福山雅治主演・是枝裕和監督作「三度目の殺人」の音楽を担当!

2017.03.10 TOPICS

ルドヴィコ・エイナウディが是枝裕和監督の最新作『三度目の殺人』の音楽を担当いたします。エイナウディが日本映画の音楽を手掛けるのは今回が初めてです。

『三度目の殺人』(9月公開予定 東宝・ギャガ共同配給)は、大ヒット作『そして父になる』(2013年)の是枝裕和監督と福山雅治の2度目のタッグによる映画で、役所浩二、広瀬すず、斉藤由貴、吉田鋼太郎、満島真之介、松岡依都美、市川実日子、橋爪功といった豪華なキャストも注目されています。是枝監督はこれまでにエイナウディのアルバムを全て聞き込んでおり、本作の脚本を書いている間も毎日エイナウディの音楽を聴いていたと語っています。その熱い想いでエイナウディに音楽制作をオファー、彼の快諾を受けての実現となりました。

今年2月下旬に来日したエイナウディは、映画を撮影中の都内のスタジオを訪れ、そこで是枝監督と初対面を果たしました。是枝監督はスタジオ内のモニターで撮影中の映像をエイナウディに見せながら、シーンの意味や、そこに求める音楽の意図を熱く説明。世界的なクリエイターである2人は初対面にも関わらずすぐに意気投合し、和やかに語り合いました。スタジオではエイナウディは主要キャストの皆さんとも対面し、わずかな時間ではありましたが挨拶を交わしました。満島真之介さんから『日本の映画に音楽を付けるのは初めてなんですか?』と聞かれたエイナウディが『そうです。すごく楽しみにしています』と肯くと、キャスト一同からは大きな拍手が起こり、福山雅治さんは『大変光栄です』と語りました。

約1時間ばかりの短いスタジオ滞在でしたが、監督の熱い想いと音楽の役割の説明、そし撮影現場の雰囲気から、エイナウディは確実にたくさんのイメージを受け取ったようでした。エイナウディは今後、撮影完了した映像を確認しながらの音楽制作に入る予定です。

■ルドヴィコ・エイナウディに音楽制作を依頼した是枝裕和監督のコメント:
この半年、脚本を書きながら毎日エイナウディさんの音楽を聞いていました。自分が書いたストーリー、撮っている映画と、彼の音楽が自分の中では完全に一体化しています。エイナウディさんの音楽は凄く「映像の浮かぶ音楽」なんですよね。そこが今回選ばせていただいた一番の理由です。

勝手なぼくのイマジネーションなんですけど、彼の音楽「四次元(four dimensions)」を聴いていたら「雪景色」がまず浮かんで。雪の風景がすごく最初に出てきて、主人公ふたりの故郷を北海道という雪の街に設定したんです。なにか「火」とか「水」とか、そういう非常にシンプルなんだけどイメージの強いものを喚起させられる音だったんです。

今回の映画では「人間が人間をさばけるのか」とか、けっこう難しいテーマに取り組んでいるのですが、ヴィジュアルのイメージとしては「火」だったり、雪の「白」だったり、血の「赤」だったりと、すごく明快に、と思っています。そこにエイナウディさんの音楽がすごくフィットするのではないかな、と思っています。


■初めて日本映画の音楽を手掛けるルドヴィコ・エイナウディのコメント:
このプロジェクトに関わることができて大変うれしいです。是枝監督の事を尊敬しておりますし、是枝監督の過去の映画も、とても素敵だと思っておりましたので非常に光栄です。日本映画の音楽を手掛けるのも、日本の監督さんとのコラボレーションも私の人生で今回が初めてですが、日本の事が大好きですし、本当に嬉しいです。

今回は撮影スタジオに伺って、実際に映画の映像を見ることが出来て、是枝監督の求めている音楽のバランスや求められている部分がわかったので良かったです。映画の中には雪のシーンがありましたが、雪の中では周りの音があまり聞こえなくなって、自分の中にある気持ちや感情を感じさせてくれると思いますが、そのような部分を音楽で表現できたらと思っています。


〇福山雅治主演・是枝裕和監督作
――オリジナル脚本で描く法廷心理ドラマ――
『三度目の殺人』

物語 勝利にこだわる弁護士重盛(福山)が、やむをえず弁護を担当することになったのは、30年前にも殺人の前科がある三隅(役所)。解雇された工場の社長を殺し、死体に火をつけた容疑で起訴されている。犯行も自供し、このままだと死刑はまぬがれない。はじめから「負け」が決まったような裁判だったが、三隅に会うたび重盛の中で確信が揺らいでいく。三隅の動機が希薄なのだ。彼はなぜ殺したのか?本当に彼が殺したのか?重盛の視点で絡んだ人間たちの糸を一つ一つ紐解いていくと、それまでみえていた事実が次々と変容していく―。心揺さぶる法廷心理ドラマ。

<公開>2017年9月全国ロードショー
<キャスト>福山雅治・役所広司
広瀬すず・斉藤由貴・吉田鋼太郎・満島真之介・松岡依都美・市川実日子・橋爪功 他
<スタッフ>監督:是枝裕和
<配給>東宝・ギャガ
公式HP:http://gaga.ne.jp/sandome/


〇是枝裕和:プロフィール
1962年6月6日生まれ。東京都出身。早稲田大学卒業後、テレビマンユニオンに参加。14年に独立し制作者集団「分福」を立ち上げる。主なTV作品に、「しかし・・・」(91/CX/ギャラクシー賞優秀作品賞)、「もう一つの教育~伊那小学校春組の記録~」(91/CX/ATP賞優秀賞)などがある。95年、『幻の光』で監督デビューし、ヴェネツィア国際映画祭で金のオゼッラ賞を受賞。04年の『誰も知らない』では、主演を務めた柳楽優弥がカンヌ国際映画祭で最優秀男優賞を受賞。そのほか、『ワンダフルライフ』(98)『花よりもなほ』(06)、『歩いても 歩いても』(08)『空気人形』(09)。『奇跡』(11)等を手掛ける。近作には福山雅治主演、カンヌ国際映画祭審査員賞他、国内外の数々の賞に輝いた『そして父になる』(13)、カンヌ国際映画祭コンペティション部門に正式出品され、日本アカデミー賞最優秀作品賞、監督賞、撮影照明賞の4冠に輝いた『海街diary』、カンヌ国際映画祭、ある視点部門に正式出品された『海よりもまだ深く』(16)がある。

是枝監督 Lエイナウディ2ショット

是枝監督&ルドヴィコ・エイナウディ