BIOGRAPHY

ロバート・ホリングワース Robert Hollingworth

1986年にイ・ファジョリーニを創設した。このグループの指揮のほとんどの時間を費やしているが、他のアンサンブル、とくにBBCシンガーズ、西ドイツ放送合唱団、アクサンチュス室内合唱団、アカデミー・オブ・エンシェント・ミュージック、イングリッシュ・コンサート、BBCコンサート・オーケストラなどを指揮している。

2004年、アートリーとともに創設した新しい音楽劇場プロジェクト(ファウスト)の起工式でオランダ室内合唱団を指揮し、また広大な造船所や廃止された駅のような意外な場所でも演奏を行なった。『ジ・アーリー・ミュージック・ショー』『ディスカヴァリング・ミュージック』をはじめとするBBCのラジオ番組のためにプログラムを書き、紹介した。またイギリスの年間最優勝合唱団選考の審査員を務め、『クイルス』(2000年。フィリップ・カウフマン監督のアメリカ映画)をはじめ数多くの映画製作にも参加した。

2006年から09年にかけてヨークのアーリー・ミュージック・フェスティヴァルのアーティスティック・アドヴァイザーを務め、その後オーストリアのトリゴナーレ・フェスティヴァルのアドヴァイザーも務めた。

2012年、ヨークの大学の准教授に任命された。モンテヴェルディとモンティ・パイソン(イギリスの代表的なコメディ・グループ)に同様の影響を受けた。


イ・ファジョリーニ I Fagiolini

1986年に結成され、近年コンサートで音楽に演劇的要素を含めるという伝統的な方法による斬新な演奏で躍進を続けている。その中には仮面劇の付いたヘンデルの《アキス》、操り人形劇の付いたパーセルの《インドの女王》、仮面劇の付いたルネサンス時代のマドリガル・コメディ、エンサラーダ(16世紀のスペインで人気のあった声楽曲で、いろいろなテキストをつなぎ合わせたユーモラスな曲)などで、これらはすべてペーター・ウィルスンが演出を担当した。

2004年にジョン・ラ・ブシャールディールの演出でモンテヴェルディの『マドリガーレ集』第4巻の戯曲化された解釈に基づく『ザ・フル・モンテヴェルディ The Full Monteverdi』が開始され、リンカーン・センターでの1週間を含む88回上演された。これは映像化され、DVDでリリースされた。

2005年にエド・ヒューズ(1968-  )の声楽アンサンブル、語り手(指揮者なし)のための新しいオペラ《鳥The Birds》を上演し(ジ・オペラ・グループとの共演)、2006年に1990年代に共演して『シムニェー』を録音したソウェトのSDASA聖歌隊と南アフリカに演奏旅行した。

2006年にロイヤル・フィルハーモニック・ソサエティから「アンサンブル賞」を授与された ―― 中世・ルネサンス音楽のアンサンブルでは最初の受賞となった。

 2009年、オランダの劇団、アートリーと『タリス・イン・ワンダーランドTallis in Wonderland』を開始した ―― これは6人の歌手と音響装置でルネサンス時代のポリフォニーを聞くという新しい方法である。

2012年、オーストラリアのパース・フェスティヴァルでオーストラリアのサーカス団「サールカ」と『ハウ・ライク・アン・エンジェルHow loke an Angel』を初演することになっており、2012年の文化オリンピアードのためにイギリス各地でも上演される。アドリアン・ウィリアムズ、ガブリエル・ジャクスン、オーランド・ゴフら数多くの作曲家に30を越える作品を委嘱しており、また『グラモフォン』誌(イギリス)、『ディアパソン』(フランス)の年間アーリー・ミュージック(中世・ルネサンス音楽)賞を受賞したストリッジョの《40声部のためのミサ曲》をはじめ18のCDと二つのDVDを録音・録画している。BBCプロムス、リンカーン・センター・フェスティヴァルから極東、アフリカまで世界中で活動しており、2012年にはヨーク大学のアンサンブル・イン・レジデンスに任命された。

 (訳:長谷川勝英)