Artist: クイーン")
Label: USMジャパン
TOPICS

ブライアン・メイ  インタビュー後編公開!

フレディのうたう新曲をフィーチャーした新作『クイーン・フォーエヴァー~ベスト・オブ・ラヴソングス』発売を記念し、クイーンのギタリスト、ブライアン・メイのインタビューを実施。貴重なインタビュー後編をお届けします!

★2014年11月3日@LAでのインタビュー

後編

クイーン - ブライアン・メイが最新作を語る(2)
http://youtu.be/m0rSQvBQVyE

Q:(<Love Kills>はフレディのソロとして発表された曲ですね?)

B:曲を聴くと、「別のアレンジにしてみたらおもしろいんじゃないか?」というアイデアが思いつくことがあるんだ。この曲は、もともとフレディがディスコ・トラックとして素早く書き上げたものだった。当時私たちもこの曲で演奏したんだけど、別のプロジェクトのためだった。映画「Metropolis」のサウンドトラック用の曲だったんだ。この曲はサウンドトラックを手がけていたジョルジオ・モローダーがプロデュースしたんだ。フレディが書いた曲だから、彼の曲なんだけど、彼は素早く書き上げて、サントラに収録されることになった。オリジナル・バージョンはストレートなディスコなんだけど、アップテンポな曲だから、一見あまり歌詞に情熱や内省的な要素がないように思えたんだ。クィーン・バージョンを作るアイデアはどこからきたか覚えてないんだ。おそらくマネージャーが思いついたアイデアだったと思う。でも私はジムと話して、ボーカルをバッキング・トラックと別々にすれば、もしかしたらバラード調の曲に仕上げられるかもしれない、と提案したんだ。でも技術的な問題が起きるんじゃないかと思っていたんだ。フレディがボーカルをレコーディングしたときに、ヘッドホンからクリックやスネア・ドラムの音が漏れているかと思ったから、実現できないかもしれないと予想していたんだ。実際にマルチ・トラックを入手してPro Toolsに移したら、フレディのボーカルが完璧に綺麗な状態だったんだ。あの曲でのフレディは本当に美しい歌声を披露していた。バッキング・トラックがない状態で彼の歌声を聴いた瞬間、バラードに仕上げられると確信したんだ。アカペラを聴いたときに深く感動したんだよ。そのときに改めて、フレディは何でもいいから曲を作るためにレコーディングすることはなかった、ということを気づかされた。彼が曲を作るときは、何か伝えたい気持ちがあるからなんだ。
“Love Kills”というのはとてもパワフルなコンセプトなんだよ。彼がこの曲で歌っている歌詞内容は真実だと思う。愛というのは、美しくて、喜ばしくて、ハッピーな感情というイメージがあるけど、本当に誰かを愛するときは、苦しいことも多いんだ。だから、愛は人を殺せるんだよ。そういう意味でもこの曲の歌詞を聴いて共感したし、バラード調にアレンジしてみたくなった。そこで、フレディの歌声を中心に新たなアレンジを私が作り上げたんだ。現在スタジオの中で様々なことができるから驚かされるよ。ほんのちょっとだけフレーズを変えたり、微妙に音程を調整することで、歌詞の意味まで変わってくるんだ。そこに様々なコードを重ねたんだ。新しいアレンジをロジャーに聴かせたら、彼も気に入ってくれたんだ。ロジャーはディスコ・バージョンの半分のテンポでドラムを叩いてくれたんだ。それを聴いたときは、「これだ!」って思ったよ。この曲を聴いた人から、「フレディが作曲した曲だなんて知らなかった」という意見が多いんだ。彼はこの曲を書いたんだけど、もともと別のスタイルでリリースされたから、聴こえ方が全然違うんだ。この曲はとても気に入っているよ。
ツアーでは、アダム・ランバートが歌ってくれて、彼にぴったりの曲だから上手くいっているよ。アダムは色々な意味でフレディに似ているんだ。でも、アダムはフレディの真似をする必要がないし、そこがアダムの素晴らしいところなんだ。彼はフレディを真似せずに、自分らしく表現しているんだ。

Q:(フレディ・マーキュリーとはどういう存在でしたか?)

