずかしがったり怯えたりすることをなんとか乗り越えなければならなかった今のアダムは、ツアーに出てファンのためにプレイすることに熱心になっている。
「世界中を飛行機で旅して、同じ言語を話さないのに僕の歌詞を全部知っているキッズで一杯になったソールドアウトの会場でプレイする時の満足感は、何物にも代え難いよ」
と、アダムは言う。
「客観的に見て、"僕はただの普通の男なのに、こんなことが起こっているなんて信じられない"って言いたくなる時だよね」