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究極のヒーリング・ミュージック。それは地球が奏でる音楽、自然音。

 人間の母親の胎内に生を受けて、生まれてくる10ヶ月の間に、人類が進化してきた過程をたどると言われている。すなわち海で生まれた生命体が、陸に上が り、森の中での暮らしを経て木から降り、2足歩行を始め平地にでて、文明を持ち現在の人類にいたる過程を、10ヶ月かけて振り返りながらこの世に生まれて くるということなのだ。だからこそ、人間ははじめから遺伝子の中に進化の過程の記憶を持っていることになる。まだ文明が生まれる前、海の中の音、波音、森 の中の音、小川のせせらぎ、風の音、雨の音、嵐の音、共に地球に生きる仲間である動植物の営みの音、その全てが遺伝子に記憶として残されているのである。 だから、「自然界には雑音はない」と言われ、自然が発する「音楽」に癒される気持ちを抱くのだと思う。どんな偉大な音楽家が紡ぎだすすぐれたメロディより も野鳥のコーラスの方がいいという人さえ存在する。それは自然音が地球が奏でる究極のヒーリング・ミュージックだからだ。その自然音を捕ることに関して飽 くなき探求を続ける日本人がいる。それがこのCDの主人公、中田悟その人である。
 もともとミュージシャンであった彼は、早くから自然音をひとつの音楽として捉え、世界のあちこちに出かけていっては自然音を収集していた。その集大成と して、ここに「中田悟の自然音シリーズ」が誕生したのだ。その第一弾として今回リリースされることになったのが、「島」をコンセプトにした今回の4作品で ある。 --村上太一