BIOGRAPHY

THE ROOTS ARE:


Bio クエストラヴ(ドラム)
ブラック・ソート(ヴォーカル)
カマール・グレイ(キーボード)
キャプテン・カーク(ギター)
フランキー・ナックルズ(パーカッション)
トゥーバ・グッディング Jr.(スーザフォーン)
ジェームス・ポイザー(キーボード)
マーク・ケリー(ベース)

 

 

 

 

フィラデルフィアの街角での演奏を原点に、世界中でのライヴツアーを経て、いま現在、全米に流れる深夜TVトーク番組のハウス・バンドとして活躍。彼らこそ、ザ・レジェンダリー・ヒップホップ・グループ=ザ・ルーツだ。決して過去の栄光にすがることなく、常に上を目指す。デビューから15年以上経たいまも、さまざまな音楽賞受賞、賞賛に値すべくヒップホップ・グループ=ザ・ルーツは、新たな音楽を探求しつづけ、音楽界のもっとも先鋭的で堅実なグループとしてますます進化してゆく。

1993年に自分たち(インディー)でリリースしたデビュー作『Organix』以来、生演奏に乗せてラップするというスタイル(現代ヒップホップでは稀)でアルバム収録をし賞賛を浴びた。クリエイティヴな楽器演奏、思考を凝らし知性にみちたリリック、恍惚のライヴステージ。決して自分たちの「心地よい空間」(コンフォート・ゾーン)には妥協せず、常にそこから飛び出すことを意識してきた彼らは、フリースタイル・ジャズからハード・ロック、エレクトロまで、あらゆるサウンドを通し、たえまない探求をつづけてきた。アルバムでは毎回かならず、「ちがった」サウンドを提供してくれた。

しかしこの「音の多様性」へのこだわりによって、バンドの人気がゆらぐということは決してなかった。トータル4枚のアルバムがビルボード・トップ10入りを果たし、そのうちの2枚、『シングス・フォール・アパート』(1999年)と『フリノロジー』(2002年)はゴールド盤認定。グラミー賞でも6回ノミネートされ、エリカ・バドゥをfeat.した「ユー・ガット・ミー」ではグラミー賞を受賞(Best Rap Performance by a Duo or Group)している。

スタジオ・レコーディングの限界を常にプッシュしていく彼らが、もっとも輝いているのはやはりライヴ・ステージだろう。デイヴ・マシューズ・バンドやサンタナのオープニングアクトを務め、世界中のさまざまな音楽フェスでもパフォーマンスを披露 ― たとえばボナルー、ロック・ザ・ベルズ、モントレー・ジャズ・フェスティバルなど。そのほかにも世界中でのヘッドライン・ツアーを開催。ザ・ルーツのステージは高揚感あふれるエネルギーと、多様性にみちた音楽と、予測不可能なサプライズ・ゲストで毎回楽しませてくれる。はじめてリンカーン・センターでひらかれたヒップホップ・コンサートを経て現在、深夜TVトーク番組『Late Night with Jimmy Fallon』でのハウス・バンドとして活躍中。米音楽誌『SPIN』や『Rolling Stone』では、「最も偉大なる生バンドのリスト」にザ・ルーツの名が加えられた。

バンド結成当時とは、メンバーが何人か入れ替わりしているなか、バンド創始者の2人、MCのブラック・ソート(本名:タリーク・トロッター)とドラマーのクエストラヴ(本名:アミール・トンプソン)はいまも、進化しつづけるザ・ルーツの音を舵取りしている。待望の最新アルバム(9作目)のタイトルは『ハウ・アイ・ガット・オーヴァー』。このタイトルは、1951年にクララ・ウォードが発表したゴスペル曲から来ている。孤独に逸脱してしまった人生から、希望に向かって旅立とう、というメッセージを反映している。アルバムのアートワークは、現代画家のカラ・ウォーカーにインスピレーションを受けている。ゲスト参加には、フォンテ・コールマン(リトル・ブラザー、フォーリン・エクスチェンジ)、ブルー(ブルー&エグザイル)、ダイス・ロウ、そしてアイスランド出身のロック・シンガー、パティ・クラッシュなどを迎えている。またアルバムには、ザ・ルーツのオリジナル楽曲のほかに、ジョン・レジェンドの楽曲「アゲイン」のリメイクも収録されている。昨今の音楽シーンで、ワン・ヒット・ワンダーや、似たような流行りの音がもてあそばれる中、ヒップホップ界もっともクリエイティヴなバンドが、「ほんもの」を魅せに帰ってきてくれた。