BIOGRAPHY

TRUST COMPANY / トラスト・カンパニー


ジェイソン・シングルトン(Ds)、
ウォーカー・ウォーレン(B)、
ケヴィンパーマー(Vo, G)、
ジェームス・フカイ(G) 

ニュー・アルバム『トゥルー・パラレルズ』について質問されたトラスト・カンパニーのケヴィンは、一瞬間をおいてから、こう言った。「できることなら、このアルバムを聴いた人たちが、困難な時を乗り越えられたらと思う。少しでも孤独感をまぎらわすことができたら、嬉しい。」

アグレッシヴなロック・バンドのヴォーカルにしては意外な発言かもしれないが、トラスト・カンパニーの音楽には意外な部分が多い。ロックの激しさとメロディーのやさしさ、そして歌の意味深さ。その融合こそがトラスト・カンパニーの音楽であり、この『トゥルー・パラレルズ』はその証しと言えよう。

プロデュースはドン・ギルモアとハワード・ベンソン。2002年のデビュー・アルバム『ザ・ロンリー・ポジション・オブ・ニュートラル』はゴールド・アルバムに認定され、その勢いのままに作られたニュー・アルバムは、まさにエネルギーの塊。ドラマーのジェイソンいわく、「ドンとハワードには本当にいろんなことを教えてもらった。なにより、パワフルで"筋肉的"な音楽を作る術を教わった。今回は、前作よりもっとヘヴィにしたかったんだ。」

『トゥルー・パラレルズ』は確かに、ギター・オリエンテッドで、時にはブルータルな、抵抗しがたい作品である。前作では、人間関係の追求が楽曲の背景にあったが、今回はぐっとテーマの幅が広がり、言うなれば、人間をダメにしようとする外部的圧力について歌われている。オープニング・ナンバーの"ストロンガー"は、様々な障害を乗り越えていく様を歌い、"フォルド"も"ザ・ウォー・イズ・オーヴァー"も"サーフェイシング"も"スレイヴ"も、ケヴィンの歌詞とジェイムズ・フクイのギターが相まみえた時、それは容赦なく、アグレッシヴに突き刺さってくる。

「歌詞を書くことは一種のセラピーなんだ」とケヴィン。「だから、辛ければ辛いほど、俺は書く。このアルバムのほとんどは、そんな辛い時期の反映と言えるだろう。俺がいかにそういう事態に立ち向かったかの記録だ。」

トラスト・カンパニーの最大の特徴と言えば、アグレッションとメロディーの融合。ジェイソンが言うように、「俺たちはスマッシング・パンプキンズが大好き。同時に、パンテラやデフトーンズも大好き!」で、それは、例えば"ブレイキング・ダウン"で見られる二面性でも明らか。"ザ・リフレクション"は、成功することに伴う葛藤を歌い、一方"サムワン・ライク・ユー"は、他の圧倒的なナンバーの対極を成す。

トラスト・カンパニーの起源は、ケヴィンとジェイソンがアラバマ州モンゴメリー郊外で出会ったところにある。「俺が音楽に興味を持ったのは、何時間も何時間もMTVを見ていた結果」とケヴィン。「最初のバンドは13の時。それ以来、一度もやめたことがない」。ハイスクール卒業後、ジェイソンと知り合ったケヴィンは、当時ジェイソンがいたバンドに加入。がしばらくして二人は揃って辞め、自分たちのバンドを結成した。

「最初の3年は3人組で、2000年にジェイムズを仲間に加えた。そして週末になると、ありとあらゆるところに出没した。アメリカ南東部はほとんど網羅したね。西側はテキサスまで足をのばした。演奏するのはすべてオリジナル曲で、カヴァーはやっていなかった。夢はレコード契約をゲットして、多くの人に俺らの音楽を楽しんでもらうことだった」(ケヴィン)

やがてその夢は、インディ・レーベルDcideレコードと契約を交わすことで叶い、そこから徐々にステップアップし、ついにはゲフィンからメジャー・デビュー。2002年にデビュー・アルバム『ザ・ロンリー・ポジション・オブ・ニュートラル』をリリースすると、約一年かけてKornやパパ・ローチと共にみっちりツアーを行なった。

その間、一つ大きな変化があった。ベーシスト、ウォーカー・ウォレンの加入である。彼は19歳にして、すでに大したスキルの持ち主。バンドにとって大きなプラス要因となるだろう。アルバムの演奏には参加していないが、ライヴではきっと、みながウォーカーの可能性に目を見張ることだろう。とにかく今は、全員がロードに出たくてうずうずしているのだ。

「ここ2年ほどはいろいろあったし、決して楽な旅じゃなかった。でも今は、バンド史の新たな一ページがめくられようとしている。様々なことを乗り越え、生き残れたことが、今はとても誇りに思えるよ。だってほら、アルバムの1曲目にもあるだろ。潰されさえしなければ、人間はかならず、より強くなれるのさ。」(ケヴィン)