千住明
 

千住明からのメッセージ

プロの作曲家になっていつの間にか30年経っていた。

その間、頑に存在していた音楽のジャンルの壁もメディア間のハードルも乗り越えて来た。特に映像音楽は修業のつもりで始め、淡々と仕事をした。職人としての自負は強かった。

やがて同じ時代を生きている人達から色々なコメントを頂く様になった。僕の音楽がそれぞれの人生の転機で様々な形で寄り添っていたという事、いつの間にか人々の心に染み渡っていたと言う事。音楽の力に身が引き締まり、音楽の正体が少し見えて来たような気がした。音楽は人に聴いてもらって初めて命を持つ。何千曲も書き続けて来た果てに音楽の神様は少しだけその素顔を見せてくれる様だ。

ここにまとめた曲はそれぞれのプログラムで表紙となり、テレビや劇場等で流れていた音楽である。時を越え今再び命を与えてもらう曲も、新たに生まれた曲も収録した。皆様の人生に寄り添えるメインテーマである事を祈っている。


2015年2月  千住 明