BIOGRAPHY

Pierre Boulez ピエール・ブーレーズ (指揮者/作曲家)


1925年フランス、モンブリゾンに生まれた20世紀を代表する傑出した芸術家のひとり。

彼は、作曲家そして指揮者して活躍するばかりでなく、教育者、さらに現代音楽の擁護者として20世紀音楽の発展に大いに貢献してきました。ブーレーズは、最初数学を学びましたが、その後、パリ音楽院に進み、オリヴィエ・メシアン、ルネ・レイボヴィッツに師事。1954年には「ドメーヌ・ミュジカル」を設立。

指揮者としては、1958年からバーデン・バーデンの南西ドイツ放送交響楽団と活動を始め、67年にはクリーヴランド管弦楽団の首席客演指揮者に、さらに1971年にはBBC交響楽団の首席指揮者、ニューヨーク・フィルの音楽監督に就任しました。しかしブーレーズは、1978年すべての指揮活動から退き、パリに創設されたIRCAM(音響・音楽の探究と調整の研究所)の所長に就任。この時期にすぐれた現代音楽のアンサンブル”アンサンブル・アンテルコンタンポラン”を創設しました。91年にIRCAM所長を辞任し、再び指揮者としての活動を再開したのです。

1992年には、ウェルシュ・ナショナル・オペラのヨーロッパ・ツアーに随行しドビュッシーの《ペレアスとメリザンド》を指揮、また同年ザルツブルク音楽祭のコンポーザー・イン・レジデンスとして手兵のアンサンブル・アンタルコンタンポラン、ウィーン・フィル他のオーケストラを指揮し、大きな話題となりました。また近年はシカゴ交響楽団やベルリン・フィル、そしてウィーン・フィルの定期演奏会等でも大いに活躍をしています。

レコーディング活動も、1989年にドイツ・グラモフォンと専属契約を結び、ストラヴィンスキーやバルトークといった20世紀のものを中心に積極的に行なっています。最近はマーラーの交響曲録音を始め注目されています。