Q:アルバム『ランデヴー』の制作のきっかけ

自分にとって日本は第二の故郷と言っていいほど愛着のある国ですので、何年も前から、いつかこういうアルバムを作りたいとずっと思っていました。ブラジル’66の時代から私は常に女性ヴォーカルをフィーチャーしてきたので、日本の女性ヴォーカルとのコラボレーション作品になったのも自然な流れです。今回、彼女達には日本語は当然ながら、ポルトガル語や英語で歌ってもらいましたが、それがこのアルバムの重要な要素の一つとなりました。


Q:歌手や曲の選定について

私が東京を訪れ、日本のスタッフとの話し合いながら決めていきました。1年くらい前になるかな。たとえば、何十年も前に日本で録音した「サマーチャンピオン」。「ウルチマ・バトゥカーダ」はライヴで演奏するたび、日本のお客さんが大いに盛り上がり、愛してくれている曲です。他にも「カーニヴァルの朝」、トニーニョ・オルタの美しいナンバー「愛は愛するためのもの」、映画『RIO(邦題:ブルー 初めての空へ)』の主題歌「リアル・イン・リオ」…。

日本語の曲は当然ながら、日本のスタッフからのリクエストです。「黄昏のビギン」をはじめ、本当にたくさんの数の曲を推薦してくれました。すべてに耳を通し、特に気に入った曲を選びました。選曲のポイントとなったのは、自分が想う日本、大好きな日本を象徴していると思える曲だったということ。あとは、それらを私なりの新しいアレンジでできるだろうか?ということ。そうやって新しく生まれ変わった「黄昏のビギン」は、ボサ・ノヴァ風、リオデジャネイロ風に、ブラジルらしいアレンジになりました。「上を向いて歩こう」も同様です。どちらにも、まったく新しい、新鮮な2013年のアレンジを施すことができて自分でも大いに満足しています。


Q:参加したヴォーカリストについて

みなさん、それぞれに才能あふれているだけでなく、自分の個性やスタイルを持っています。すでに他にいる誰かのように歌うのではなく、自分にしかない歌を歌っていて、素晴らしいと思いました。一つ例を挙げると、EGO-WRAPPIN’の中納良恵さんが歌った「ウチカマ・バトゥカーダ」。とても美しいポルトガル語で歌ってくれただけでなく、曲のエッセンスをちゃんと捉えていて、まさに日本とブラジルの融合だと思いました。


Q:サッカーがお好きということで、お気に入りのチームは?

クラブチームならリオデジャネイロのボタフォゴ。子供の頃から応援しています。でも国ということであれば、当然ながらブラジル、そしてスペイン。この2か国が好きですね。お気に入りの選手はメッシとネイマール。二人とも今、バルセロナでプレイしています。


Q:日本のファンへメッセージ

日本の皆さんに、ぜひこのアルバムを聴いてもらいたいです。私自身、とても楽しく作れたので、それと同じくらい聴いて楽しんでほしいですね。そしてまた日本でツアーを行いたいです! その時にはこのアルバムからの曲を演奏したいと思っていますし、このアルバムに関しては、やりたいことやアイディアがいっぱいあるので、楽しみにしています。


Q:常にたくさんのプロジェクトに関わっているようですが、今は何を手がけられているのですか?

現在は『RIO 2』というアニメーション映画(FOX)のサントラの制作にとりかかっています。公開は来年の4月。先週はハリウッドボウルでのコンサートがあったばかりです。素晴らしいショウでした。先月はドイツ、イギリス…とヨーロッパをツアーしました。イギリスでは有名なロック・フェスティヴァル、グラストンベリーにも出演しました。グラストンベリーは素晴らしかった! そして今年はこのアルバムのツアーで、日本に絶対に行きますからね!