オリンピックと言えば、ヴァンゲリス!

  • 映画『炎のランナー』の舞台となったのは1924年のパリ・オリンピック。陸上競技出場を目指すユダヤ人青年と聖職者の息子を主人公にし た感動作。1981年度のアカデミー賞で作品賞とオリジナル作曲賞を受賞。ヴァンゲリスのテーマ曲はシングル・カットされてビルボード誌史上初のインスト 曲No.1となる大ヒットとなる。
  • 1984年ロサンゼルス・オリンピックの開会式では「炎のランナー」がフルオーケストラで演奏された。
  • 1996年アトランタ・オリンピックの公式テーマ曲集『サモン・ザ・ヒーロー』に「炎のランナー」と「新大陸発見/コロンブスのテーマ」の2曲が収録される。
  • 1997年にギリシャで行われた世界陸上の開会式では、音楽監督を務めたヴァンゲリス自身の手によって「炎のランナー」が演奏される。このイヴェントは2000年のシドニー大会のためにギリシャがオリンピックの炎をオーストラリアへと渡すセレモニーでもあった。
  • 2000年シドニー・オリンピック閉会式の音楽監督をヴァンゲリスが務める。オリンピック旗をアテネに授与するシーンも音楽とともに盛り上がりを見せた。
  • 1999年にギリシャで行われた、2004年のアテネ・オリンピックのエンブレムの除幕式のための音楽をヴァンゲリスが担当。


映画との深い結びつき

  • 『炎のランナー』~1981年度のアカデミー賞で作品賞とオリジナル作曲賞を受賞した名作。映画ともどもテーマ曲は世界的に大ヒットし、 アルバム、シングルともに全米ビルボードのポップス・チャートの1位に輝いた。インストの曲としてはビルボード史上初のNo.1シングルに。アルバム・ チャートでサントラが1位になるという快挙も、これ以後『タイタニック』(1998年)まで出なかった。
  • 『ブレードランナー』~リドリー・スコット監督、ハリソン・フォード主演で、フィリップ・K・ディックの『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』の映画化 (1982年)。いまでもカルト的な人気を誇る傑作SF映画。有名な「エンド・タイトルズ」は、躍動感あふれるヴァンゲリスの代表曲で、日本ではその後 TVCFに使われたりした。
  • 『1492コロンブス』~コロンブスの新大陸発見500周年を記念して製作された、リドリー・スコット監督、ジェラール・ドパルデュー、シガーニー・ ウィーヴァー主演の歴史大作(1992年)。ヴァンゲリスの手になるサントラは、ヨーロッパでは『炎のランナー』を上回る大ヒットを記録し、17ヶ国で ゴールドとプラチナム・ディスクを獲得した。
  • 『南極物語』~『炎のランナー』の大ヒットがまだ記憶に新しいなかヴァンゲリスはこの邦画(1983年)の音楽を担当。空前の大ヒットとなった映画は『もののけ姫』に抜かれるまで長い間邦画No.1ヒットの記録を保持していた。
  • その他、『ミッシング』(1982年、監督コスタ・ガブラス、カンヌ映画祭パルム・ドール受賞作)、『バウンティ/愛と反乱の航海』(1984年)、『フ ランチェスコ』(1989年、監督リリアーナ・カヴァーニ)、『赤い航路』(1992年、監督ロマン・ポランスキー)等々の音楽を担当。


ヴァンゲリスと宇宙

  • 天文学者カール・セーガンが製作し大反響を呼んだテレビドキュメンタリー『コスモス』(1980年)のBGMとして、オープニングでテーマ曲のように印象的に使われた「天国と地獄(パート1)」をはじめ、「アルファ」「霊感の館(パート2)」ほか数曲が使われる。
  • 1995年にスミソニアン天体物理観測所の国際天文連合小惑星センターが彼の栄誉を称えて小さな惑星を”Vangelis”と名付けた。
  • 2001年にオーケストラ・アルバム『MYTHODEA(ミソディア)』が、NASAの火星探検プロジェクト(2001マーズ・オデッセイ)のための音楽 としてリリースされる。同年コンサートもギリシャの遺跡ゼウス神殿で披露され、キャスリーン・バトル、ジェシー・ノーマン、ロンドン・メトロポリタン・ オーケストラ、そしてギリシャ国立オペラ合唱団が加わった壮大なパフォーマンスは世界中のテレビで放映された。
  • 2003年10月にはNASAより’Public Service Medal’を贈られる。NASAのミッションへの多大なる貢献に対しての受賞。