11/10にNYで行われたアルバム発売記念イベントを現地レポート!

2013.11.14 TOPICS

11/10にNYで行われたアルバム『アートポップ』発売記念イベント“artRave”を現地レポート!

11月11日に最新作『アートポップ』が発売されたレディ・ガガ。その前日の10日に、アルバム発売を記念して「ArtRave」というシークレットライブが決行されるという情報をいただき、急遽行ってまいりました。
会場になったのは、ブックリンのイーストリバー沿いにある元米海軍所有地で、現在はメンインブラックや、スパイダーマンなど、映画のロケ地やイベントスペースとして使用されている「Navy Yard」。
 マンハッタン側から、シャトルフェリーが出るという通達をうけ始発時間より、早めに埠頭に到着するも、すでに長蛇の列。じつは、業界関係者と招待状を入手できたラッキーなファンに加え、ツィッターや、フェイスブックから情報をゲットした一般人もいたようで、、、詳しいことがわからないにもかかわらず、ただガガ様見たさに、駆け付けて昼間から並んでたという人もいました。(おかげで、こちらも、フェリーに乗るのに1時間以上待たされてしまいました)

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会場にいた、ファン、リトルモンスター

奇麗な夜景を見ながらの、15分間のクルーズで気分を盛り上げながらライブ会場に到着。すでにDJたちによる大音響が流れ、レイブ会場の熱気は伝わってきました。会場に入ってすぐ、まず圧倒されるのが 『アートポップ』のジャケット写真にも登場しているジェフ・クーンズ彫刻。その高さは100インチ(約250メートル)近くあるそうで、さらに4体のジェフ・クーンズの作品が展示され、まるで彫刻美術館で開かれるアフターアワーズのように、みんながダンスを踊ったり、写真を撮ったりしていました。
壁には大型モニターが設置され、プロモーションビデオをだけでなく、このライブのことを#ARTRAVEをつけて、オンタイムのつぶやきが集められ流されていたのを見れて、ガガらしい、ソーシャルメディアを駆使した宣伝も兼ねた演出だなと思いました。

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さらに会場奥にはいっていくと、TechHAUSにより開発されたアプリの展示とデモンストレーションをしていたり、今回のジャケットやビデオを手がけたアーティストInez&Vinoodh, Marina Abramovic, Robert Wilson 、BenJamin Rollinsの作品なども展示されたギャラリーもあり、オープンバーは飲み放題、バックヤードの屋台ではホットドッグや、タコスなどもふるまわれなど、ガガ様 本人の登場までの時間も食とアートを堪能しながら贅沢に過ごすことができました。

真夜中、12時をまわって日付が11月11日になると、まちわびたファンたちもステージにむかって、ガガコールをし始めて、12時半を過ぎたころ、どこからともなく、怪しいお面のついたコスチュームを着たガガがメインの彫刻前に登場。アルバムの1曲目でもある「Aura」を彫刻の前で歌い、「Art Pop」を歌いながらステージのほうへと歩きだしました。
巨大ウエディングケーキのようなメインスステージにつくと、お面付きコスチュームをぬいで、3曲目の「Venus」。ギター演奏を披露して、そのあと、ノリノリのナンバー「Manicure」、
「今日のライブはNYから発信だけど、この中の何人がNYから来ていることなんて、どうでもいいの。大切なのは、ここでみんなが一つになって,特別な気持ちを一緒にシェアすることよ」と、自分を奮い立たせてくれる歌として
「SEXXX DREAMS」を続けて歌います。

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ピアノの弾き語りをはじめる前に、あらためて今回のこの「ArtRave」とジェフ・クーンズが強くかかわりをもっていることに触れ、「彼はとてもスペシャルなアーティストであり、本当のアートヒーローだ」とたたえ、 「 この夜、展示されている彼の作品をシェアすることで、今日来ている未来のアーティスト達の、発想の源になるようになれれば」と ジェフ・クーンズに「GYPSY」をささげて歌いました。

7曲目の「Dope」を歌う時に、自分がドラッグを止めたこと、語りはじめ「私にとって、やめなくてはいけないのに、できなかったことひとつが、ドラッグとアルコールなの。いまだにそれには苦しめられているけど、 あまりに多くの偉大なアーティストや友達を失ってきたから、どうしてもそれについて言っておきたいし、今夜を変わる日にしたいの。 クリエイティブであるためにハイになる必要はないし、良いアイデア出すためにお酒に酔う必要も無いでしょ。私はドラッグなしでも気が変にならずに、落ち着いて考えられるはずだから」と言っていました。

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その後、インターバルがあり、後半は黒い衣装に着替えて「Applause」を歌い、約一時間におよぶライブのラストソングは、「Do What u Want」でしめ、 「今夜はたくさんの平和と愛をおいて行くので、引続き、飲んで、アートを眺めて帰ってね! 音楽を聞き続けて、できる限りの多くの愛を広めてね」 全9曲を歌いきり ライブは終了。開始時間が、予定より遅れたことなど気にもならないくらい、豪華で、意義のあるステージに、ファンのリトルモンスターたちの心をしっかりつかんで特別な夜にしてくれたガガでした。

ライブの生放送を逃した人や、来れなかったひとの為に、ライブ後48時間
再放送されているようです。 http://www.vevo.com/lady-gaga-artRave
(日本のインターネットからではvevoのライブストリーミングがオンタイムで見れなかったという噂ですが、、?)

<後記>
ガガが去った後も、みんなライブの余韻にひたりながらパーティーを楽しんでいました。マンハッタン行きの最終フェリーが出る直前、会場もそろそろお開きムードで、人もまばらになった頃、再び着替えたガガ様が姿を現し、彫刻の前でファンに囲まれてトーク。マイクもなく、私は遠くからのぞき見る感じだったので、トークの内容は聞き取れなかったのですが、ガガのジェスチャーを見るかんじでは、ジェフの作品に関するエピソードや、アートに関する想いを話しているような感じでした。

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予想どおり、ファンの大半は奇抜の仮装をした、まさにモンスターだったのですが、ガガ様が登場した瞬間も、おしかけたり、パニックになることない、マナーのよさにビックリしました。マイク無しのトークの際は、声が通るように「シーッ」といって、みんなが一世に黙り、後ろの人にもガガ様が見えるようにと中腰になって、ガガ様のいうことをうなずきながら聞いていました。アーティストというだけでなく、人間的にもリスペクトされている印象をうけました。

PHOTO & TEXT / HIROMI YAMADA