マックス・リヒターがリメイクした《四季》がジョニデの娘が出演で話題の映画『ザ・ダンサー』に使用。監督が音楽について語るコメントも到着!

2017.04.27 TOPICS

6月3日に日本公開される映画『ザ・ダンサー』に『25%のヴィヴァルディ』に収録されている楽曲が使用されることになり、監督からのコメントが到着した。

この映画『ザ・ダンサー』はソーコ主演、ジョニー・デップとヴァネッサ・パラディの娘リリー=ローズ・デップが出演することでも話題の作品。第69回カンヌ国際映画祭ある視点部門に正式出品され、第42回セザール賞では6部門にノミネートされたヒューマンドラマ。女性がダンスをすることが卑しいものとされていた時代に、ダンスをする夢を追い求めた実在の女性ダンサー、ロイ・フラーを描く作品。彼女が踊る場面にマックス・リヒターの作品『25%のヴィヴァルディ』に収録されている楽曲が大々的にフィーチャーされている。

その映画『ザ・ダンサー』の公開を控え来日したステファニー・ディ・ジュースト監督がマックス・リヒターの音楽について語ってくれた。

Q:マックス・リヒターの《四季》を、ロイ・フラーが踊る音楽に使用した理由は?
監督:純粋なクラシックではなく、マックスの編曲です。古典の素晴らしさに、素晴らしいエネルギーを加えていると思ったからです。特にヴァイオリンの使い方が気に入っています。このエネルギッシュなところを、なぜ音楽を使うときに注目したかというと、詩的で叙情的なダンスをみせるだけでなく、まるでボクサーのようなエネルギッシュなロイのパフォーマンスを、同時に合わせて表現したかったからです。

Q:19世紀のベル・エポックの時代に、リヒターがアレンジした現代的なヴィヴァルディ《四季》を使うのはかなりのチャレンジだったと思いますが?
監督:背景はベル・エポックですが、そこで描かれているのは前衛的でモダンなものです。古典的な過去を描いているのに超現代的、音楽にもそれを加えたかったのです。人物もどこかパンクなところがあるぐらいです。この時代は、社会や文化など様々な分野で挑戦していて、今のほうがむしろ保守的な気がします。19世紀の挑戦する人たちを描きたかったのです。

マックスの音楽が映画の海外版予告編でも使用されているので、こちらもあわせてチェック。
https://youtu.be/A4wSYsndSY0


■映画『ザ・ダンサー』

第69回カンヌ国際映画祭ある視点部門正式出品/第42回セザール賞衣装デザイナー賞受賞
監督:ステファニー・ディ・ジュースト
出演:ソーコ(「博士と私の危険な関係」)、リリー=ローズ・デップ(「Mr.タスク」)、ギャスパー・ウリエル(「たかが世界の終わり」)
原題:La Danseuse/2016年/フランス・ベルギー/仏語・英語/108分
© 2016 LES PRODUCTIONS DU TRESOR - WILD BUNCH - ORANGE STUDIO - LES FILMS DU FLEUVE - SIRENA FILM

6/3(土)より新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座、Bunkamuraル・シネマほか全国公開
映画オフィシャルサイト http://thedancer.jp/