B:もちろん、フレディは兄弟のような存在だった。彼とのパートナーシップは、当時のそれぞれのメンバーの結婚よりも長続きした。彼とはとても親密な関係だったよ。だから、フレディが亡くなったときは、彼の死を乗り越えることが本当に大変だった。彼の死は、メンバー全員の心に大きな打撃を与えたよ。私たちは全員、長い間喪失感に捕われて、彼の死について話すことさえできなかった。そして、もうクィーンと関わりたくないとさえ思うようになってしまった。フレディがいた頃のクィーンは私たちの過去であって、新しい人生を送りたいと思っていた。「私はクィーンの一員であり、クィーンをここまで大きなバンドに成長させられたことに誇りを持っている」と言えるようになるまで、何年もかかったよ。その気持ちにやっとなれたときに、新たな扉が開いたんだ。クィーンの音楽をまだ聴きたがっている人たちがいたからね。そこから、また一緒に演奏できる可能性を探れるようになったんだ。
ロジャーと私が一緒に演奏するときは、何か特別な化学反応が必ず起きるんだ。私たちはあらゆる意味で兄弟みたいな関係だよ。兄弟のようにケンカもするしね(笑)。二人の間にどうしても消せないライバル心みたいなものがあるんだけど、エネルギーもあるんだ。二人のエネルギーが一致すると、何か特別なことが起きるんだよ。一人では生み出せない音楽が生まれるし、二人ともそれを自覚している。私たちは成長して、昔よりもお互いに優しくなれるようになった。ロジャーと私が二人で演奏すると、なんとかクィーンの名前を使えるんだ。もちろん、昔ながらのクィーンではないけれど、二人が演奏すると、クィーンのスピリットが生き続けているんだ。ジョンは引退してメンバーではないし、フレディはもういないけど、私たちが作り上げた歴史は消えない。そして私たちの肉体はまだ存在しているわけだから、音楽を作り続けられるんだ。だから、チャンスがあればまだ音楽を作り続けているんだ。
たまに予想できないようなチャンスがやってくることもある。例えばアダム・ランバートと出会えるなんて予想もしなかったよ。彼はどこからやってきたんだろう?と思うことがある。私たちは彼を探していたわけじゃないけど、知らないうちに彼と演奏していた。驚くべきことに、彼はフレディのメロディを歌うことができるんだよ。クィーンの曲はとても歌いづらいんだ。優れたシンガーであっても、クィーンの曲はレンジがあまりにも幅広くて、歌えない人が多い。でもアダムは楽々とクィーンの曲が歌えるんだ。ライヴでは、アダムはフレディよりも高い音程が出るから凄いよ。フレディがもし生きていてアダムが歌っている姿を見たら、「悔しいけど、こいつなかなかやるな」って思ったに違いないよ(笑)。それに、アダムはステージのプレゼンテーションが優れてるんだ。彼は生まれつきのパフォーマーであって、努力しなくてもオーディエンスを魅了できるんだ。フレディもそうだったんだ。ステージに立って、自然とオーディエンスと心のつながりをもつことができるシンガーというのが世の中にいるわけで、フレディもアダムも間違いなくそれに当てはまるんだよ。バンドにとって、そういうシンガーは重要なんだ。メンバーそれぞれに役割があるんだけど、オーディエンスと繋がるためのリンクが必要なんだ。そういう意味でアダムは素晴らしいよ。

Q: (日本ツアーは?) 

B:今のところは予定はないね。アダムと一緒にツアーできるスケジュールが決まっていて、そこから外れてしまうと彼とはしばらくツアーできないんだ。ツアーというのは、なかなか簡単に組めないものなんだ。だから、アダムがソロ・キャリアを再開するとき、しばらく私たちは活動休止することになる。でも今こうやって活動を再開できることは、本当に素晴らしいことだよ。私たちから求めてアダムとのコラボレーションが実現したわけじゃないし、本当はやる必要もないんだ。私たちには別の人生があるし、家庭もあるし、お互いに情熱を注いでいる他の活動がある。でも、またクィーンを世の中に出すチャンスがあれば、必ず私たちにとってやる価値のあることだよ。

Q: (ファンにメッセージを)

B:日本のクィーン・ファンのみんなに会いたいよ!
また日本に戻って会えることを楽しみにしている。今年日本に行って、大阪と東京でライヴができて最高だった。あまりにも短い滞在だったから、近々日本に行ってちゃんとツアーしたいね。日本のファンのことを忘れることはないし、いつだって私たちの心の中にいる。ありがとう!

→インタビュー前編を見る

 

NEWS一覧に戻る